到達目標
1. 線形空間における線形独立, 線形従属および線形空間の基底・次元について理解できること.
2. 線形写像の表現行列, 核, 像, 基底の変換行列について理解できること.
3. 行列の固有値と行列式, トレースとの関係およびケーリー・ハミルトンの定理について理解できること.
4. 行列の対角化とその応用について理解できること.
5. 内積空間における直交系について理解できること.
6. ジョルダン標準形とその応用について理解できること.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安
A | 標準的な到達レベルの目安
B | 未到達レベルの目安
C | (学生記入欄)
到達したレベルに〇をすること。 |
評価項目1 | 線形独立, 線形従属および線形空間の基底・次元について応用・発展的な考察ができる. | 線形独立, 線形従属について基本的な考察ができ, 線形空間の基底・次元を求めることができる. | 特定の線形空間の基底・次元を求めることはできる. | A ・ B ・ C |
評価項目2 | 線形写像の表現行列, 核, 像, 基底の変換行列について図形の変換等と関連付けた応用・発展的な考察ができる. | 基本的な線形写像の表現行列と核, 像を求めることができ, 基底の変換行列を求める計算ができる. | 特定の線形写像の表現行列を求めることはできる. | A ・ B ・ C |
評価項目3 | 行列の固有値と行列式, トレースとの関係および, ケーリー・ハミルトンの定理を応用した計算ができる. | 基本的なの行列の行列式, トレース, 固有値を求めることができ, ケーリー・ハミルトンの定理を使用できる. | 特定の行列の行列式, トレース, 固有値を求めることはできる. | A ・ B ・ C |
評価項目4 | 複素数係数の行列の対角化ができ, その正方行列の冪乗計算に応用できる. | 基本的な行列の対角化ができ, 正方行列の冪乗計算ができる. | 特定の行列の対角化はできる. | A ・ B ・ C |
評価項目5 | いろいろな内積空間の正規直交系について考察ができる. | シュミットの直交化法を用いて3次元空間の正規直交基底を求めることができる. | 正規直交系の定義は理解できる. | A ・ B ・ C |
評価項目6 | 2次と3次正方行列のジョルダン標準形を求めることができ, 正方行列の冪乗計算に応用できる. | 2次と3次正方行列のジョルダン標準形を求めることができる. | 2次正方行列のジョルダン標準形を求めることはできる. | A ・ B ・ C |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 B
説明
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JABEE c
説明
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教育方法等
概要:
「線形性」という数学的構造は, 数学の様々な所に内在し, またいろいろな形で現れ, 通常, 行列やベクトルを用いて表現される. この授業では, 線形空間に関する抽象化された概念や理論の考え方を理解し, その観点から, 行列やベクトルを扱う技術を向上させることを目的とする.
授業の進め方・方法:
授業ごとに「授業プリント」と「課題プリント」を配付する.
各授業は、「授業プリント」に基づいて進め, 「課題プリント」により予習・復習してもらう.
この科目は学習単位科目のため, 事前・事後学習としてレポート(課題プリント)を実施します.
注意点:
事前に本科で学んだ行列, ベクトルに関する内容を復習しておくこと.
「課題プリント」を必ず提出期限日までに提出すること.
参考図書:
「新線形代数」 (大日本図書) ISBN: 978-4477026411
「新線形代数 問題集」 (大日本図書) ISBN: 978-4477026435
碓氷久・高遠節夫・濵口直樹・松澤寛・山下哲「はじめて学ぶ ベクトル空間」 (大日本図書) ISBN: 978-4477030494
硲野敏博・加藤芳文「理工系の基礎線形代数学」(学術図書出版社) ISBN: 978-4873611709
馬場敬之・高杉豊「線形代数キャンパス・ゼミ」(マセマ出版社) ISBN: 978-4907165901
石村園子「すぐわかる線形代数」(東京図書) ISBN: 978-4489021381
ポートフォリオ
(学生記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
【理解の度合】理解の度合について記入してください。
(記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
・前期中間試験まで:
・前期末試験まで :
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
(記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
・前期中間試験 点数: 総評:
・前期末試験 点数: 総評:
【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
・総合評価の点数: 総評:
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(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
・前期中間試験まで:
・前期末試験まで :
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
集合, 線形空間, 線形独立と線形従属 |
集合に関連した用語, 記号, 線形空間および線形独立と線形従属の定義と例を理解する.
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2週 |
基底と次元, 部分空間 |
線形空間およびその部分空間の基底, 基底の変換の定義と例を理解する. また, その次元を求めることができる.
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3週 |
内積空間と正規直交基底 |
内積空間の定義と例を理解する. また, グラムシュミットの直交化法により, その正規直交基底を求めることができる.
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4週 |
共通部分・和空間・直交補空間 |
部分空間の共通部分・和空間・直交補空間を求めることができる.
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5週 |
線形写像の行列による表現 |
線形写像の定義と例を理解し, 行列による表現ができる.
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6週 |
線形写像の核と像, 次元定理 |
線形写像の核と像の定義と例を理解し, 次元定理を用いて核の次元を求めることができる.
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7週 |
行列式 |
いろいろな手法を用いて行列式を求めることができる.
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
固有値, トレース, ケーリーハミルトンの定理 |
固有値とトレースの定義と例を理解し, それらを求めることができる. また, ケーリーハミルトンの定理を用いて行列の計算ができる.
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10週 |
固有ベクトルと対角化 |
固有値と固有ベクトルを用いて対角化可能な行列を対角化できる. また, 対称行列を直交行列を用いて対角化できる.
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11週 |
2次形式 |
2次形式を標準化できて, 2次曲線の概形を描くことができる.
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12週 |
複素行列の対角化 |
エルミート行列をユニタリ行列を用いて対角化できる.
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13週 |
行列の平方根と指数関数 |
行列の対角化を用いて, 行列の平方根や指数関数について計算できる.
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14週 |
2次正方行列のジョルダン標準形 |
2次正方行列のジョルダン標準形が求められる.
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15週 |
3次正方行列のジョルダン標準形 |
3次正方行列のジョルダン標準形が求められる.
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16週 |
期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。 | 4 | 前1,前2,前8,前9,前10,前15,前16 |
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。 | 4 | 前1,前2,前8,前9,前10,前15,前16 |
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。 | 4 | 前3,前8,前9,前15,前16 |
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。 | 4 | 前3,前4,前8,前9,前15,前16 |
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。 | 4 | 前5,前6,前7,前8,前9,前10,前15,前16 |
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。 | 4 | 前7,前8,前9,前15,前16 |
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。 | 4 | 前11,前12,前15,前16 |
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。 | 4 | 前5,前8,前9,前10,前13,前14,前15,前16 |
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。 | 4 | 前6,前7,前8,前9,前11,前13,前14,前15,前16 |
評価割合
| 中間試験 | 期末試験 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 35 | 35 | 30 | 100 |
知識の基本的な理解 | 25 | 25 | 20 | 70 |
思考・推論・創造への適応力 | 10 | 10 | 10 | 30 |