材料学Ⅰ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 材料学Ⅰ
科目番号 0010 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 文部科学省検定教科書 機械工作1 嵯峨常生他11名著 実教出版 / 機械工学必携 馬場秋次郎他 三省堂
担当教員 東 雄一

到達目標

本科目では機械材料の基礎的内容,特に金属材料の機械的な性質とそれが温度などにより大きく変化し,さまざまな状態や性質を示すことを学ぶ.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1計算した応力とその材料の機械的特性から,その負荷時の応力状態を評価できる.応力とひずみの計算ができる.応力とひずみの計算ができない.
評価項目2鉄鋼材から非鉄金属材まで,応力-ひずみ線図を描き,説明できる.応力-ひずみ線図について説明できる.応力-ひずみ線図について説明できない.
評価項目3全率固溶型状態図と共晶型状態図における冷却過程について説明できる.状態図の各名称やてこの関係などについて説明できる.状態図について説明できない.
評価項目4加工度および加工温度の違いによる機械的特性と結晶粒の大きさの違いについて説明できる.弾性変形,塑性変形,加工硬化,再結晶について説明できる.弾性変形,塑性変形,加工硬化,再結晶について説明できない.
評価項目5純鉄の変態,炭素鋼の平衡状態図,炭素鋼の組織について説明できる.純鉄の変態,炭素鋼の平衡状態図について説明できる.純鉄の変態,炭素鋼の平衡状態図について説明できない.
評価項目6炭素鋼における各種熱処理における組織変化について説明できる.各種熱処理について説明できる.各種熱処理について説明できない.

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる

教育方法等

概要:
同時開講の工作実習(1-3年)で学ぶ加工技術の実際的知識を本科目により体系化する.後期に学習する工作法と関連があり,これらの知識は以後の設計・製図などで有用となる.
授業の進め方・方法:
学習内容の確認テストを頻繁に実施する.復習として教科書を良く読みノートにまとめること.特に専門語の英語表記を含めて確実に学習すること.
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンスと技術のあゆみ シラバスの説明 機械工学における材料学の位置付けを確認する.
材料と文明の発達や工業と関係が深いことを理解し,説明できる.
2週 主な機械材料
材料の機械的性質
種々の機械材料とその用途の具体例を挙げて説明できる.
応力とひずみを荷重と断面積,変形量から計算できる.
3週 材料の機械的性質 応力ひずみ線図を描き,説明できる.
4週 材料の機械的性質 粘り強さ,疲労,摩耗,温度の影響について理解し,説明できる.
5週 金属の結晶構造と合金の状態変化 金属のとりうる3つの結晶構造を図示できる.
金属・合金の状態変化について説明できる.
6週 金属の結晶構造と合金の状態変化 全率固溶体型合金の状態図を理解し,説明できる.
7週 金属の結晶構造と合金の状態変化 共晶型合金の状態図を理解し,説明できる.
8週 金属材料の変形と結晶 金属の弾性変形,塑性変形,加工硬化,再結晶について理解し,説明できる.
4thQ
9週 鉄鋼の製法 高炉の構造,製鋼炉の種類と構造を理解,説明できる.
10週 純鉄の変態と炭素鋼の組織 Fe-C系平衡状態図を理解し,説明できる.
11週 純鉄の変態と炭素鋼の組織 Fe-C系平衡状態図を理解し,説明できる.
12週 純鉄の変態と炭素鋼の組織 炭素鋼の組織と状態図との関係を説明できる.
13週 純鉄の変態と炭素鋼の組織 炭素鋼の熱処理と生成する組織を理解し,説明できる.
14週 炭素鋼の性質と分類,用途,炭素鋼の加工性 炭素鋼の性質と分類,用途および加工性について理解し,説明できる.
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違った部分を自分の課題として把握する.
16週

評価割合

試験課題・小テスト成績ノート提出合計
総合評価割合801010100
基礎的能力0000
専門的能力801010100
分野横断的能力0000