線形数学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 線形数学
科目番号 0019 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 授業資料を配布するため、教科書は指定しない。
参考図書:
「新線形代数」 (大日本図書)  ISBN: 978-4477026411
「新線形代数 問題集」 (大日本図書)  ISBN: 978-4477026435
碓氷久・高遠節夫・濵口直樹・松澤寛・山下哲「はじめて学ぶ ベクトル空間」 (大日本図書)  ISBN: 978-4477030494
硲野敏博・加藤芳文「理工系の基礎線形代数学」(学術図書出版社)  ISBN: 978-4873611709
馬場敬之・高杉豊「線形代数キャンパス・ゼミ」(マセマ出版社)  ISBN: 978-4907165901
石村園子「すぐわかる線形代数」(東京図書)  ISBN: 978-4489021381
担当教員 田中 守

到達目標

1.線形空間における線形独立、線形従属および線形空間の基底・次元について理解できること。
2.線形写像の表現行列、核、像、基底の変換行列について理解できること。
3.行列の固有値と行列式、トレースとの関係およびケーリー・ハミルトンの定理について理解できること。
4.行列の対角化とその応用について理解できること。
5.内積空間における直交系について理解できること。
6.ジョルダン標準形とその応用について理解できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安       A標準的な到達レベルの目安       B未到達レベルの目安     C(学生記入欄) 到達したレベルに〇をすること。
評価項目1線形独立、線形従属および線形空間の基底・次元について応用・発展的な考察ができる。線形独立、線形従属について基本的な考察ができ、線形空間の基底・次元を求めることができる。特定の線形空間の基底・次元を求めることはできる。  A ・ B ・ C
評価項目2線形写像の表現行列、核、像について図形の変換等と関連付けた応用・発展的な考察ができる。基本的な線形写像の表現行列と核、像を求めることができる。特定の線形写像の表現行列を求めることはできる。  A ・ B ・ C
評価項目3行列の固有値と行列式、トレースとの関係および、ケーリー・ハミルトンの定理を応用した計算ができる。基本的なの行列の行列式、トレース、固有値を求めることができ、ケーリー・ハミルトンの定理を使用できる。特定の行列の行列式、トレース、固有値を求めることはできる。  A ・ B ・ C
評価項目4複素数係数の行列の対角化ができ、その正方行列の冪乗計算に応用できる。基本的な行列の対角化ができ、正方行列の冪乗計算ができる。特定の行列の対角化はできる。  A ・ B ・ C
評価項目5いろいろな内積空間の正規直交系について考察ができる。シュミットの直交化法を用いて3次元空間の正規直交基底を求めることができる。正規直交系の定義は理解できる。  A ・ B ・ C
評価項目62次と3次正方行列のジョルダン標準形を求めることができ、正方行列の冪乗計算に応用できる。2次正方行列のジョルダン標準形を求めることができる。2次正方行列のジョルダン標準形を求めることはできる。  A ・ B ・ C

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B 説明 閉じる
JABEE c 説明 閉じる

教育方法等

概要:
「線形性」という数学的構造は、数学の様々な所に内在し、またいろいろな形で現れ、通常、行列やベクトルを用いて表現される。この授業では、線形空間に関する抽象化された概念や理論の考え方を理解し、その観点から、行列やベクトルを扱う技術を向上させることを目的とする。
授業の進め方・方法:
授業ごとに「授業プリント」と「課題プリント」を配付する。
各授業は、「授業プリント」に基づいて進め、「課題プリント」により予習・復習してもらう。
この科目は学習単位科目のため、事前・事後学習としてレポート(課題プリント)を課す。
注意点:
事前に本科で学んだ行列、ベクトルに関する内容を復習しておくこと。
「課題プリント」は必ず提出期限日までに提出すること。

ポートフォリオ

(学生記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。

【理解の度合】理解の度合について記入してください。
      (記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
 ・前期中間試験まで: 
                                     
 ・前期末試験まで :
                                      
 ・後期中間試験まで:
                                       
 ・学年末試験まで :

                                       
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
       (記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
 ・前期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・前期末試験  点数:      総評:                                       

 ・後期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・学年末試験  点数:      総評:                                       


【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
 ・総合評価の点数:      総評:                                       


-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
  
  
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
  ・前期中間試験まで:  
                                     
  ・前期末試験まで :                                       

  ・後期中間試験まで:                                       

  ・学年末試験まで : 
        
                                
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
 
    

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 集合、線形空間、線形独立と線形従属 集合に関連した用語、記号、線形空間および線形独立と線形従属の定義と例、行列の階数との関係を理解する。
2週 基底と次元、部分空間 線形空間およびその部分空間の基底、基底の変換の定義と例を理解する。また、その次元を求めることができる。
3週 内積空間と正規直交基底 内積空間の定義と例を理解する。また、グラムシュミットの直交化法により、その正規直交基底を求めることができる。
4週 共通部分・和空間・直交補空間 部分空間の共通部分・和空間・直交補空間を求めることができる。
5週 線形写像の行列による表現 線形写像の定義と例を理解し、行列による表現ができる。
6週 線形写像の核と像、次元定理 線形写像の核と像の定義と例を理解し、次元定理を用いて核の次元を求めることができる。
7週 行列式 いろいろな手法を用いて行列式を求めることができる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 固有値、トレース、ケーリーハミルトンの定理 固有値とトレースの定義と例を理解し、それらを求めることができる。また、ケーリーハミルトンの定理を用いて行列の計算ができる。
10週 固有ベクトルと対角化 固有値と固有ベクトルを用いて対角化可能な行列を対角化できる。また、対称行列を直交行列を用いて対角化できる。
11週 2次形式 2次形式を標準化できて、2次曲線の概形を描くことができる。
12週 複素行列の対角化 エルミート行列をユニタリ行列を用いて対角化できる。
13週 行列の平方根と指数関数 行列の対角化を用いて、行列の平方根や指数関数について計算できる。
14週 2次正方行列のジョルダン標準形 2次正方行列のジョルダン標準形が求められる。
15週 3次正方行列のジョルダン標準形 3次正方行列のジョルダン標準形が求められる。
16週 前期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。4前1,前2,前8,前9,前10,前15,前16
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。4前1,前2,前8,前9,前10,前15,前16
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。4前3,前8,前9,前15,前16
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。4前3,前4,前8,前9,前15,前16
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。4前5,前6,前7,前8,前9,前10,前15,前16
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。4前7,前8,前9,前15,前16
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。4前11,前12,前15,前16
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。4前5,前8,前9,前10,前13,前14,前15,前16
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。4前6,前7,前8,前9,前11,前13,前14,前15,前16

評価割合

前期中間試験前期末試験レポート合計
総合評価割合353530100
知識の基本的な理解25252070
思考・推論・創造への適応力10101030