化学Ⅲ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 化学Ⅲ
科目番号 0044 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 [教科書] 「改訂 新編化学基礎」 竹内 敬人 他 著 東京書籍
担当教員 澁田 諭

到達目標

化学的な事物・現象についての説明及び観察・実験を行い,化学的に探求する能力と態度を育てるとともに基本的な概念や原理・法則を理解させ,科学的な自然観を育てる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 原子の相対質量,原子量・分子量・式量,物質量(mol数)とアボガドロ数及び溶液の濃度について理解し,計算できる.原子の相対質量,原子量・分子量・式量,物質量(mol数)とアボガドロ数及び溶液の濃度について理解し,計算できる.原子の相対質量,原子量・分子量・式量,物質量(mol数)とアボガドロ数及び溶液の濃度について理解している.原子の相対質量,原子量・分子量・式量,物質量(mol数)とアボガドロ数及び溶液の濃度について理解していない.
評価項目2 化学反応式を作ることができ,化学反応の表す量的関係を理解し,計算できる.化学反応式を作ることができ,化学反応の表す量的関係を理解し,計算できる.化学反応式を作ることができ,化学反応の表す量的関係を理解している.化学反応式を作ることができず,化学反応の表す量的関係を理解していない.
評価項目3 「アレニウスの理論」と「ブレンステッドの理論」による酸・塩基の定義と酸・塩基の価数について説明でき,酸・塩基の強さの電離度を理解し,強酸,強塩基,弱酸弱塩基を区別できる.「アレニウスの理論」と「ブレンステッドの理論」による酸・塩基の定義と酸・塩基の価数について説明でき,酸・塩基の強さの電離度を理解し,強酸,強塩基,弱酸弱塩基を区別できる.「アレニウスの理論」による酸・塩基の定義と酸・塩基の価数について説明でき,酸・塩基の強さの電離度を理解している.「アレニウスの理論」による酸・塩基の定義と酸・塩基の価数について説明できず,酸・塩基の強さの電離度を理解していない.
評価項目4 水のイオン積が,[H+]×[OH-]=1.0×10-14 (mol/l)2 であることを説明でき,水素イオン指数pH について,pH=-log10[H+]であることを理解し,計算でき,pHの測定で,指示薬,万能pH試験紙等を例示できる.水のイオン積が,[H+]×[OH-]=1.0×10-14 (mol/l)2 であることを説明でき,水素イオン指数pH について,pH=-log10[H+]であることを理解し,計算でき,pHの測定で,指示薬,万能pH試験紙等を例示できる.水のイオン積が,[H+]×[OH-]=1.0×10-14 (mol/l)2 であることを説明でき,水素イオン指数pH について,pH=-log10[H+]であることを理解している.水のイオン積が,[H+]×[OH-]=1.0×10-14 (mol/l)2 であることを説明できず,水素イオン指数pH について,pH=-log10[H+]であることを理解していない.
評価項目5 中和反応の本質が H+ + OH- → H2O で,中和反応で水と共に塩が生じること,塩の種類を正塩,酸性塩,塩基性塩に分類できること,塩の加水分解において,弱酸,弱塩基から生じた塩について説明できる.中和反応の本質が H+ + OH- → H2O で,中和反応で水と共に塩が生じること,塩の種類を正塩,酸性塩,塩基性塩に分類できること,塩の加水分解において,弱酸,弱塩基から生じた塩について説明できる.中和反応の本質が H+ + OH- → H2O で,中和反応で水と共に塩が生じること,塩の種類を正塩,酸性塩,塩基性塩に分類できることを説明できる. 中和反応の本質が H+ + OH- → H2O で,中和反応で水と共に塩が生じること,塩の種類を正塩,酸性塩,塩基性塩に分類できることを説明できない.

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-a 説明 閉じる

教育方法等

概要:
2年次の化学についても,1年次の化学Ⅰ及びⅡと同じように基礎的な内容であるが,これから各専門学科で履修する専門分野の講義の基礎となる.
授業の進め方・方法:
講義の内容をよく理解するために,毎回,予習や演習問題等の課題を含む復習として,80分以上の自学自習が必要である.化学I及びⅡ(教科書)を基に,基礎化学の中で特に重要である以下に示した内容について解説すると共に,pHの測定等については演示実験を行う.その他,化学に関する理解を深めるため,資料(プリント)等を用い説明を行う.また,授業の初めと終わりには前回の授業の復習問題と今回の授業の確認問題を行う.
注意点:
2年次の化学については,1年次の化学の内容をもとに講義を進めていくので,1年次の重要事項についてはよく理解しておくこと.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 物質の最小単位 身の回りの物質が原子や分子で構成されていることを理解する. また物質の種類の違いが何によって決まるのかを理解する.
2週 物質の質量の決定方法 原子量, 分子量, 式量の違いを説明できるようになる. 加えてこれらの物理量を算出できるようになる (胴体質量を含む).
3週 物質量とアボガドロ数 ミクロな世界とマクロな世界がアボガドロ数によって繋がっていることを理解する. そしてそのアボガドロ数から物質量, 質量, 体積へと変換できるようになる.
4週 溶液中の注目物質の濃度 溶質と溶媒の区別をつけられるようになる. そして質量パーセント濃度とモル濃度を計算できるようになる.
5週 化学反応式の作り方と密度 化学反応式において生成系と反応系を理解する. また質量保存の法則を理解し, 化学反応式の係数を合わせられるようになる. 密度の概念を学び, 計算できるようになる.
6週 化学反応式の係数の意味 化学反応式の係数が物質量と関係づけられることを学ぶ. また反応系と生成系の生成系の量的関係を理解し, 予測できるようになる.
7週 化学平衡 ルシャトリエの原理から現象の変化がどのように進むのかを予測できるようになる. またそれに関連して濃度効果, 温度効果, 圧力効果を説明できるようになる.
8週 前半のまとめと復習 (グループ学習)
中間テスト期間に中間テストを実施する.
第1-7週までの授業内容を全て説明できるようにする. 個人でわからない部分は学生間の教え合いによって理解できるようになる.
2ndQ
9週 中間試験答案の返却・解説. 各試験において間違った部分を自分の課題として把握し, 記録する.
10週 ブレンステッド・ローリーの酸塩基の定義 酸と塩基についてアレニウスの定義とブレンステッド・ローリーの定義の違いを説明できるようになる. またその定義を利用して様々な物質を酸と塩基に分類する.
11週 水素イオン濃度 水素イオン濃度をpHで表現できるようになる. またpHを利用して水溶液を酸と延期に分類できるようになる.
12週 中和反応と副産物の影響による液性の変化 酸と塩基の量的に関係によって中和反応が生じることを理解する. またその際に生成した塩の種類によって変化する液性を予測できるようになる.
13週 中和滴定と緩衝液 中和反応における数値計算をできるようにする. また滴定曲線の特徴を理解する.
14週 全体のまとめと復習 (グループ学習)
期末テスト期間に期末テストを実施する.
第1-13週までの授業内容を全て説明できるようにする. 個人でわからない部分は学生間の教え合いによって理解できるようになる.
15週 期末試験答案の返却・解説. 各試験において間違った部分を自分の課題として把握し, 記録する.
16週

評価割合

試験出席・態度課題合計
総合評価割合702010100
基礎的能力702010100