居住熱環境学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 居住熱環境学
科目番号 0035 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 田中俊六・武田仁他2名著,最新建築環境工学改訂4版(井上書院)
担当教員 小原 聡司

到達目標

1)熱移動や室内熱負荷に関する概念・用語を説明でき,定義式を展開できること。
2)関連する図表類や計算式を自ら選び,必要な諸値を適切に設定できること。
3)複雑な手計算(関数電卓使用)である程度の予測や見積もり計算をある程度正確にできること。
4)室内の熱移動に関する総合的な概念を説明でき,必要な情報を自ら入手できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱移動や室内熱負荷に関する概念・用語を十分説明でき,その際に定義式を自由に展開できること。熱移動や室内熱負荷に関する概念・用語をある程度説明でき,必要に応じて定義式をある程度展開できること。助言があれば熱移動や室内熱負荷に関する概念・用語を最低限説明でき,必要に応じて定義式を最低限展開できること。
評価項目2関連する図表類や計算式を正確に自ら選び出し,必要な諸値を完全に設定でき,他の人にも指導できること。関連する図表類や計算式をほぼ正確に選び出し,必要な諸値をある程度設定できること。助言があれば関連する図表類や計算式を選び出し,必要な諸値も最低限設定できること。
評価項目3複雑な手計算(関数電卓使用)で正確に予測や見積もり計算ができ,他の人にも指導ができること。通常の手計算(関数電卓使用)である程度正確に予測や見積もり計算ができること。助言があれば簡易な手計算(関数電卓使用)で最低限の予測や見積もり計算ができること。
評価項目4 室内の熱移動に関する総合的な概念を完全に説明でき,必要な情報を完全に入手したり,他の人に指導できること。室内の熱移動に関する総合的な概念をある程度に説明でき,必要な情報をある程度入手できること。助言があれば室内の熱移動に関する総合的な概念を最低限説明でき,必要な情報を最低限は入手できること。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
本科では内容が高度として扱わなかった建築環境工学各分野の重要項目から,主として室内熱環境の形成に影響する日射・伝熱・換気・体感に関する項目をピックアップして教授することにより,熱に関連した事項についてより広い知識をつけさせる。また教授項目に関連した演習を行い,学習した理論の実際への応用について理解を深めさせる。
授業の進め方・方法:
講義内容の理解度や応用性を高めるため,ほぼ毎時間,作図や計算機を使った例題や演習を行うので,常に目盛り付き定規及び計算機(できればプレイバック機能付き電卓かポケコンが望ましい。)を持参すること。準備学習として本科で使用した教科書やノートを使って,建築環境工学と建築設備の各種用語及び定義の予習しておくこと。なおほぼ毎回の課題演習は自己学習の事後学習として評価する。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.授業計画の説明 本講義の全体計画,本科建築環境工学との関連,評価方法について理解する。
2週 2. 建築伝熱
2-1 非定常伝熱問題(1)
非定常伝熱の計算法,差分法
定常・非定常伝熱の基礎について説明できる。差分法の考え方を説明できる。
3週 2-1 非定常伝熱問題(2)
単位応答,吸熱貫流応答
非定常伝熱の基礎(単位応答等)について説明できる。熱貫流について説明できる。室温の形成について理解している。
4週 2-1 非定常伝熱問題(3)
レスポンスファクタ法
非定常伝熱の基礎(レスポンスファクタ法等)について説明できる。熱貫流について説明できる。室温の形成について理解している。
5週 2-2 日射遮蔽 (1)
表面熱授受,日射遮蔽係数の概念
日照および日射の調節方法や室内環境への影響について説明できる。
6週 2-2 日射遮蔽(2)
多層ガラスの日射遮蔽係数
多層ガラスにおける日照および日射の調節方法について説明できる。
7週 3.熱負荷計算1
顕熱・潜熱負荷,実効温度差,伝導時間遅れ
気温、温度、湿度および気温と熱負荷に全般に影響する温度差や湿度差の形成について説明できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 試験答案の返却及び解説,訂正作業 前期中間試験の誤りを訂正できる。
10週 4.気象データ
標準気象データ,拡張アメダスデータ
外界気象の構成要素である気温、温度、湿度および気温と湿度の形成について説明できる。
11週 5.熱負荷計算2(1)
事務所ビル中間階熱負荷
中間階の室温の形成について理解している。
12週 5.熱負荷計算2(2)
事務所ビルの最上階熱負荷
最上階の室温の形成について理解している。
13週 5.熱負荷計算2(3)
顕熱負荷計算
室温の形成に影響する各種顕熱負荷ついて理解している。
14週 5.熱負荷計算2(4)
潜熱負荷計算
室温の形成に影響する潜熱負荷について理解している。
15週 前期末試験
16週 試験答案の返却及び解説 前期末試験の誤りを訂正できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野環境・設備気温、温度、湿度および気温と湿度の形成について説明できる。5前7
日照および日射の調節方法について説明できる。5前5,前6
伝熱の基礎について説明できる。5前2,前3,前4
熱貫流について説明できる。5前3,前4
室温の形成について理解している。5前3,前4,前11,前12,前13,前14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他(レポート)合計
総合評価割合67000033100
思考・推論・創造への適応力3300001649
汎用的技能3400001751