有機光化学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 有機光化学
科目番号 0029 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書は特に用いないが、杉森彰著「有機光化学」裳華房(9784785333096)の本を中心に講義を進めていく。
担当教員 山下 敏明

到達目標

有機光化学の基礎的な項目、励起状態、光化学反応の特質、光電子移動、増感反応についての基本的な事項を理解する。続いて、有機化合物の光化学反応(カルボニル化合物、アルケンおよびアルキン、芳香族炭化水素、ハロゲン化合物)の代表的な反応の仕組みを理解する。また、ホトクロミズムや化学発光ならびに自然界における光化学現象についての基礎的な原理についても理解する。以下の7つを到達目標とする。
1)有機化合物の励起、励起状態、失活過程などの基礎が理解できること。
2)Woodward-Hoffmann則の基礎が理解できること。
3)光増感反応の仕組みが理解できること。
4)カルボニル化合物等の代表的な有機光反応の仕組みが理解できること。
5)光によってできる反応活性種が理解できること。
6)さまざまな光反応の場があることを理解できること。
7)ホトクロミズムの基礎が理解できること。


ルーブリック

理想的な到達レベルの目安       A標準的な到達レベルの目安       B未到達レベルの目安     C(学生記入欄) 到達したレベルに〇をすること。
評価項目1様々な光反応の機構を説明することができる。 種々の環化反応、閉環・開環反応に関してWoodward-Hoffmann則から反応の機構が説明できること。 有機化合物の励起、励起状態、失活過程などの基礎および各種反応の原理が理解できること。   A ・ B ・ C
評価項目2種々の環化反応、閉環・開環反応に関してWoodward-Hoffmann則から反応の機構が説明できること。 環化反応、閉環・開環反応によってできる生成物が書けること。 Woodward-Hoffmann則の基礎が理解できること。   A ・ B ・ C
評価項目3  A ・ B ・ C

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B 説明 閉じる
JABEE d 説明 閉じる

教育方法等

概要:
以下の7項目を学習する。1) 有機化合物の励起、励起状態、失活過程  2) Woodward-Hoffmann則の基礎  3)光増感反応の仕組み  4)カルボニル化合物等の代表的な有機光反応の仕組み  5)光によってできる反応活性種  6)さまざまな光反応の場  7)ホトクロミズムの基礎
授業の進め方・方法:
予習を事前に行い、授業後は、復習を行うとともに、各課題をレポートとしてまとめること。
注意点:
有機光化学を学習するのに必要な有機化学の基本を理解しておくこと。また、毎回の授業で課題を課すので、次回の講義の際にレポートして提出すること。


ポートフォリオ

(学生記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。

【理解の度合】理解の度合について記入してください。
      (記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
 ・前期中間試験まで: 
                                     
 ・前期末試験まで :
                                      
 ・後期中間試験まで:
                                       
 ・学年末試験まで :

                                       
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
       (記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
 ・前期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・前期末試験  点数:      総評:                                       

 ・後期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・学年末試験  点数:      総評:                                       


【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
 ・総合評価の点数:      総評:                                       


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(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
  
  
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
  ・前期中間試験まで:  
                                     
  ・前期末試験まで :                                       

  ・後期中間試験まで:                                       

  ・学年末試験まで : 
        
                                
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
 
    

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業計画の説明
Ⅰ. 光化学の基礎 励起状態(その1)
授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明
光の果たす役割および光の吸収について
課題:光を用いた技術について
2週 励起状態(その2) 励起の起りやすさと吸収スペクトルその関係の性格と電子分布、励起分子の失活過程
課題:励起分子の運命について
3週 励起状態(その3) 励起状態の性格と電子分布の基礎
課題:蛍光について
4週 励起状態(その4)
光化学反応の特質(その1)
励起状態の酸性・塩基性、光化学の第1および第2法則、光化学反応の特徴
課題:結合性軌道と反結合性軌道について
5週 光化学反応の特質(その2) Woodward-Hoffmann則
課題:環化反応、閉環・開環反応について
6週 光電子移動 光電子移動反応の起こり方、電荷移動錯体、光電子移動反応によって起る反応
課題:光電子移動反応の例
7週 増感反応 光増感、励起エネルギーの移動、光増感反応の反応
課題:光増感反応の反応の例
8週 Ⅱ. 光化学反応
有機光化学反応(その1)
カルボニル化合物の光反応の仕組み
課題:水素引き抜き反応の例
4thQ
9週 有機光化学反応(その2) アルケンの各反応の光反応の仕組み
課題:アルケンの各反応
10週 有機光化学反応(その3) 共役不飽和カルボニル化合物の光反応の仕組み
課題:共役不飽和カルボニル化合物の光反応例
11週 Ⅲ. 光による反応活性種 励起一重項酸素の性質、発生方法、応用反応
課題:一重項酸素について
12週 Ⅳ. 光化学の場(その1) 光反応の場の分類、溶媒効果
課題:溶媒効果について
13週 光化学の場(その2) 界面活性剤を用いた反応、結晶状態での反応
課題:種々の光反応の場のまとめ
14週 V. ホトクロミズム ホトクロミズムの原理、機構および応用
課題:ホトクロミズムの応用例
15週 Ⅵ. 化学発光 化学発光の機構および反応例
課題:自然界の化学発光について
16週 試験および試験の解説 試験問題の解説及びポートフォリオの記入

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力4010000050
専門的能力4010000050
分野横断的能力0000000