耐震構造学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 耐震構造学
科目番号 0101 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 なし(資料を適宜配布する。)
担当教員 山本 剛

到達目標

1)過去に発生した地震の特性や建物被害等を理解し、各地震を年代順に説明することができる。
2)建物の動的挙動を表している振動論に関する基礎知識を身に付け、設計時に配慮することができる。
3)建築基準法で規定されている耐震設計法及び新しい耐震技術を理解し、設計時に配慮することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1過去に発生した地震及び震害に対して、適切な単語と表現を用いて年代順に説明することができる。主要な地震及び震害に対しては、適切な単語と表現を用いて説明することができる。幾つかの地震及び震害に対しては、概要を説明することができる。
評価項目2振動論に関する基礎知識を身に付け、動的挙動を理解して、設計時に適切な配慮をすることができる。振動論の概要は理解し、動的挙動の一部は説明することができる。動的挙動の概念は説明することができる。
評価項目3現行法の耐震設計法及び新しい耐震技術を理解し、設計時に適切な耐震技術を用いることができる。耐震設計法は理解し、設計時には適切な耐震構造技術を用いることができる。耐震設計法の概要は説明することができる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
耐震性能を有する建築物を構築するために、過去に発生した地震の特性や建物被害等について学習する。また、地震時における建物の動的挙動を理解するための基本的な振動論について学習する。更に、現在用いられている耐震設計法についても学習する。
授業の進め方・方法:
1)配布資料や課題レポート等を通じて理解を深めること。
2)構造物の強度と変形性能について復習しておくこと。
3)事前学習により、当該授業時間で進行する部分について、自主的に調べて予習しておくこと。
4)自己学習として、耐震設計法に関しては、“建築法規”の授業で用いられている教科書の該当部分について学習し、法規の条文も含めてを理解すること。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業計画の説明、建築物の震害と地震 主な地震動の概要及び地震災害の概況を理解する。
2週 建築物の耐震計算 耐震設計と耐震計算、設計地震力、震度及び層せん断力係数、強度と靱性、震害と壁率を理解する。
3週 耐震設計法の変遷
現行の耐震設計法-1
度重なる震害の経験を契機として進歩発展してきた日本の耐震設計法を理解する。
建築基準法で規定されている耐震設計法の基本事項を理解する。
4週 現行の耐震設計法-2 建築基準法で規定されている耐震設計法の基本事項を理解する。
5週 現行の耐震設計法-3 Ai分布の計算方法、剛性率の算出方法、偏心率の算出方法、構造特性係数の設定を理解する。
6週 現行の耐震設計法-4 Ai分布の計算方法、剛性率の算出方法、偏心率の算出方法、構造特性係数の設定を理解する。
7週 構造計画-1 耐震性能を向上させるために必要な構造計画・構造設計について理解する。
8週 構造計画-2 耐震性能を向上させるために必要な構造計画・構造設計について理解する。
4thQ
9週 非減衰自由振動-1 非減衰自由振動について、運動方程式と各係数の意味を理解する。
10週 非減衰自由振動-2
減衰自由振動-1
非減衰自由振動について、例題により理解を深める。
減衰自由振動について、運動方程式と各係数の意味を理解する。
11週 減衰自由振動-2 減衰自由振動について、例題により理解を深める。
12週 強制外力に対する定常応答 運動方程式から導かれる共振曲線を理解する。
13週 地震応答スペクトル 地震動による建築物の揺れ方や地盤の状況・地震の性質等について、基本事項を理解する。
14週 免震構造、制振構造 耐震性能を向上させる構造技術について理解する。
15週 耐震補強 旧耐震基準で設計された建物の耐震性能向上について理解する。
16週 学年末試験における、試験答案の返却及び解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造地震被害を受けた建物の破壊等の特徴について説明できる。3後1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力6000001070
専門的能力2000001030
分野横断的能力0000000