到達目標
除去加工の中心となる切削・研削加工を中心に学ぶ。除去加工の基礎となる切削加工は,(1)加工条件と切削抵抗との関係が説明できる,(2)実作業での問題解決に理論を適用して解決できる,ことを目的とする.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 切りくずの形態から切削の良否を判断でき、切削理論から切削抵抗を概算でき、加工現象を説明できる。 | 流れ型切りくず生成時の切削は材料力学のせん断変形で説明できることから切削時の切削抵抗が概算できる。 | 切削条件によって切削抵抗が変化することは理解できていても、良好な切削時の切削抵抗の概算ができない。 |
評価項目2 | 使用する工作機械により工具の材種や形状を選択方法が説明でき、工具寿命を制御することができる。 | 主要な工具損傷の形態と発生原因を説明でき、生産管理手法を用いた工具寿命の決定ができる。 | 工具の損傷形態から、工具損傷時の対策方法を工学的に説明できない。 |
評価項目3 | 研削加工で加工原理に基づいて、砥石や研削条件を選定できる。また問題発生時の対策を説明できる。 | 研削加工では多くの加工パラメーターが選択できることを理解した上で、代表的な問題発生時の対処法を説明できる。 | 切削加工に比べて研削加工では高い加工品位が得られることは理解しても、その理由や加工場の問題について説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c
説明
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教育方法等
概要:
工作実習Ⅰ,Ⅱで実践してきた旋盤などの切削加工について,その学術的な内容や理論を講義する.
機械工作法Ⅲは,幾何学的粗さや切削抵抗,二次元切削理論を扱う4年生の工学実験と強く関連する.
授業の進め方・方法:
テキスト,パワーポイントを用いた講義を行う.
学習内容の確認テストを授業ごとに行うことを通例とする.
関連科目:材料学Ⅰ,機械工作法Ⅰ,Ⅱ,工作実習Ⅰ~Ⅲ,工学実験
注意点:
総合評価にて単位を修得できなかった学生については,再評価試験は1回のみ実施する.定期試験,確認テストの勉強,レポートを怠ることのないように.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 切削加工の概略 |
シラバスの説明 最小加工単位が加工の基本であることを理解し,説明できる. 工作機械の概略(マザーマシン,母性原理,切削加工等)を理解し,説明できる.
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2週 |
工作機械の運動 切削工具 |
旋盤,フライス盤,ボール盤,形削り盤,平削り盤等の工作機械の種類と構造,3種の運動を理解し,説明できる. 工具材料の種類と各部名称,具備条件を理解し,説明できる. バイトやフライス・ドリルなど各種工作機械の用の工具の種類・構造・用途を理解し,説明できる. 加工時の工具損傷の種類と原因、対策を説明できる.
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3週 |
切りくずの形態 切削抵抗 |
切りくずの形態について理解し,説明できる. 切削抵抗の概略,分力を理解し,説明できる.
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4週 |
二次元切削理論(せん断角の導出) |
せん断角を導出し,説明できる.
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5週 |
二次元切削理論(せん断ひずみの導出) |
せん断ひずみを導出し,説明できる.
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6週 |
二次元切削理論(せん断面とすくい面に作用する応力の導出,切削抵抗の導出)
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せん断面とすくい面に作用する応力を導出し,説明できる. 切削抵抗を導出し,説明できる.
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7週 |
切削動力 切削抵抗と動力の演習 |
切削条件から切削抵抗を計算することができる. 切削動力を計算することができる.
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
切削熱と構成刃先 表面粗さ |
切削による熱の発生、構成刃先を説明できる. 表面粗さの種類について説明できる. 理論粗さを導出し,説明できる.
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10週 |
工具寿命 切削油剤 |
加工時の工具損傷の種類と原因、対策を理解し,説明できる. テーラーの寿命方程式を用いて,工具寿命を計算できる. 切削油剤の種類とその効果を理解し,説明できる.
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11週 |
固定砥粒による加工 |
研削加工の機構について理解し,説明できる. 砥石の三要素、構成、選定、を理解し,説明できる. ドレッシング作業の方法を理解し,説明できる. 砥石の自生作用について理解し,説明できる.
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12週 |
研削盤 |
ホーニング、超仕上げ、研削加工について理解し,説明できる.
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13週 |
遊離砥粒による加工 |
ラッピングの原理と仕上げ面の関係を理解し,説明できる. バフ研磨、噴射加工の特徴を理解し,説明できる
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14週 |
マシニングセンタ/FMS 数値制御工作機械 |
マシニングセンタの歴史と儀日条件を理解し,説明できる. 数値制御工作機械の歴史と制御方法を理解し,説明できる.
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15週 |
試験答案の返却・解説 |
各試験において,間違えた部分を理解できる.
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16週 |
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評価割合
| 試験 | 確認テスト | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 20 | 10 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 20 | 10 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |