到達目標
1.建物の地震被害の原因を構造種別ごとに説明できること。
2.地震のメカニズムと動震の特性について説明できること。
3.1自由度系の建物のモデル化と、その固有周期が計算できること。
4.応答スペクトルの内容を理解し、地震動を受けたときの最大応答を応答スペクトルから推定できること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 地震時の建物の構造種別ごとの被害部位と破壊パターンをあげることができ、被害の原因を説明出来る。 | 構造種別ごとの地震時の被害部位と破壊パターンをあげることができる。 | 構造種別ごとの地震被害の特徴を一部の構造についてのみ説明出来る。 |
評価項目2 | 地震のメカニズムと動震の特性について説明出来る。 | 地震のメカニズムについて説明が出来、地震の特性について一部説明できる。 | 地震のメカニズムについてのみ説明出来る。 |
評価項目3 | 1自由度系の建物のモデル化が出来、その固有周期が計算出来る。 | モデル化された1自由度の建物の固有周期を計算出来る。 | モデル化された1自由度建物の固有周期を途中まで求めることが出来る。 |
評価項目3 | 応答スペクトルの内容を理解し、地震動を受けたときの最大応答を応答スペクトルから推定出来る
。
| 応答スペクトルの求め方を説明出来る。 | 応答スペクトルの内容を一部説明出来る。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
建物の被害の原因および建築物の地震荷重、地震発生のメカニズムと地震の特性、地震動を受けたときの建物の振動の特性、地震動を受ける建物の最大応答について講義する。
授業の進め方・方法:
授業はスライド資料を用いて行う。内容の説明を重点にして講義し、演習は宿題で行う。
注意点:
1.講義用テキストは使用しない。講義の内容をまとめたプリントを配付するが、プリントは複雑な図や式を示すのが目的で作成したものなので、各自の目標に合わせて参考書を利用すること。
2.講義中に各自で重要な項目はノートを取る必要がある。講義での説明を聞き、演習問題を解かなければ内容は十分には理解できない。
3.理解できない内容がある場合はオフィスアワーを利用して質問に来ること。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
建物と地震被害 1.木造住宅の被害 |
木造住宅の地震被害の特徴と被害要因を説明できる。
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2週 |
2.鉄筋コンクリート造建物の被害 |
鉄筋コンクリート造建物の地震被害と被害要因の特徴を説明できる。
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3週 |
3.鋼構造建物の被害 |
鋼構造建物の地震被害の特徴と被害要因を説明できる。
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4週 |
建物に作用する地震力と構造設計 |
建築基準法で定められた荷重、地震力の特性、構造安全性の確保、種々の構造設計法について説明できる。
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5週 |
構造物の様々な振動 |
静的荷重と動的荷重の違いが説明できる。
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6週 |
建物の力学モデルと運動方程式 |
ニュートンの運動方程式、振動する建物の解析モデル、動力学で用いる単位、1自由度系の建物、1自由度系の建物の運動方程式について説明できる。
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7週 |
1自由度系の自由振動 |
1自由度系の建物の固有周期を求めることができる。地震計の原理を理解できる。
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
調和振動を受ける1自由度系の強制振動1 |
静的変位、動的応答倍率、位相遅れ角、振幅を求めることができる。
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10週 |
調和振動を受ける1自由度系の強制振動2 |
サイン波を受ける1自由度径構造物の定常応答を求めることができる。
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11週 |
衝撃荷重を受ける1自由度系の強制振動 |
線形加速度法の原理を理解し、一般の荷重を受ける1自由度系の建物の応答を求めることができる。
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12週 |
地震動を受ける建物の応答 |
強振動の特性を説明できる。時刻歴応答解析法の原理を理解し、地震動の作用する1自由度系の建物の応答を求めることができる。地震応答の特性を応答計算の結果を見て分析できる。
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13週 |
地震動を受ける建物の最大応答 |
応答スペクトルの定義を説明できる。応答スペクトルの特性を分析できる。梅村スペクトルから最大応答値および最大のベースシヤーを求めることができる。平均応答スペクトルと地震応答スペクトルの違いを説明できる。
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14週 |
地震作用による建物被害と地震動の特性 |
地震発生のメカニズム、地震の空間分布、マグニチュード、活断層、地震波、地震動の震源特性・伝播特性・地盤特性について説明できる。
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15週 |
地盤や基礎に関連する建物被害 |
地盤や基礎の地震被害の特徴について説明できる。
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16週 |
前期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 構造 | マグニチュードの概念と震度階について説明できる。 | 4 | 前14 |
地震被害を受けた建物の破壊等の特徴について説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 50 |
専門的能力 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |