構造設計演習

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 構造設計演習
科目番号 0003 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 4
開設学科 建築学専攻 対象学年 専1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 なし(資料を適宜配布する。)
担当教員 山本 剛,大岡 優,浅野 浩平

到達目標

1.軸組構法の構造設計に必要な関連法規を理解する。
2.軸組構法の構造設計の手順を理解し、構造設計を行うことができる。
3.構造計算書を作成できる。
4.一般診断法を用いた上部構造の耐震性能の評価と地盤・基礎の評価ができ、耐震補強の計画を立案できる。
5.時刻歴応答計算や限界耐力計算などができる。
6.RC構造物の力学特性が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安       A標準的な到達レベルの目安       B最低到達レベルの目標(可)      C(学生記入欄) 到達したレベルに〇をすること。
評価項目1(前期)軸組構法住宅の構造設計に必要な関連法規をあげることが出来、その内容を説明できる。軸組構法住宅の構造設計に必要な関連法規をあげることが出来るが、概ね、その内容を説明できる。軸組構法住宅の構造設計に必要な関連法規を概ねあげることができる。
評価項目2(前期)軸組構法住宅の構造設計の手順を説明でき、構造設計を行うことができる。軸組構法住宅の構造設計の手順を説明でき、設計例を参照しnagara 構造設計を行うことができる。軸組構法住宅の構造設計の手順を理解しており、モデル建物の構造計算を行うことができる。
評価項目3(前期)造計算書に記載すべき事項を理解しており、構造計算書を作成できる。構造計算書に記載すべき事項は理解しており、構造計算書の例を必要に応じて参照しながら構造計算書を作成できる。構造計算書に記載すべき事項を理解していないが、構造計算書の事例を模倣しながら構造計算書を作成できる。
評価項目4(前期)一般診断法を用いた上部構造の耐震性能の評価と地盤・基礎の評価ができ、耐震補強の計画を立案できる。一般診断法を用いた上部構造の耐震性能の評価と地盤・基礎の評価ができる。一般診断法を用いて上部構造の耐震性能を評価できる。
評価項目1(後期)木造やRC構造の材料特性値を、表計算ソフトを用いて算出することができる。木造やRC構造の材料特性値を、図表から算出することができる。木造建築物やRC構造物の構法について説明することができる。  A ・ B ・ C
評価項目2(後期)いくつかの構造計算で必要な知識として、建物の固有周期や応答スペクトルなどの説明・計算ができる。構造計算に必要な基礎データとして、建物の重量や外力(地震・風)の計算ができる。木造建築物やRC構造物の構造計算をする上で必要なデータが何か説明できる。  A ・ B ・ C
評価項目3(後期)比較的難解な構造計算の概念が理解でき、コンピュータや表計算ソフトを用いて計算できる。許容応力度計算の概念を理解でき、各構造要素の計算ができる。比較的簡易な構造計算ができる。  A ・ B ・ C

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B 説明 閉じる
JABEE c 説明 閉じる
JABEE d 説明 閉じる

教育方法等

概要:
概要:木構造と鉄筋コンクリート構造の構造設計について、関連する法規、設計手法を学習し、演習形式で授業を行う。
目的:
 前期:(1)在来軸組構法の構造設計に関する建築基準法上の規定を理解し、木造住宅の許容応力度設計法による構造設計ができ、構造計算書の作成ができること。  
    (2)一般診断法を用いて耐震診断ができ、補強計画を立案できること。
 後期:木造建築物およびRC構造物における力学特性、構造計算方法について理解すること。
授業の進め方・方法:
(1)前期:①「木造軸組工法住宅の許容応力度設計/(公財)日本住宅・木材技術センター」の設計事例を通して荷重算定及び各部設計の方法を理解した後、各自で準備した木造住宅の設計図書を用いて構造設計書を作成する。②耐震診断と耐震補強の方法を理解した後、地震で倒壊した建物の設計図書を用いて耐震診断を行い、補強計画を立案する。
(2)後期:課題を与えられたら、その都度自己学習をすること。
注意点:
本科で学習した関連する内容について、良く復習をしておくこと。

ポートフォリオ

(学生記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。

【理解の度合】理解の度合について記入してください。
      (記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
 ・前期中間試験まで: 
                                     
 ・前期末試験まで :
                                      
 ・後期中間試験まで:
                                       
 ・学年末試験まで :

                                       
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
       (記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
 ・前期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・前期末試験  点数:      総評:                                       

 ・後期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・学年末試験  点数:      総評:                                       


【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
 ・総合評価の点数:      総評:                                       


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(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
  
  
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
  ・前期中間試験まで:  
                                     
  ・前期末試験まで :                                       

  ・後期中間試験まで:                                       

  ・学年末試験まで : 
        
                                
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
 
    

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 (1)授業計画・内容の説明
(2)荷重および外力①
・設計に用いる荷重を理解する。
・固定荷重・積載荷重・積雪荷重を算定できる。 
2週 荷重および外力② 地震力と風圧力の算定ができる。 
3週 耐力壁の設計 ・建築基準法施行令46条に定める壁量 耐力壁の配置と設計壁量及び許容耐力の算定ができる。
4週 軸力の算定① 鉛直荷重の部材への伝達を理解し、荷重負担図を作成できる。
5週 軸力の算定② 荷重負担図を用いて軸力の算定ができる。
6週 柱とはりの設計 ・柱に作用する軸力、風圧力による曲げの検討ができる。
・梁に作用する曲げモーメント、せん断力、たわみの検討ができる。
7週 垂木と母屋の設計 ・垂木に作用する曲げモーメント、せん断力の検討ができる。
・母屋に作用する曲げげモーメント、せん断力の検討))(1)鉛直荷重時の応力算定について理解する。
(2)横架材端部接合部の検定ができる。
8週 仕口金物の設計 地震力と風圧力に対する引抜力の計算ができ、仕口金物の選定ができる。
2ndQ
9週 基礎の設計① ・地耐力の検討ができ、スラブの設計ができる。
・基礎梁の主筋と補強筋の選定ができる。
10週 基礎の設計② 配筋詳細図を作成できる。
11週 ねじれの検討 ・重心、剛心、偏心距離、弾力半径の計算ができ、偏心率を算定できる。
・偏心率を用いてねじれの検討ができる。
12週 構造計算書の作成① 確認申請の手続き、申請書に記載すべき事項を理解し、構造計算書をデザインできる。
13週 構造計算書の作成② 構造計算書を作成できる。
14週 耐震診断と耐震補強① ・診断法の種類と一般診断法の方法を理解できる。
・上部構造の耐震性能を評価できる。
15週 耐震診断と耐震補強② ・老朽度と劣化の評価法を理解できる。
・地盤と基礎の評価方法を理解できる。
・地盤基礎、上部構造、老朽度を評価して総合的な耐震診断ができる。
16週 耐震診断と耐震補強③ ・最近の耐震補強の方法を説明できる。
・適切な補強方法を選択し、補強計画を立案できる。
後期
3rdQ
1週 (1)木材の力学特性
(2)RCの概要
(1)樹種によるヤング係数・強さの違いについて理解できる。
(2)RCの概要について理解できる。
2週 (1)木造建築物の構法
(2)RCの概要
(1)使用材料および構造について理解できる。
(2)RCの概要について理解できる。
3週 (1)木造建築物の水平抵抗メカニズム
(2)RCの概要
(1)外力(地震・風)に対する抵抗メカニズムについて理解できる。
(2)RCの概要について理解できる。
4週 (1)数値解析について
(2)RCの力学特性
(1)数値解析の概要について理解できる。
(2)RCの力学特性について理解できる。
5週 (1)構造物の数値解析モデル
(2)RCの力学特性
(1)数値解析モデルの作成方法について理解できる。
(2)RCの力学特性について理解できる。
6週 (1)時刻歴応答解析(1)
(2)RCの力学特性
(1)部材性能の設定について理解できる。
(2)RCの力学特性について理解できる。
7週 (1)時刻歴応答解析(2)
(2)RCの力学特性
(1)接合部性能の設定について理解できる。
(2)RCの力学特性について理解できる。
8週 (1)時刻歴応答解析(3)
(2)RC梁の曲げ性状
(1)構造物に加わる鉛直荷重について理解できる。
(2)RC梁の曲げ性状について理解できる。
4thQ
9週 (1)時刻歴応答解析(4)
(2)RC梁の曲げ性状
(1)構造物に加わる地震力について理解できる。
(2)RC梁の曲げ性状について理解できる。
10週 (1)時刻歴応答解析(5)
(2)RC梁の曲げ性状
(1)解析の実施と結果の整理ができる。
(2)RC梁の曲げ性状について理解できる。
11週 (1)時刻歴応答解析(6)
(2)RC梁の曲げ性状
(1)解析の実施と結果の整理ができる。
(2)RC梁の曲げ性状について理解できる。
12週 (1)限界耐力計算(1)
(2)RC柱の中心圧縮性状
(1)伝統木造建築物の耐震要素について理解できる。
(2)RC柱の中心圧縮性状について理解できる。
13週 (1)限界耐力計算(2)
(2)RC柱の中心圧縮性状
(1)建物の復元力の計算ができる。
(2)RC柱の中心圧縮性状について理解できる。
14週 (1)限界耐力計算(3)
(2)RC柱の中心圧縮性状
(1)限界耐力計算を行うことができる。
(2)RC柱の中心圧縮性状について理解できる。
15週 (1)限界耐力計算(4)
(2)RC柱の中心圧縮性状
(1)限界耐力計算を行うことができる。
(2)RC柱の中心圧縮性状について理解できる。
16週 レポート講評・まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野材料建築材料の規格・要求性能について説明することができる。4前2,前15
木材の種類について説明できる。5
構造断面二次モーメント、断面相乗モーメント、断面係数や断面二次半径などの断面諸量を計算できる。5前3
曲げモーメントによる断面に生じる応力(引張、圧縮)とひずみの関係を理解し、それらを計算できる。5前3
はり断面内のせん断応力分布について説明できる。5前3
骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。5前2,前5
各種構造の設計荷重・外力を計算できる。5前2,前5
はりの支点の種類、対応する支点反力、およびはりの種類やその安定性について説明できる。5前3,前4,前12,前13,前15
はりの断面に作用する内力としての応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)、応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)について説明することができる。5前3,前4,前12,前13,前15
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)が出来、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。4前8,前14
偏心圧縮柱の応力状態を説明できる。4前8,前14
木構造の特徴・構造形式について説明できる。5後2
木材の接合について説明できる。5後2
基礎、軸組み、小屋組み、床組み、階段、開口部などの木造建築の構法を説明できる。5後2
地震被害を受けた建物の破壊等の特徴について説明できる。4前2,前5

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他(レポート)合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力000007070
専門的能力000002020
分野横断的能力000001010