構造演習

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 構造演習
科目番号 0077 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 なし(資料を適宜配布する。)
担当教員 大岡 優

到達目標

1)構造架構における、力のつりあい・反力・部材に生じる力・断面の性質・部材の応力度について理解し、架構の力学特性を説明することができる。
2)木構造・鉄筋コンクリート造・鉄骨造について、材料及び構造を理解し、各々の構造特性を説明することができる。
3)建物にかかる荷重・外力および構造計画について説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低到達レベルの目標(可)
評価項目1多種多様な構造架構に対して、適切な解法で応力度等を算出し、適切な表現で力学特性を説明することができる。基本的な構造架構に対しては、適切な解法で応力度等を算出し、力学特性を説明することができる。一部の構造架構に対して、反力等の算出だけは行うことができる。
評価項目2上記3種類の構造方法に対して、色々な構造材料の種類や性質及び構造特性を、適切な表現で説明することができる。基本的な構造材料の種類と構造特性については、適切な表現で説明することができる。一部の構造方法に対しては、構造特性を説明することができる。
評価項目3建物にかかる荷重・外力を理解し、設計時においては、適切に配慮して用いることができる。構造計算方法を理解し、設計時においては、適切に配慮して用いることができる。構造計画を説明することができる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本科過程で履修した構造関係の学修内容を、演習を通して総復習し、それぞれを融合させながら各々の理解を深めることを目的とする。
授業の進め方・方法:
1)レポート等を通じて理解を深めること。
2)事前学習により、当該授業時間で進行する部分の構造内容について、自主的に予習(過去の復習)しておくこと。
3)自己学習として、1年次から4年次までに使用した教科書、及び、5年次で使用している教科書に掲載されている例題、及び、当時のレポート課題等を再度解いて、内容を整理しておくこと。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画・内容の説明、力のつり合い 力のつり合いについて復習する。
2週 反力の計算 反力の計算について理解を深める。
3週 応力の計算 応力の計算について理解を深める。
4週 トラスの計算(1) トラスの計算を行い理解を深める。
5週 トラスの計算(2) トラスの計算を行い理解を深める。
6週 断面の性質(1) 断面1次モーメント・断面2次モーメント・断面係数について理解を深める。
7週 断面の性質(2) 断面1次モーメント・断面2次モーメント・断面係数について理解を深める。
8週 これまでの復習 復習の実施。
2ndQ
9週 木造建築物(材料) 木造建築物(材料)について理解を深める。
10週 木造建築物(構造) 木造建築物(構造)について理解を深める。
11週 木造建築物(構造) 木造建築物(構造)について理解を深める。
12週 荷重・外力 荷重・外力について理解を深める。
13週 地盤・基礎 地盤・基礎について理解を深める。
14週 鉄筋コンクリート造(材料) 鉄筋コンクリート(材料)について理解を深める。
15週 鉄筋コンクリート造(構造) 鉄筋コンクリート(構造)について理解を深める。
16週 鉄筋コンクリート造(構造) 鉄筋コンクリート(構造)について理解を深める。
後期
3rdQ
1週 座屈・応力度(1) 座屈・応力度の算出方法について理解を深める。
2週 座屈・応力度(2) 座屈・応力度の算出方法について理解を深める。
3週 鉄骨造(材料) 鉄骨造(材料)について理解を深める。
4週 鉄骨造(材料) 鉄骨造(材料)について理解を深める。
5週 鉄骨造(構造) 鉄骨造(構造)について理解を深める。
6週 鉄骨造(構造) 鉄骨造(構造)について理解を深める。
7週 弾性曲線方程式(1) いろいろな構造物について、境界条件を考慮しつつ、任意の場所におけるたわみを求める。
8週 弾性曲線方程式(2) いろいろな構造物について、境界条件を考慮しつつ、任意の場所におけるたわみを求める。
4thQ
9週 弾性荷重法(モールの定理)(1) 弾性荷重法を用いて、任意の場所におけるたわみを求める。
10週 弾性荷重法(モールの定理)(2) 弾性荷重法を用いて、任意の場所におけるたわみを求める。
11週 弾性荷重法(モールの定理)(3) 弾性荷重法を用いて、任意の場所におけるたわみを求める。
12週 多層ラーメンの計算(1) 多層ラーメンにおける反力・応力を求める。
13週 多層ラーメンの計算(2) 多層ラーメンにおける反力・応力を求める。
14週 崩壊荷重の計算(1) 崩壊荷重を求める。
15週 崩壊荷重の計算(2) 崩壊荷重を求める。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野材料建築材料の変遷や発展について説明できる。4
建築材料の規格・要求性能について説明することができる。4後5,後8,後11,後16
木材の種類について説明できる。4後11,後16
傷(節など)について説明できる。4後11,後16
耐久性(例えば腐れ、枯渇、虫害など)について説明できる。4後11,後16
耐火性について説明できる。4後11,後16
近年の木材工業製品(集成材、積層材など)の種類について説明できる。4後11,後16
セメントの製造方法(廃棄物の利用も含む)について説明できる。4後5,後16
セメントの種類・特徴について説明できる。4後5,後16
コンクリート用軽量骨材があることを知っている。4後5,後16
混和材(剤)料の種類(例えばAE剤と減水剤、フライアッシュやシリカフュームなど)をあげることができる。4後5,後16
コンクリートの調合のうち、水セメント比の計算ができる。4
スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。4後5,後16
コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる。4後5,後16
各種(暑中・寒中など)・特殊(水密、高強度など)コンクリートの名称をあげることができる。4後5,後16
コンクリート製品(ALC、プレキャストなど)の特徴について説明できる。4後5,後16
耐久性(例えば中性化、収縮、凍害、塩害など)について現象名をあげることができる。4
建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。4後8,後16
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。4後8,後16
非鉄金属(アルミ、銅、ステンレスなど)の分類、特徴をあげることができる。4後8,後16
鋼材の耐久性(腐食、電食、耐火など)の現象と概要について説明できる。4
鋼材の応力~ひずみ関係について説明でき、その特異点(比例限界、弾性限界、上降伏点、下降伏点、最大荷重、破断点など)の特定と性質について説明できる。4
構造建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の分類ができる。3
力の定義、単位、成分について説明できる。4
力のモーメントなどを用い、力のつり合い(合成と分解)に関する計算ができる。4
断面一次モーメントを理解し、図心を計算できる。4後3,後4,後16
断面二次モーメント、断面相乗モーメント、断面係数や断面二次半径などの断面諸量を計算できる。4後3,後4,後16
弾性状態における応力とひずみの定義、力と変形の関係を説明でき、それらを計算できる。4
曲げモーメントによる断面に生じる応力(引張、圧縮)とひずみの関係を理解し、それらを計算できる。4
はり断面内のせん断応力分布について説明できる。4
骨組構造物の安定・不安定の判定ができる。4
骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。4後1,後2,後16
各種構造の設計荷重・外力を計算できる。4
トラスの種類を説明でき、トラスの部材力の意味について説明できる。4後1,後2,後16
節点法や切断法を用いて、トラスの部材応力を計算できる。4後1,後2,後16
はりの支点の種類、対応する支点反力、およびはりの種類やその安定性について説明できる。4後1,後2,後16
はりの断面に作用する内力としての応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)、応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)について説明することができる。4後1,後2,後16
応力と荷重の関係、応力と変形の関係を用いてはりのたわみの微分方程式を用い、幾何学的境界条件と力学的境界条件について説明でき、たわみやたわみ角を計算できる。4
不静定構造物の解法の基本となる応力と変形関係について説明できる。4
はり(単純ばり、片持ちはり)の応力を計算し、応力図を描くことができる。4
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)が出来、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。4後1,後16
ラーメンやその種類について説明できる。4後1,後2,後16
ラーメンの支点反力、応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)をかくことができる。4後1,後2,後16
木構造の特徴・構造形式について説明できる。4後11,後12,後13,後16
木材の接合について説明できる。4後11,後12,後13,後16
基礎、軸組み、小屋組み、床組み、階段、開口部などの木造建築の構法を説明できる。4後11,後12,後13,後16
S造の特徴・構造形式について説明できる。4後8,後9,後10,後16
高力ボルト摩擦接合の機構について説明できる。4後8,後9,後10,後16
鉄筋コンクリート造(ラーメン構造、壁式構造、プレストレストコンクリート構造など)の特徴・構造形式について説明できる。4後5,後6,後16
構造計算の設計ルートについて説明できる。4後5,後6,後14,後16
建物の外力と変形能力に基づく構造設計法について説明できる。4後5,後6,後14,後16
基礎形式(直接、杭)の分類ができる。4
基礎形式別の支持力算定方を説明できる。4

評価割合

定期試験発表相互評価態度ポートフォリオその他(レポート)合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力000004040
専門的能力000006060
分野横断的能力0000000