到達目標
1)材料の強度は使用環境により、大きく変化する事が理解できること。
2)金属の変形機構や強化機構、破壊機構などを理解し、その基礎的現象と要因が説明できること。
3)広範囲な用途で使用される機器の設計・製作に役立てる能力を身につけること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 材料の強度は使用環境により、大きく変化する事を理解し、詳細に説明することができる。 | 材料の強度は使用環境により、大きく変化する事を理解し、説明することができる。 | 材料の強度は使用環境により、大きく変化する事を説明することができる。 |
評価項目2 | 金属の変形機構や強化機構、破壊機構などを理解し、その基礎的現象と要因が詳細に説明することができる。 | 金属の変形機構や強化機構、破壊機構などを理解し、その基礎的現象と要因が説明することができる。 | 金属の変形機構や強化機構、破壊機構の説明を理解でき、その基礎的現象と要因も理解することができる。 |
評価項目3 | 広範囲な用途で使用される機器の設計・製作に役立てる能力を身につけることができ、詳細に説明することができる。 | 広範囲な用途で使用される機器の設計・製作に役立てる能力を身につけることができ、説明することができる。 | 機器の設計・製作に役立てる能力を身につけることができ、説明することができる。 |
学科の到達目標項目との関係
JABEE (c)
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JABEE (d)
説明
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教育方法等
概要:
巨視的な材料強度でも微視的組織因子が影響していることが多い。材料の破壊防止の観点からどのような問題点と方策があるかを学ぶ。結晶の微細構造を把握するため格子欠陥と転位論を学び、その応用として 材料の強化機構について考究する。また、使用環境の過酷化に対処すべく、破壊靭性、 疲労強度、高温強度、環境強度などについて、その現象解明と対応策を追求する。
授業の進め方・方法:
化学、材料学Ⅰ、材料学Ⅱを理解しておくこと。
参考書や事前に配布した資料を事前に読んでおくこと。
また、自己学習としてレポート課題を与えるので、提出期限を厳守し提出すること。
注意点:
日本材料学会編 材料強度学 日本材料学会
矢島・市川・古沢共著 若い技術者のための機械・金属材料 丸善
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業計画の説明
1.材料強度の基礎(1) |
授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明 材料の強度や特性は引張強度、衝撃値、伸び、破壊靭性、 疲労強度、高温強度、環境強度など多面的であることを理解する
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2週 |
1.材料強度の基礎(2) |
材料の強度や特性は引張強度、衝撃値、伸び、破壊靭性、 疲労強度、高温強度、環境強度など多面的であることを理解する
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3週 |
2.金属の変形と格子欠陥 2-1 格子欠陥と拡散 |
材料には点状、面状、線状( 転位)の欠陥がある。材料の強度や性質の変化は元素の拡散を通して行われることを理解する。
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4週 |
2-2 変形機構 |
金属の変形はすべりと双晶で起きることを理解する。
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5週 |
2-3 転位 |
刃状転位、らせん転位、転位の性質を理解する。
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6週 |
2-4 強化機構 |
金属の強化には、転位をなくすか、固着する方策がある。後者の応用として、固溶強化、析出強化、加工硬化、結晶粒微細化を理解する。
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7週 |
3.材料の破壊 3-1 破壊靭性(1) |
靭性の意味、応力拡大係数、J積分、破壊靭性評価法を理解する。
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8週 |
3-1 破壊靭性(2) |
靭性の意味、応力拡大係数、J積分、破壊靭性評価法を理解する。
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2ndQ |
9週 |
前期中間試験 |
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10週 |
試験答案の返却及び解説 |
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
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11週 |
3.材料の破壊 3‐2 疲労特性 |
疲労強度に及ぼす影響因子、低サイクル疲労、高サイクル疲労、疲労、き裂の発生と伝播、疲労強度に及ぼす影響因子、き裂閉口を理解する。
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12週 |
3-4 フラクトグラフィ(1) |
引張破壊、 疲労破壊、高温破壊、水素脆性破壊など破壊形態により、異なる破面を呈することを理解する。
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13週 |
3-4 フラクトグラフィ(2) |
引張破壊、 疲労破壊、高温破壊、水素脆性破壊など破壊形態により、異なる破面を呈することを理解する。
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14週 |
3-5 環境強度(1) |
腐食の原理、防食、応力腐食割れ、腐食疲労を理解する。
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15週 |
3-5 環境強度(2) |
腐食の原理、防食、応力腐食割れ、腐食疲労を理解する。
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16週 |
前期末試験 試験答案の返却及び解説 |
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 材料 | 機械材料に求められる性質を説明できる。 | 3 | 前1,前2 |
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。 | 3 | 前1,前2 |
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。 | 3 | 前2,前3 |
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。 | 3 | 前2,前3 |
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。 | 3 | 前2,前3 |
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。 | 4 | 前11 |
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。 | 3 | 前11 |
金属と合金の結晶構造を説明できる。 | 3 | 前3 |
金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる。 | 3 | 前3 |
合金の状態図の見方を説明できる。 | 3 | 前3 |
塑性変形の起り方を説明できる。 | 3 | 前3 |
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。 | 3 | 前2 |
評価割合
| 試験 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 90 | 10 | 100 |
基礎的能力 | 90 | 10 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |