機械工作法Ⅲ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 機械工作法Ⅲ
科目番号 0027 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 配布プリント/機械工学便覧
担当教員 塚本 公秀

到達目標

除去加工の中心となる切削・研削加工を中心に学ぶ。除去加工の基礎となる切削加工は(1)加工条件と切削抵抗との関係が説明できる。(2)実作業での問題解決に理論を適用して解決できる。ことを目的とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1切りくずの形態から切削の良否を判断でき、切削理論から切削抵抗を概算でき、加工現象を説明できる。流れ型切りくず生成時の切削は材料力学のせん断変形で説明できることから切削時の切削抵抗が概算できる。切削条件によって切削抵抗が変化することは理解できていても、良好な切削時の切削抵抗の概算ができない。
評価項目2使用する工作機械により工具の材種や形状を選択方法が説明でき、工具寿命を制御することができる。主要な工具損傷の形態と発生原因を説明でき、生産管理手法を用いた工具寿命の決定ができる。工具の損傷形態から、工具損傷時の対策方法を工学的に説明できない。
評価項目3研削加工で加工原理に基づいて、砥石や研削条件を選定できる。また問題発生時の対策を説明できる。研削加工では多くの加工パラメーターが選択できることを理解した上で、代表的な問題発生時の対処法を説明できる。切削加工に比べて研削加工では高い加工品位が得られることは理解しても、その理由や加工場の問題について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1,2年生からの通論となっている。日本の加工技術は高く、産業の基盤で日々技術革新が進むのでこれらの新技術、また日本の工業界を取り巻く現状について最新の情報を紹介する。
授業の進め方・方法:
同時開講の工作実習(1-3年)で学ぶ加工技術の実際的知識を本科目により体系化する。
プレゼンテーション能力の開発として工業技術に関する調査報告を全員に課している。
注意点:
配付資料を基に自分の学習の軌跡としてのノートを作成することで知識を整理すること。学習内容の確認小テストを適宜実施するので復習を中心とした自学自習を行い授業内容の理解、専門語の英語表記について身につけること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 切削作業の概要 最小加工単位が加工の基本であることを説明できる.
3週 工作機械 旋盤,フライス盤,ボール盤を含む工作機械の種類と構造を説明できる.
4週 切削工具 工具材料の種類と各部名称,具備条件を説明できる.
バイトやフライス・ドリルなど各種工作機械の用の工具の種類・構造・用途を説明できる.
5週 切削工具 加工時の工具損傷の種類と原因、対策を説明できる.
6週 切削理論 切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる.
切削機構,すくい角とせん断角の関係を説明できる.
7週 工具寿命/切削油剤 加工時の工具損傷の種類と原因、対策を説明できる.
切削油剤の種類とその効果について説明できる。

8週 工具寿命 テーラーの寿命式が使える。
2ndQ
9週 復習と試験
達成度を確認する。
10週 固定砥粒による加工 研削加工の機構について説明できる。
砥石の三要素、構成、選定、を説明できる.
11週 固定砥粒による加工 ドレッシング作業の方法を説明できる.
砥石の自生作用について説明できる.
12週 研削盤 ホーニング、超仕上げ、研削加工を説明できる
13週 遊離砥粒による加工 ラッピングの原理と仕上げ面の関係を説明できる.
バフ研磨、噴射加工の特徴を説明できる
14週 マシニングセンタ/FMS マシニングセンタの歴史と儀日条件を説明できる。
15週 数値制御工作機械 数値制御工作機械の歴史と制御方法
16週 復習と試験 達成度を確認する。

評価割合

試験発表確認テスト態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合601030000100
基礎的能力0000000
専門的能力601030000100
分野横断的能力0000000