建築学実験

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 建築学実験
科目番号 0063 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 原田 志津男,大岡 優

到達目標

<材料実験>
1)共同実験者と協力して,正しい手順で安全で,かつ,正確に実験を実施できること.
2)実験結果の精度および妥当性を正しく評価できること.
3)レポート課題の内容を理解し,実験結果および考察を分かりやすく表現できること.
<測量実習>
測量機器の取り扱い方法を修得し、距離測量、平板測量、水準測量、トラバース測量を実施できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 (材料実験)実験方法手順を他人に正確に説明指導できる.共同実験者と協力して主体的に正確に実験できる.指導助言を受けても,正確に実験できる.
評価項目2 (材料実験)実験結果に基づき,現象の定式化あるいは現象の概念を定性的に簡潔に説明できる.実験結果の妥当性を説明でき,結果に問題があった場合はその原因を言及できる.JIS等で定められた方法により実験結果を表記できる.
評価項目3 (材料実験)独自の追加実験およびシミュレーション等を考案し,新たな視点からの考察ができる.実験内容に関連する資料,文献を正確に引用し,実験結果の報告,考察ができる.レポートで問われている内容すべてに回答できる.
評価項目4 (測量実習)各測量方法の器具について、 何のデータを得るためのもの か、詳しく説明できる。 各測量方法で使用する器具 について理解できる。 測量方法の種類について理解ができる。
評価項目5 (測量実習)測量結果から図表が作成でき る。 測量結果で得られたデータ から、図表作成に必要な数値を計算できる。測量結果で得られた測量結果で得られたデータについて説明できる。
評価項目6 (測量実習)誤差がでる原因について考察 することができる.実際に誤差修正の計算に よって数値、図表の修正ができる.測量結果の誤差の取り扱いについて理解できる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
<材料実験>
コンクリ-トの構成材料であるセメント,骨材の品質検査方法および品質基準を学習する.さらに,建築の基幹材料であるコンクリ-トおよび鉄鋼類に関する基礎的な実験を行い,コンクリ-トおよび鉄鋼類の力学的性質および品質評価方法等について学ぶ.
<測量実習>
距離測量、平板測量、水準測量、トラバース測量の実習を行い、結果および考察をレポートにまとめることにより、各測量方法を理解する.
授業の進め方・方法:
一クラス8班に別れ,4班ずつで原則として隔週ごとに材料実験および測量学実習を行う.一つでも未提出のレポートがある場合は0点に処する.建築学実験としては測量学実習と建築材料実験の平均点で評価する.再試験は実施しない.
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画・安全教育
(大岡,原田)
実験時の災害防止に関する基本事項を修得する.
2週 距離測量(1)
(大岡)
巻尺を使用し、距離を測定できる.
3週 セメントの密度
(原田)
セメントの密度を測定し,試験結果を評価できる.
4週 距離測量(2)
(大岡)
距離測量の結果から骨組みを作図できる.
5週 セメントの強度
(原田)
セメントの強度試験を実施し,実験に供したセメントが強度の品質基準を満足するか評価できる..
6週 平板測量(1)
(大岡)
平板測量の道具を適切に使用し、骨組みを作図できる.
7週 骨材の密度吸水率
(原田)
骨材の密度吸水率試験を実施し,試料が品質基準を満足するか評価できる.
8週 平板測量(2)
(大岡)
平板測量の道具を適切に使用し、細部測量が実施できる.
2ndQ
9週 骨材の単位容積質量及び実積率
(原田)
骨材の単位容積質量試験を実施し,骨材の単位容積質量,実積率を求めることができる.
10週 平板測量(3)
(大岡)
平板測量の結果を正確に作図できる.
11週 骨材のふるい分け試験(その1)
(原田)
細骨材のふるい分け試験を実施し,実験に供した細骨材が標準粒度を満足するか評価できる.
12週 水準測量(1)
(大岡)
昇降式と器高式の水準測量が実施できる.
13週 補講日
14週 水準測量(2)
(大岡)
昇降式と器高式の水準測量を正確に実施できる.
15週 補講日
16週
後期
3rdQ
1週 骨材のふるい分け試験(その2)
(原田)
粗骨材のふるい分け試験を実施し,実験に供した粗骨材が標準粒度を満足するか評価できる.
2週 水準測量(3)
(大岡)
水準測量の結果から地盤高を算出できる.
3週 コンクリートの調合設計(原田) 与条件を満足するコンクリートの調合設計ができる.
4週 トラバース測量(1)
(大岡)
セオドライトを使用し、水平角を測定できる.
5週 補講日
6週 トラバース測量(2)
(大岡)
セオドライトを使用し、水平角を正確に測定できる.
7週 フレッシュコンクリートの性状試験及び強度試験用供試体の作製(原田) コンクリートの製造を行い,製造したコンクリートが所要のフレッシュ性状を満足するか評価できる.
8週 トラバース測量(3)
(大岡)
セオドライトを使用し、水平角を正確に測定できる.
4thQ
9週 鋼材の引張試験
(原田)
鋼材の引張試験を実施し,実験に供した鋼材が所要の機械的性質を有するか評価できる.
10週 補講日
11週 コンクリートの強度試験(原田) コンクリートの圧縮強度試験を実施し,製造したコンクリートが所要の圧縮強度を満足するか評価できる.
12週 トラバース測量(4)
(大岡)
トラバース測量の結果から調整角と方位角を計算できる.
13週 塩害に関する模擬実験
(原田)
既知の塩分量を混入したモルタル試験体中の釘の錆の状態を観察し,塩化物が鋼材の腐食に及ぼす影響を検証することができる.
14週 トラバース測量(5)
(大岡)
トラバース測量の結果から緯距・経距の計算・調整ができる.
15週 レポート講評,ポートフォリオ記入
(大岡,原田)
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力建築系分野【実験・実習能力】建築系【実験実習】実験の目的と方法を説明できる。2前3,前5,前7,前9,前11,後1,後7,後9,後11,後13
建築に用いる構造材料(例えば木、コンクリート、金属など)の物理的特性を実験により明らかにすることができる。2前3,前5,前7,前9,前11,後1,後7,後9,後11,後13
実験結果を整理し、考察できる。3前3,前5,前7,前9,前11,後1,後7,後9,後11,後13
建築生産で利用されている測量(例えば、レベル、トランシット、トータルステーション、GPS測量など)について機器の取り扱いができる。3前2,前6,前8,前12,前14,後4,後6,後8
測量の結果を整理できる。3前4,前10,後2,後12,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他(レポート)合計
総合評価割合00020080100
基礎的能力000004040
専門的能力000004040
分野横断的能力000200020