建築生産学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 建築生産学
科目番号 0082 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 原田志津男,その他9名「建築施工」(理工図書978-4-8446-0872-1)/日本建築学会,「建築工事標準仕様書・同解説 JASS 5 鉄筋コンクリ-ト工事」(丸善978-4-8189-1548-0 C3352)
担当教員 横山 秀樹

到達目標

1)建築請負契約を締結する際の手続きと締結後の施工者の権利と義務を理解し,説明できること.
2)種々の施工管理項目の意義を理解し,代表的な管理手法を説明できること.
3)各工事の関連性を理解するとともに,各種工事における代表的な工法の種類および特徴を説明できること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安       A標準的な到達レベルの目安       B未到達レベルの目安     C(学生記入欄) 到達したレベルに〇をすること。
評価項目1健全な建築請負契約のあり方を論じることができる.請負契約締結後の施工者の権利と義務を解説できる.請負契約の意義と必要性が説明でる.  A ・ B ・ C
評価項目2施工管理業務を遂行する上での技術者に求められる資質を論じることができる.管理内容に則した現場組織のあり方について説明できる.施工管理業務における主たる管理項目を説明できる.  A ・ B ・ C
評価項目3各工事における代表的な工法のみならず,特殊な工法の知識も具備し,施工条件に適した工法を提示できる.各工事における代表的な工法およびその特徴を説明できる.各工事に用いられる材料の種類特徴を説明できる.  A ・ B ・ C

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる
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教育方法等

概要:
本科目は,建築技術者として修得しなければならない生産管理技術.建設業法等の各種法令規則及び建物の請負契約締結後の「工事の準備~仕上工事」までの各種工事における代表的な工法等について講義形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
・基本的にはテキストを中心に授業を進めるが,プロジェクター等を使用した授業を行う.授業中,メモをしっかりとるように心がけること.また,授業では,大量の資料を配布するので試験前に見直しができるように整理しておくこと.
・関連科目としては,3年次開講の建築材料,4年次開講のRC構造学,鋼構造学および5年次開講の木質構造がある。事前学習として,鉄筋コンクリート工事,鉄骨工事および木工事の授業前には,各工事に関連する上記科目の内容を十分に復習しておくこと。
・本科目は学習単位であるので,自己学習としてほぼ各章ごとに演習問題を課し,その得点はレポート点として総合評価に加味する.
注意点:
・本校では,建築生産学を未修得で卒業した場合,建築生産科目の単位不足のため,高専卒業後,4年間の実務経験を経ても,一級建築士試験の受験資格が認めれません.
・単位未修得により専攻科に進学した場合,建築材料・施工・構法分野の単位不足のため,学士取得はできません.

ポートフォリオ

(学生記入欄)
【理解の度合】理解の度合について記入してください。
      (記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
 ・前期中間試験まで: 
                                      
 ・前期末試験まで :
                                       
                                       
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
       (記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
 ・前期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・前期末試験  点数:      総評:                                       


【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
 ・総合評価の点数:      総評:                                       


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(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
  
  
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
  ・前期中間試験まで:  
                                     
  ・前期末試験まで :                                       

                                        
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
 
    

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画・授業内容の説明 授業計画・達成目標・成績の評価方法を理解する.
2週 請負契約・請負制度 ・請負契約(見積り、積算を含む)について説明できる.
・発注形式及び入札方法について説明できる.
・工事契約書の記載事項,建築生産における発注者および請負者の権利と義務について説明できる.
3週 施工計画 ・現場組織の編成について説明できる.
・各種届出について説明できる.
・5大管理について説明できる.
4週 仮設工事 ・仮設,仮設建物,足場および災害防止法について説明できる.
5週 地盤調査 ・着工前に行う地盤調査および土質試験方法等について説明できる.
6週 土工事 ・土工事計画の基本,山留め各種工法の特徴および地下水対策について説明できる.

7週 地業・基礎工事 ・地業全般および直接基礎工事について説明できる.
・既製杭の種類および工法について説明できる.
・場所打ちコンクリート杭の工法および地盤改良法について説明できる.
8週 第7週までの内容の復習(前期中間試験) 試験により第7週までの授業内容の理解度を確認し,不十分な部分の復習を行うことができる.
2ndQ
9週 ・中間試験結果に基づき,ポートフォリオにより自己の理解度の客観的評価を行う.
・鉄筋工事
・鉄筋工事の留意点ついて説明できる.
10週 型枠工事 ・型枠工事の留意点について説明できる.
11週 コンクリート工事 ・コンクリート工事の留意点について説明できる。
12週 鉄骨工事 ・鉄骨工事の留意点について説明できる.
13週 木工事 ・木質構造の施工準備および建方等について説明できる.
14週 仕上工事
・防水工事,タイル工事,建具・ガラス工事,設備工事等の各種工事の留意点について説明できる.
15週 保守維持管理 ・建築物の保守・維持管理の概要・現状について説明できる.
16週 第10週~第14週までの内容の復習(前期末試験) 試験により第10週~第14週までの授業内容の理解度を確認し,不十分な部分の復習を行うことができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3前2
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3前2
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3前2
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3前2
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3前6,前11,前14
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3前6,前11,前14
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3前2,前6
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3前3
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3前3
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3前3
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造木構造の特徴・構造形式について説明できる。4前13
木材の接合について説明できる。4前13
基礎、軸組み、小屋組み、床組み、階段、開口部などの木造建築の構法を説明できる。4前13
施工・法規請負契約(見積り、積算を含む)について説明できる。4前2,前3
瑕疵・保証について説明ができる。4前2
現場組織の編成について説明できる。4前3
設計図書と施工図の関係について説明できる。4前3
各種書類の行政への届出先と期限について説明できる。4前3
ネットワーク工程表の計算ができる。4前3
バーチャート工程表について説明できる。4前3
5大管理項目(品質、原価、工程、安全、環境)の特徴について説明できる。4前3
鉄筋の加工について説明できる。4前9
継手(重ね、圧接、機械式、etc.)の仕組みについて説明できる。4前9
定着の仕様とメカニズムについて説明できる。4前9
鉄筋の組立ての基準・仕様について説明できる。4前9
かぶりの必要性、かぶり厚さの基準・仕様・法令について説明できる。4前9
型枠の材料、種類をあげることができる。4前10
型枠の組立て手順について説明できる。4前10
せき板の存置期間について説明できる。4前10
支保工の存置期間について説明できる。4前10
使用材料の試験・管理値について説明できる。4前11
生コンの発注について説明できる。4前11
運搬・締固め(打込み)の方法・手順について説明できる。4前11
養生の必要性について説明できる。4前11
現場組立て(建方)方法、工法について説明できる。4前12
建築物などの定義について説明できる。4前2,前5
工作物の定義について説明できる。4前2,前5
建築設備関連法令を探すことができる。4前14
確認と許可について説明できる。4前3
建築基準法に関連する法律関係(例えば都市計画法、消防法、ハートビル法、品確法、建築士法、建設業法、労働安全衛生規則など)の法令を探すことができる。4前2,前3
工事の流れ(仮設・準備・基礎・地業・躯体・仕上げ・設備(電気・空調・給排水・衛生)・解体)について説明できる。4前3
建築物の保守・維持管理の概要・現状について説明できる。4前14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力6000001070
専門的能力2000001030
分野横断的能力0000000