概要:
本科で習得した力学の基礎知識を踏まえて、より広範な自然現象を力学に基づいて理解できるようになることを目標とする。重力のもとでの運動、衝突、摩擦、振動、回転などの基礎的で重要な現象について、基礎的な事柄を復習した上でより発展的な問題を考えていく。また、ブラウン運動、カオス的運動についての初等的な知識を身に付ける。実験により物理現象の理解をさらに深めるとともに、レポート提出を通じて実験結果を考察し、文章により表現する力を発展させる。
授業の進め方・方法:
事後学習として、宿題に取り組み提出すること。レポート課題をやること。
注意点:
授業は演習を主として進められるので、積極的に取り組むこと。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
1. 最速降下線 |
運動の法則について復習し、重力を利用して2地点を移動するときの最速の道筋について考える。最適化問題の扱い方を学ぶ。
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2週 |
1. 最速降下線 |
最適化問題の一つの例として、幾何光学におけるフェルマーの原理を考える。
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3週 |
2. 吊り橋の形 |
力の釣り合いについて復習し、吊り橋の形状について考えることを通して、連続体における力の釣り合いについて学ぶ。
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4週 |
2. 吊り橋の形 |
応用問題として円柱に巻かれた紐にはたらく静止摩擦力の性質を予測し、実験により検証する。
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5週 |
3. 衝突 |
運動量保存則、弾性衝突と非弾性衝突について復習し、多段式垂直衝突球の仕組みについて考える。
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6週 |
4. ブラウン運動 |
決定論的な運動法則のもとで見られる確率的な運動について、ブラウン運動を例として学ぶ。
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7週 |
4. ブラウン運動 |
アインシュタインによるブラウン運動についての理論を学ぶ。
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8週 |
中間試験 試験答案の返却および解説 |
試験問題の解説
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4thQ |
9週 |
4. ブラウン運動 |
ブラウン運動の観察実験を行い、ランダムな揺らぎを示すデータの統計処理の方法を学ぶ。
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10週 |
4. ブラウン運動 |
ブラウン運動の観察実験を行い、ランダムな揺らぎを示すデータの統計処理の方法を学ぶ。
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11週 |
5. 惑星の運動 |
万有引力の法則、ケプラーの法則、惑星運動や関連する宇宙に関する現象について考える。
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12週 |
6. 自励振動 |
自励振動の例としてスティック・スリップ運動について学ぶ。
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13週 |
6. 自励振動 |
様々な自励振動の例を理解する。特に自励振動と関連する事故について学び、その原因を考える。
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14週 |
7. カオス |
カオス的運動の出現とその意味について、2重振り子、乱流などの例により学ぶ。
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15週 |
7. カオス |
カオス的運動の特徴についてさらに深く学ぶ。
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16週 |
試験答案の返却および解説 |
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。 | 4 | |
自然科学 | 物理 | 力学 | 速度と加速度の概念を説明できる。 | 4 | |
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。 | 4 | |
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。 | 4 | |
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。 | 4 | |
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 4 | |
物体に作用する力を図示することができる。 | 4 | |
力の合成と分解をすることができる。 | 4 | |
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。 | 4 | |
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。 | 4 | |
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。 | 4 | |
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。 | 4 | |
運動方程式を用いた計算ができる。 | 4 | |
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。 | 4 | |
運動の法則について説明できる。 | 4 | |
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。 | 4 | |
最大摩擦力に関する計算ができる。 | 4 | |
動摩擦力に関する計算ができる。 | 3 | |
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。 | 4 | |
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 4 | |
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 4 | |
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。 | 4 | |
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 4 | |
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。 | 4 | |
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。 | 4 | |
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。 | 4 | |
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる. | 4 | |
熱 | 原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。 | 2 | |
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。 | 3 | |
波動 | 共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。 | 3 | |
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。 | 3 | |
物理実験 | 物理実験 | 力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 4 | |
熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 4 | |
工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 4 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 4 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 4 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 4 | |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 4 | |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 4 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。 | 4 | |
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。 | 4 | |
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。 | 4 | |
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。 | 4 | |
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。 | 4 | |
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。 | 4 | |
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。 | 4 | |
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。 | 4 | |
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。 | 4 | |
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。 | 4 | |
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。 | 4 | |
運動量および運動量保存の法則を説明できる。 | 4 | |
振動の種類および調和振動を説明できる。 | 4 | |