木質構造

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 木質構造
科目番号 0072 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 大岡 優

到達目標

1)木造建築物の構法や構造について理解できる。
2)木材および木質系材料の特徴(樹種・製造方法・強度特性・含水率・経年劣化など)について理解できる。
3)木造建築物の設計法や耐震診断法について理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1建築材料としての木材の長所や短所が説明できる。木材の強度について、ヤング係数や強さなどの数値を用いて定量的に説明できる。木材の樹種について、色・匂い・重さなど、それぞれの特徴が理解できる。
評価項目2地震や風などの外力が、木造建築物にどのように影響するのか説明できる。床・壁・接合部など、木造建築物の構造要素について説明することができる。木質系材料の種類・特徴について説明ができる。
評価項目3具体的な構造計算ができる。それぞれの構造設計法において、どのような手順で計算が行われているのか理解できる。木造建築物の構造設計法について、それぞれの特徴が理解できる。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
木造建築物の構法・構造および使用されている材料の特徴について把握し、設計法や耐震診断法について理解することができる。
授業の進め方・方法:
本科の構造関連科目(構造力学・建築材料など)について良く復習しておくこと。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 木質構造物の構法・構造(1) 在来軸組構法・枠組壁工法・プレハブ構法・大規模木造について理解できる。
2週 木質構造物の構法・構造(2) 在来軸組構法・枠組壁工法・プレハブ構法・大規模木造について理解できる。
3週 木材と木質系材料(1) 木材の樹種と特徴<強度特性・含水率・密度>について理解できる。
4週 木材と木質系材料(2) 木材の樹種と特徴<強度特性・含水率・密度>について理解できる。
5週 木材と木質系材料(3) 木質系材料の特徴<製造方法・強度特性>について理解できる。
6週 木材と木質系材料(4) 木質系材料の特徴<製造方法・強度特性>について理解できる。
7週 木造建築物の耐久性 虫害・腐朽・紫外線などの劣化概要・対策について理解できる。
8週 木造建築物の耐火性 火災の特性と対策について理解できる。
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 木質構造の構造設計(1) 構造計算(壁量計算・許容応力度等計算など)の概要について理解できる。
11週 木質構造の構造設計(2) 設計荷重(固定荷重・風荷重・地震荷重など)の考え方について理解できる。
12週 木質構造の構造設計(3) 部材の設計(引張・圧縮・曲げ・せん断など)について理解できる。
13週 木質構造の構造設計(4) 壁の設計、壁量計算について理解できる。
14週 木質構造の構造設計(5) 壁の設計、壁量計算について理解できる。
15週 前期末試験
16週 試験答案の返却及び解説
後期
3rdQ
1週 木質構造の構造設計(6) 地盤調査方法、基礎の設計について理解できる。
2週 木質構造の構造設計(7) 水平構面(床・小屋組)の設計について理解できる。
3週 木質構造の構造設計(8) 水平構面(床・小屋組)の設計について理解できる。
4週 木質構造の構造設計(9) 接合部の設計(釘・ボルト・金物など)について理解できる。
5週 木質構造の構造設計(10) 接合部の設計(釘・ボルト・金物など)について理解できる。
6週 木質構造の構造設計(11) 接合部の設計(釘・ボルト・金物など)について理解できる。
7週 木質構造の構造設計(12) 接合部の設計(釘・ボルト・金物など)について理解できる。
8週 木質構造の構造設計(13) 接合部の設計(釘・ボルト・金物など)について理解できる。
4thQ
9週 後期中間試験
10週 伝統構法建物の構法・構造(1) 神社・仏閣、古民家、町家などの構法・構造について理解できる。
11週 伝統構法建物の構法・構造(2) 神社・仏閣、古民家、町家などの構法・構造について理解できる。
12週 伝統構法建物の耐震要素 傾斜復元力、接合部(仕口)のめり込み、土壁のせん断抵抗などについて理解できる。
13週 伝統構法建物の耐震診断(1) 限界耐力計算などによる耐震診断法の説明・計算について理解できる。
14週 伝統構法建物の耐震診断(2) 限界耐力計算などによる耐震診断法の説明・計算について理解できる。
15週 学年末試験
16週 試験答案の返却及び解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野材料木材の種類について説明できる。4前3,前4
種類と用途について説明できる。4前3,前4
構造と組織について理解している。4前3,前4
木材の成長と伐採・製材について説明できる。3前3,前4
物理的性質について説明できる。4前3,前4
傷(節など)について説明できる。3前5,前6
耐久性(例えば腐れ、枯渇、虫害など)について説明できる。4前7
耐火性について説明できる。3前8
近年の木材工業製品(集成材、積層材など)の種類について説明できる。4前5,前6
構造建築物に働く力について説明できる。4前11
力の定義、単位、成分について説明できる。4前11
力のモーメント、偶力のモーメントについて理解している。4前11
弾性状態における応力とひずみの定義、力と変形の関係を説明でき、それらを計算できる。4前3,前4
曲げモーメントによる断面に生じる応力(引張、圧縮)とひずみの関係を理解し、それらを計算できる。4前12
木構造の特徴・構造形式について説明できる。4前1,前2
木材の種類・性質について説明することが出来る。4前3,前4
木材の接合について説明できる。4前1,前2
基礎、軸組み、小屋組み、床組み、階段、開口部などの木造建築の構法を説明できる。4前1,前2
外部および内部の仕上げについて説明できる。3前1,前2
木造枠組み壁構法について説明できる。3前1,前2
基礎形式(直接、杭)の分類ができる。4後1
基礎形式別の支持力算定方を説明できる。3後1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力2000001030
専門的能力6000001070
分野横断的能力0000000