工学演習

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 工学演習
科目番号 0052 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:4
教科書/教材 〔参考書・補助教材〕 適時プリント等を配布する.各科目の教科書,演習問題集および講義ノート
担当教員 田畑 隆英,小田原 悟,江崎 秀司

到達目標

1.熱力学の第一法則を理解し,熱量,内部エネルギ,エンタルピ,仕事の算出ができる.
2.熱力学の第二法則を理解し,エントロピの算出ができる.
3.流体工学の基礎事項と静正流れ学の内容を理解し,具体的な問題に公式を適用し,解析することができる.
4.動流れ学の内容を理解し,具体的な問題に公式を適用し,解析することができる.
5.工業力学の内容を理解し,物体の並進運動について解析することができる.
6.慣性モーメントを計算し,物体の回転の運動方程式を立てることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱力学の第一法則を理解し,熱量,内部エネルギ,エンタルピ,仕事の算出ができる.熱力学の第一法則を理解し,熱量,内部エネルギ,エンタルピ,仕事の算出ができない.
評価項目2熱力学の第二法則を理解し,エントロピの算出ができる.熱力学の第二法則を理解し,エントロピの算出ができない.
評価項目3密度,粘性,動粘性係数,圧力の定義を理解し,その応用計算ができる.静止液体中の圧力分布や壁面にはたらく力を理解し,その具体的な問題に対して応用計算ができる. 密度,粘性,動粘性係数,圧力の定義を理解し,その基本的計算ができる.静止液体中の圧力分布や壁面にはたらく力を理解し,その具体的な問題に対して基本的計算ができる.密度,粘性,動粘性係数,圧力の定義を一部理解し,その基本的計算が一部できる.静止液体中の圧力分布や壁面にはたらく力を一部理解し,その具体的な問題に対して一部を計算ができる.
評価項目4連続の式およびベルヌーイの式を理解し,具体的な問題に対して,流量,平均速度,圧力の応用計算ができる.運動量の法則を理解し,具体的な問題に対して物体に作用する力を応用計算することができる.物体まわりの流れ現象,および,その基本法則を理解し,具体的な問題に対して,物体に作用する揚力,抗力の応用計算をすることができる.連続の式およびベルヌーイの式を理解し,具体的な問題に対して,流量,平均速度,圧力の基本的計算ができる.運動量の法則を理解し,具体的な問題に対して物体に作用する力の基本計算をすることができる.物体まわりの流れ現象,および,その基本法則を理解し,具体的な問題に対して,物体に作用する揚力,抗力の基本的計算をすることができる.連続の式およびベルヌーイの式を一部理解し,流量,平均速度,圧力の基本的計算が一部できる.運動量の法則を一部理解し,具体的な問題に対して物体に作用する力の計算を一部することができる.物体まわりの流れ現象,および,その基本法則を一部理解し,具体的な問題に対して,物体に作用する揚力,抗力の計算を一部することができる.
評価項目5物体の並進運動として斜方投射の運動について運動方程式を立て,任意の時間経過後の物体の位置を正確に解析することができる.物体の運動についてニュートンの運動の法則を理解しつつ運動方程式を導入することができる.ニュートンの運動の法則の内容理解できていない.運動方程式を立てることができない.
評価項目6任意形状の剛体の慣性モーメントを定義に従って計算することができる.剛体の回転運動について方程式を示しながら理解している.剛体の慣性モーメントの表を利用して回転の運動についての例題演習の内容を理解することができる.回転の運動の様子を想定することができない.慣性モーメントの内容を理解できていないので計算できない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE 1(2)(d)(2) 説明 閉じる
教育プログラムの科目分類 (4)② 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 1(2)(d)(2) 説明 閉じる
教育プログラムの学習・教育到達目標 3-3 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械工学科の科目の中で特に重要な熱力学,流体工学,機械力学の基礎的な問題を取り上げ,原理・法則や解法についての理解を深めると共に,自主的,継続的に学習し,問題を解決できる能力を養成する.
授業の進め方・方法:
微積分,微分方程式,熱力学,流体工学,機械力学を習得できること.
注意点:
毎時間,与えられた演習問題をまず自力で考え,その意味と自分が理解してないことがらを充分認識した後,問題の解法の要点について説明を受け,再び問題を自力で解く.毎回関連科目の教科書,ノートや電卓を持参し,復習や宿題を怠らないこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.熱力学
1) 熱力学の基礎事項
温度,熱量,動力,比熱の定義を理解し,その計算ができる.
2週 2) 熱力学第一法則 (1) 熱力学の第一法則を理解し,熱量,内部エネルギ,エンタルピ,仕事の算出ができる.
3週 2) 熱力学第一法則 (2) 定常流体のエネルギ方程式を理解し,熱工学機器に応用できる.
4週 3) 理想気体 (1) ボイルの法則,シャールの法則および理想気体の状態式を理解し,それらの式を利用して圧力,温度,比容積の状態量を算出できる.
5週 3) 理想気体 (2) 理想気体の状態変化に伴う状態量の変化と熱量,仕事量の算出ができる.
6週 4) 熱力学第二法則 (1) 熱力学の第二法則を理解し,エントロピの算出ができる.
(2) カルノーサイクルについて理解し,熱量,仕事量,熱効率を算出できる.
7週 5) 蒸気 (1) 蒸気の状態とその基本的性質について理解し,蒸気表および蒸気線図を使って,蒸気の状態量を計算できる.
8週 5) 蒸気 (2) 蒸気の状態変化について理解し,状態量や熱量を算出できる.
2ndQ
9週 6) サイクル (1) オットーサイクル,ディーゼルサイクル,ブレイトンサイクルについて理解し,その計算ができる.
10週 6) サイクル (2) ランキンサイクル,蒸気圧縮冷凍サイクルにについて理解し,その設計計算ができる.
11週 2.流体工学
・流体工学の基礎
・静流れ学
・動流れ学
密度,粘性,動粘性係数,圧力の定義を理解し,その計算ができる.
12週 ・流体工学の基礎
・静流れ学
・動流れ学
静止液体中の圧力分布や壁面にはたらく力を理解し,その計算ができる.
13週 ・流体工学の基礎
・静流れ学
・動流れ学
静止液体中の圧力分布や壁面にはたらく力を理解し,その計算ができる.
14週 ・流体工学の基礎
・静流れ学
・動流れ学
連続の式を理解し,流量と平均速度が算出できる.
15週 ・流体工学の基礎
・静流れ学
・動流れ学
連続の式を理解し,流量と平均速度が算出できる.
16週 -試験-
試験答案の返却・解説
前期授業項目について達成度を確認できる.
試験において間違った部分を自分の課題として把握する.
後期
3rdQ
1週 ・流体工学の基礎
・静流れ学
・動流れ学
運動量の法則を理解し,物体に作用する力を算出できる.
2週 ・流体工学の基礎
・静流れ学
・動流れ学
運動量の法則を理解し,物体に作用する力を算出できる.
3週 ・流体工学の基礎
・静流れ学
・動流れ学
物体まわりの流れ現象,および,その基本法則を理解し,物体に作用する抗力,揚力を計算することができる.
4週 ・流体工学の基礎
・静流れ学
・動流れ学
物体まわりの流れ現象,および,その基本法則を理解し,物体に作用する抗力,揚力を計算することができる.
5週 ・流体工学の基礎
・静流れ学
・動流れ学
物体まわりの流れ現象,および,その基本法則を理解し,物体に作用する抗力,揚力を計算することができる.
6週 3-1 材料力学
平衡条件
力のつり合い,回転モーメントのつり合いを理解することができる.
7週 応力とひずみ 垂直応力と垂直ひずみを計算できる.
8週 ねじり ねじりによる応力と変形を理解できる.
4thQ
9週 曲げ 曲げモーメント線図を描くことができる.
10週 曲げ応力と変形 曲げ応力及び曲げによるたわみを求めることができる.
11週 3-2 機械力学
1) 力学の基礎
ベクトルの内積,外積を理解できる.変位,速度,加速度の関係が理解できる.
12週 1) 力学の基礎 運動方程式を立てることができる.
13週 1) 力学の基礎 斜方投射や空気抵抗のある物体の放物運動が理解できる.
14週 2) 回転体の運動 種々の形状の物体の任意の軸に関する慣性モーメントを計算できる.
15週 2) 回転体の運動 斜面を転がる円筒の運動を理解できる.
16週 -試験-
試験答案の返却・解説
後期授業項目について達成度を確認できる.
試験において間違った部分を自分の課題として把握する.

評価割合

試験課題授業態度合計
総合評価割合50500100
%5050(-20)100