工学実験Ⅰ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 工学実験Ⅰ
科目番号 0083 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:4 後期:2
教科書/教材 〔教科書〕 機械工学実験書,鹿児島工業高等専門学校機械工学科編著
担当教員 三角 利之,椎 保幸,渡辺 創,東 雄一,德永 仁夫

到達目標

機械工学に関する実験を通じて基礎知識の理解を深める.あわせて各実験項目について実験対象あるいは装置の動作や原理,実験結果の意味やその工学的意義を理解し,説明できる.さらに実験を通じてデータの処理方法,報告書のまとめ方,事象の的確な把握力,結果の考察や解析など技術者の基礎となる能力を養うことができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
実験の目的、原理を理解し、指導された実験方法に基づき実験を遂行できる事前学習より実験の目的と原理を正しく理解し、指導された実験方法を遂行できる実験中に実験の目的と原理を実験中に正しく理解し、指導された実験方法を遂行できる実験の目的と原理を実験中に理解しても、指導された実験方法を遂行できない
実験装置の原理を理解し、正しい取扱いと適切な測定ができる事前学習により実験装置の作動原理を正しく理解し、正しく使用できる実験中に実験装置の作動原理を理解し、正しく使用できる実験中に実験装置の作動原理を理解できず、正しく使用できない
実験結果を整理、分析し、報告書をまとめることができる実験結果を整理、分析し、報告書に自分なりの考察を書き加えることができる実験結果を整理、分析し、報告書を作成することができる実験結果を整理できない
報告書を期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる報告書の提出期限に余裕を持って提出することができる報告書の提出期限を守って提出できる報告書を期限内に提出できない

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 1-b 説明 閉じる
教育プログラムの学習・教育到達目標 3-3 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる
教育プログラムの学習・教育到達目標 4-4 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 4-a 説明 閉じる
JABEE 1(2)(d)(2) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(i) 説明 閉じる
教育プログラムの科目分類 (4)② 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 1(2)(d)(2) 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 1(2)(i) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
工作実習や機械工学の各分野に幅広く関連している.また5年次の卒業研究とも密接な関係がある
授業の進め方・方法:
受講者を4グループに分け、実験テーマをローテーションしていくため、下記の授業計画通りに示された週毎の授業内容になるわけでは無いことに注意すること。
注意点:
具体的なローテーションは初回オリエンテーションの時に配布される資料に記載されているため、自分が次回の実験でどのテーマを受講するのかを把握し、可能な限り事前の予習に努めること。開始時間を厳守し,実験上の注意をよく守って安全に実験を行うこと.実験は4グループに分かれて行い、各グループとも熱工学、流体工学、機械工作、材料工学、制御工学の分野についてそれぞれ4テーマまたは5テーマ行う.グループ割り振りは学期始めに通知する.原則として全ての実験項目を行い,実験毎に報告書の提出を義務とする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーションおよび実習工場利用のための安全講習会(全体) 実験に関する注意事項および報告書の書き方を理解して,説明できる。さらに実験では利用しなかった機器も含め、卒業研究で利用する可能性のある機器の安全な使い方を理解し、用途に合わせて利用する機器を選定することができる
2週 ディーゼルエンジンの分解・組立(1) ディーゼルエンジンの構造と作動について理解し,説明することができる
3週 ディーゼルエンジンの分解・組立(2) 圧縮比,弁開閉時期,燃料噴射時期とエンジン性能との関連について理解し,説明できる
4週 冷凍機の性能試験(1) 冷凍機の原理や機器の構成について理解し,説明することができる
5週 冷凍機の性能試験(2) 蒸気圧縮式冷凍機のモリエル線図および性能値の評価法について理解し,説明できる
6週 レポート指導 熱工学実験について理解し,報告書を作成することができる
7週 絞り流量計の検定 ベンチュリー流量計およびオリフィス流量計について理解し,説明できる
8週 直管の抵抗測定および物体周りの流れ計測 レイノルズ数と管摩擦係数について理解し,説明できる。また翼の原理について理解し,説明できる
2ndQ
9週 直管の抵抗測定および物体周りの流れ計測(前週に引き続き) レイノルズ数と管摩擦係数について理解し,説明できる。また翼の原理について理解し,説明できる
10週 レポート指導 流体工学実験について理解し,報告書を作成することができる
11週 旋削における仕上げ面粗さ-幾何学的要因による仕上げ面粗さ- 旋削時における面粗さの幾何学的理論を理解し,説明できる
12週 切削抵抗計の校正 切削力の測定原理を理解し,説明できる
13週 旋削における切削抵抗と動力およびドリルによる穴あけ加工における切削抵抗の測定 良い切削を行うための条件と切削抵抗の関係を理解し,説明できる。ドリル加工時の切削条件と切削抵抗の関係を理解し,説明できる
14週 レポート指導 機械工作実験について理解し,報告書を作成することができる
15週 レポート指導 機械工作実験について理解し,報告書を作成することができる
16週
後期
3rdQ
1週 鋼の顕微鏡組織顕出 標準顕微鏡組織を用いて検鏡することができる
2週 鋼の熱処理 顕微鏡観察用試料を作製できる
3週 鋼の硬さと材料組織 各種硬さ試験機の原理と構造を理解し,説明でき,測定できる
4週 レポート指導 材料工学実験について理解し,報告書を作成することができる
5週 PLCによるシーケンス制御(1) PLCを用いたラダーシーケンスの基礎を理解し, プログラムできる
6週 PLCによるシーケンス制御(2) PLCにおけるタイマーの概念を理解し、プログラムできる
7週 マイクロコンピュータ 制御用ワンボードマイコンの基本的なハードウェア及びソフトウェアについて理解し、説明できる
8週 レポート指導 制御工学実験について理解し,報告書を作成することができる
4thQ
9週 レポート返却・指導 これまでに提出したレポートについて,適切に書くことができなかった内容を理解し,次からのレポートに反映させることができる
10週 ものづくりテーマについてグループディスカッション(1) 与えられたテーマを達成するためのアイデアをグループで出し合い、方向性をまとめることができる
11週 ものづくりテーマについてグループディスカッション(2) 与えられたテーマを達成するためのアイデアをグループで出し合い、方向性をまとめることができる
12週 ものづくりテーマについて企画立案(1) まとめた方向性に沿ってアイデアを具体化することができる
13週 ものづくりテーマについて企画立案(2) まとめた方向性に沿ってアイデアを具体化することができる
14週 ものづくりテーマについて企画立案(3) まとめた方向性に沿ってアイデアを具体化することができる
15週 ものづくりテーマについての発表 着想したアイデアをどのように具体化したかを盛り込んだプレゼンテーションができる
16週

評価割合

実験態度実験報告書合計
総合評価割合5050100
基礎的能力000
専門的能力5050100
分野横断的能力000