到達目標
1) 気体集団の運動を取り扱う方法を理解する。
2) 電子と原子の衝突に基づき、励起・電離といった非弾性衝突現象、および移動・拡散・再結合といった輸送係数を理解する。
3) 放電開始機構を理解する。
4) グロー放電、アーク放電等の持続放電の特性と解析方法を理解する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 到達レベルの目安(可) |
評価項目1 | 右に加え、速度分布関数から平均速度や温度を計算できる。 | 速度分布関数を説明できる。 | 助言を得ながら、速度分布関数を説明できる。 |
評価項目2 | 弾性衝突、非弾性衝突および輸送係数を説明でき、計算できる。 | 弾性衝突、非弾性衝突および輸送係数を説明できる。 | 弾性衝突、非弾性衝突を説明できる。 |
評価項目3 | 右に加え、非平等電界中での火花放電開始機構も説明できる。 | 平等電界中の火花放電開始機構を説明できる。 | 平等電界中の火花放電開始機構を説明できない。 |
評価項目4 | グロー放電・アーク放電などの持続放電を説明でき、基本的な特性の計算ができる。 | グロー放電、アーク放電などの持続放電を説明できる。 | 助言を得れば、グロー放電、アーク放電などの持続放電を説明できる。 |
学科の到達目標項目との関係
JABEE (d)
説明
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JABEE B2
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教育方法等
概要:
プラズマと呼ばれている気体放電は、光源、機能性材料開発、光・電子デバイスの微細加工等に幅広く利用されている。プラズマを理解するためには、放電基礎過程の理解が重要である。この科目では、基本となる電子・原子の衝突過程と、荷電粒子の集団的振る舞い、および主な持続放電の特性について理解することを目的とする。
授業の進め方・方法:
・プリントを使い、講義に演習を交えて進める。
・課題を適宜与えるので、レポートにまとめて期日までに提出すること。
注意点:
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
1. 気体の性質(1)
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・衝突断面積、平均自由行程について基本的な事項を説明できる。
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2週 |
1. 気体の性質(2) |
・速度分布関数について基本的な事項を説明できる。
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3週 |
2. 荷電粒子の基礎過程(1) |
・励起や電離などの非弾性衝突について説明できる。
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4週 |
2. 荷電粒子の基礎過程(2) |
・移動、拡散、再結合などの輸送過程について考え方と基本的な取り扱い方を説明できる。
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5週 |
2. 荷電粒子の基礎過程(3) |
・基礎過程に現れる諸量の簡単な計算ができる。
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6週 |
3. 前駆現象と放電開始機構 |
・Townsendのα係数とγ係数、および火花放電開始機構を理解する。
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7週 |
3. 前駆現象と放電開始機構 |
・非平等電界中の火花放電開始機構を理解する。
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8週 |
4. グロー放電(1) |
・陰極降下部の理論を説明できる。
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2ndQ |
9週 |
4. グロー放電(2) |
・両極性拡散に基づく陽光柱の解析方法を理解する。
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10週 |
4. グロー放電(3) |
・プローブを使ったプラズマ診断法を理解する。
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11週 |
4. グロー放電(4)
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・光学的方法を使ったプラズマ診断法を理解する。
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12週 |
5. アーク放電(1) |
・グローアーク転移、およびアーク放電の特徴を説明できる。
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13週 |
5. アーク放電(2) |
・アーク放電の電極の解析方法を理解する。
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14週 |
5. アーク放電(3) |
・アーク放電の陽光柱の解析方法を理解する。
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15週 |
6. 放電の応用 |
・放電が利用されている分野とその内容を理解する。
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16週 |
前期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | レポート | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 60 |
専門的能力 | 30 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 40 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |