到達目標
1)臨界温度、臨界磁場、および臨界電流の物理的意味が理解できること。
2)超伝導体の強電応用や弱電応用について説明できること。
3)超伝導貯蔵や電力輸送や応用について説明できること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 超伝導現象を表わす変数量の間の関係を理解でき、モデル構築ができる。 | 臨界電流や臨界磁場の温度特性などを理解できている。 | 現象を数式的に電磁気学の発展したものと捉えることが出来ない。 |
評価項目2 | いろいろな分野への応用例について説明ができる。 | 応用の基礎となる単芯線や多芯線について理解できている。 | この学問の発展が、環境保護やエネルギー改革につながることを理解できない。 |
評価項目3 | 電力輸送や電力貯蔵に関して超伝導技術が利用できることが理解できる。 | 通常用いられている電力輸送や電力貯蔵に関して、超伝導技術を導入したときの違いを理解できる。 | 電力貯蔵や電力輸送に関して全く知識がない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本科で開講される電子・電気材料にはついては、半導体、誘電体および磁性体を中心に学んでいる。本講義では、超伝導体の材料的な特性および磁気的な特性に関して講議する。そして、超伝導マグネットや交流応用の多芯線についても言及する。また、応用に関しては、高温超伝導体の問題についても触れる。
授業の進め方・方法:
座学中心の講義となる。半期で16週試験等を入れて開講する。
注意点:
特に超伝導材料については、これまで開講されてなく容易ではない。特に教科書はしていしないが、参考書として 山村 昌 著 「超伝導工学](電気学会)、船木和夫他 著「多芯線と導体」(産業図書)がある。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
授業計画の説明 |
授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明
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2週 |
超伝導現象 |
完全導体、完全反磁性、ロンドン侵入深、コヒーレンス長を理解する。
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3週 |
応用の基礎となる超伝導特性Ⅰ |
臨界電流、臨界温度、臨界磁場などを理解する。
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4週 |
応用の基礎となる超伝導特性Ⅱ |
超伝導体の磁化特性、磁束線のピン止め効果を理解する。
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5週 |
超伝導線と超伝導磁石Ⅰ |
超伝導材料、実用超伝導線、ビーンモデルを理解する
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6週 |
超伝導線と超伝導磁石Ⅱ |
極細多芯線、交流用超伝導線を理解する。
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7週 |
交流損失Ⅰ |
量子化磁束線の挙動、量子化磁束線の構造を理解する。
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8週 |
交流損失Ⅱ |
安定化の方法および評価基準 ツイストピッチを理解する。
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4thQ |
9週 |
中間試験 |
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10週 |
試験答案の返却及び解説 |
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
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11週 |
超伝導磁石 |
コイル内の磁界、ヘルムホルツコイル、マグネットシステムを理解する。
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12週 |
高温超伝導体Ⅰ |
熱力学の基礎、抵抗遷移曲線、比熱測定を理解する。
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13週 |
高温超電導体Ⅱ |
熱分析、磁束クリープ現象、磁束フロー現象、直流磁化を理解する。
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14週 |
超伝導応用 |
電力ケーブル、MRI用電磁石、MHD発電、電力貯蔵を理解する。
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15週 |
後期期末試験 |
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16週 |
試験答案の返却及び解説 |
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | レポート | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 25 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 25 |
専門的能力 | 25 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 25 |
分野横断的能力 | 0 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 |