線形数学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 線形数学
科目番号 0004 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 小塚 和人

到達目標

1. ジョルダン標準形とその微分方程式への応用について理解できること
2. 線形空間における線形独立、線形従属および線形空間の基底・次元について理解できること
3. 線形写像の核と像について理解できること
4. 線形写像の表現行列、基底の変換行列について理解できること
5. 内積空間における直交系について理解できること

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目12次、3次正方行列のジョルダン標準形を求めることができ、正方行列の冪乗計算や定数係数連立微分方程式の解法等に応用できる 2次、3次正方行列のジョルダン標準形を求めることができる。2次正方行列のジョルダン標準形を求めることはできる 。
評価項目2線形独立、線形従属および線形空間の基底・次元について応用・発展的な考察ができる。線形独立、線形従属について基本的な考察ができ、線形空間の基底・次元を求めることができる。特定の線形空間の基底・次元を求めることはできる。 
評価項目3線形写像の核と像について連立方程式の解空間や図形の変換等と関連付けた応用、発展的な考察ができる。 基本的な線形写像の核と像を求めることができる。 特定の線形写像の核と像を求めることはできる。
評価項目4線形写像の表現行列、基底の変換行列に関し、応用・発展的な考察ができる。線形写像の表現行列、基底の変換行列を求める基本的な計算ができる。特定の線形写像の表現行列を求めることはできる。
評価項目5いろいろな空間の正規直交系について考察ができる。シュミットの直交化法を用いて3次元空間の正規直交基底を求めることができる。正規直交系の定義は理解できる。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
「線形性」という数学的構造は、数学の様々な所に内在し、またいろいろな形で現れ、通常、行列やベクトルを用いて表現される。この授業では、線形空間に関する抽象化された概念や理論の考え方を理解し、その観点から、行列やベクトルを扱う技術を向上させることを目的とする。
授業の進め方・方法:
注意点:
授業毎に配布するレポート問題を提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 集合 集合に関連した用語、記号を理解する。
2週 連立一次方程式 ガウスの消去法を用いて連立1次方程式が解けるようにする。
3週 ジョルダン標準形 ジョルダン標準形の定義を理解し、2次の正方行列のジョルダン標準形を求められるようにする。
4週 ジョルダン標準形 ジョルダン標準形を正方行列の冪乗計算および定数係数連立線形微分方程式に応用できることを理解する。
5週 ジョルダン標準形 3次正方行列の固有方程式が単根または2重根を持つ場合にジョルダン標準形の求め方を理解する。
6週 ジョルダン標準形 3次正方行列の固有方程式が3重根を持つ場合にジョルダン標準形の求め方を理解する。
7週 線形空間・部分空間 線形空間の定義、部分空間の定義、部分空間であるための条件を理解する。
8週 線形独立と線形従属 線形独立と線形従属の定義を理解する。
2ndQ
9週 中間試験
10週 基底と次元 基底と次元の定義を理解し、ユークリッド空間や関数空間の部分空間の基底と次元を考察できるようにする。
11週 線形写像 線形写像の定義、線形写像の核と像について理解する
12週 線形写像 連立1次方程式の解集合を線形写像の核と像を用いて考察できるようにする。
13週 線形写像 線形微分方程式の解を線形写像の核と像を用いて考察できるようにする。
14週 表現行列 線形写像の行列表現と基底の変換にともなう表現行列の変換について理解する。
15週 シュミットの直交化法 シュミットの直交化法を用いて正規直交行列を作れるようにする。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験レポート合計
総合評価割合8020100
知識の基本的な501060
思考・推論・創造301040