材料強度学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 材料強度学
科目番号 0047 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械電気工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書は特定せず、プリントをもとに講義を進めていく。
担当教員 永野 茂憲

到達目標

1)材料の強度は使用環境により、大きく変化する事が理解できること。
2)金属の変形機構や強化機構、破壊機構などを理解し、その基礎的現象と要因が説明できること。
3)広範囲な用途で使用される機器の設計・製作に役立てる能力を身につけること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1材料の強度は使用環境により、大きく変化する事を理解し、詳細に説明することができる。材料の強度は使用環境により、大きく変化する事を理解し、説明することができる。材料の強度は使用環境により、大きく変化する事を説明することができる。
評価項目2金属の変形機構や強化機構、破壊機構などを理解し、その基礎的現象と要因が詳細に説明することができる。金属の変形機構や強化機構、破壊機構などを理解し、その基礎的現象と要因が説明することができる。金属の変形機構や強化機構、破壊機構の説明を理解でき、その基礎的現象と要因も理解することができる。
評価項目3広範囲な用途で使用される機器の設計・製作に役立てる能力を身につけることができ、詳細に説明することができる。広範囲な用途で使用される機器の設計・製作に役立てる能力を身につけることができ、説明することができる。機器の設計・製作に役立てる能力を身につけることができ、説明することができる。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B 説明 閉じる
JABEE c 説明 閉じる
JABEE d 説明 閉じる

教育方法等

概要:
巨視的な材料強度でも微視的組織因子が影響していることが多い。材料の破壊防止の観点からどのような問題点と方策があるかを学ぶ。結晶の微細構造を把握するため格子欠陥と転位論を学び、その応用として 材料の強化機構について考究する。また、使用環境の過酷化に対処すべく、破壊靭性、 疲労強度、高温強度、環境強度などについて、その現象解明と対応策を追求する。
授業の進め方・方法:
化学、材料学Ⅰ、材料学Ⅱを理解しておくこと。
参考書や事前に配布した資料を事前に読んでおくこと。
また、自己学習としてレポート課題を与えるので、提出期限を厳守し提出すること。
注意点:
日本材料学会編 材料強度学 日本材料学会
矢島・市川・古沢共著 若い技術者のための機械・金属材料 丸善

ポートフォリオ

(学生記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。

【理解の度合】理解の度合について記入してください。
      (記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
 ・前期中間試験まで: 
                                      
 ・前期末試験まで :
                                                                              
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
       (記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
 ・前期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・前期末試験  点数:      総評:                                      

【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
 ・総合評価の点数:      総評:                                       


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(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
  
  
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
  ・前期末試験まで:  
                                     
  ・後期末試験まで :                                       

                                        
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
 

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画の説明

1.材料強度の基礎(1)
授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明
材料の強度や特性は引張強度、衝撃値、伸び、破壊靭性、 疲労強度、高温強度、環境強度など多面的であることを理解する
2週 1.材料強度の基礎(2) 材料の強度や特性は引張強度、衝撃値、伸び、破壊靭性、 疲労強度、高温強度、環境強度など多面的であることを理解する
3週 2.金属の変形と格子欠陥
2-1 格子欠陥と拡散
材料には点状、面状、線状( 転位)の欠陥がある。材料の強度や性質の変化は元素の拡散を通して行われることを理解する。
4週 2-2 変形機構 金属の変形はすべりと双晶で起きることを理解する。
5週 2-3 転位  刃状転位、らせん転位、転位の性質を理解する。
6週 2-4 強化機構 金属の強化には、転位をなくすか、固着する方策がある。後者の応用として、固溶強化、析出強化、加工硬化、結晶粒微細化を理解する。
7週 3.材料の破壊
3-1 破壊靭性(1)

靭性の意味、応力拡大係数、J積分、破壊靭性評価法を理解する。
8週 3-1 破壊靭性(2) 靭性の意味、応力拡大係数、J積分、破壊靭性評価法を理解する。
2ndQ
9週 後期中間試験
10週 試験答案の返却及び解説 試験問題の解説及びポートフォリオの記入
11週 3.材料の破壊
 3‐2 疲労特性
疲労強度に及ぼす影響因子、低サイクル疲労、高サイクル疲労、疲労、き裂の発生と伝播、疲労強度に及ぼす影響因子、き裂閉口を理解する。
12週 3-4 フラクトグラフィ(1) 引張破壊、 疲労破壊、高温破壊、水素脆性破壊など破壊形態により、異なる破面を呈することを理解する。
13週 3-4 フラクトグラフィ(2) 引張破壊、 疲労破壊、高温破壊、水素脆性破壊など破壊形態により、異なる破面を呈することを理解する。
14週 3-5 環境強度(1) 腐食の原理、防食、応力腐食割れ、腐食疲労を理解する。
15週 3-5 環境強度(2) 腐食の原理、防食、応力腐食割れ、腐食疲労を理解する。
16週 学年末試験
試験答案の返却及び解説

試験問題の解説及びポートフォリオの記入

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野材料機械材料に求められる性質を説明できる。5
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。5
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。5
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。5
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。5
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。5
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。5

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100
専門的能力000
分野横断的能力000