熱力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 熱力学Ⅰ
科目番号 0093 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 基礎から学ぶ工業熱力学,佐野正利ほか2名著, コロナ社 〔教科書〕/ 例題で学ぶ工業熱力学,牧野州秀・芹沢昭示著,森北出版社
担当教員 三角 利之

到達目標

 熱力学の基礎的知識を修得し,各種エネルギ機器の設計・製造および取扱い等に応用できる能力を養うために、以下の項目を到達目標とする.
 (1)熱力学で取り扱う物理量と状態量について説明でき、これに関連する基本的な計算ができる。
 (2)熱力学の第一法則を説明でき、熱や仕事に関する基本的な問題を解くことができる。
 (3)理想気体の状態式を説明でき、理想気体の状態変化に関する状態量、熱量、仕事量を計算できる。
 (4)熱力学の第二法則とエントロピーについて説明でき、カルノーサイクルやエントロピーに関する基本的な問題     
  を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱力学で取り扱う物理量と状態量について説明でき,応用的な問題を解くことができる.熱力学で取り扱う物理量と状態量について説明でき,これに関する基本的な計算ができる.熱力学で取り扱う物理量と状態量について,理解していない.
評価項目2熱力学の第一法則を説明でき,実際の応用的な問題に対応できる.熱力学の第一法則を説明でき,熱や仕事に関する基本的な問題を解くことができる.熱力学の第一法則を説明できない。
評価項目3実際の機器における気体の状態変化について,理想気体の状態式を応用することができる.理想気体の状態式を説明でき,状態変化に関係する状態量,熱量,仕事量を計算できる.理想気体の状態式や理想気体の状態変化について,説明できない.
評価項目4熱力学の第二法則とエントロピーについて説明でき、エントロピーに関する応用問題を解くことができる。熱力学の第二法則とエントロピーについて説明でき、カルノーサイクルやエントロピーに関する基本的な問題を解くことができる。熱力学の第2法則とエントロピーについて説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育プログラムの学習・教育到達目標 3-3 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる
JABEE 2.1(1)④ 説明 閉じる
教育プログラムの科目分類 (3)④ 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 2.1(1)④ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 本科目では、熱力学の基礎的知識を修得するために、1.熱力学で取り扱う熱や仕事に関する物理量と状態量、2.熱力学の第一法則、3.理想気体の状態式および状態変化、4.熱力学の第二法則について学習する。
授業の進め方・方法:
 教科書および配布資料を基に,講義を中心に授業を進める。また、学生の理解度を把握するために、適時,演習問題や小テストを行う。
注意点:
 1年次から3年次で学んだ数学および物理学の知識を必要とする。また、予習・復習および演習問題等の課題を含む自学自習として,毎回60分以上の自学自習が必要である。理解状況を把握するために適宜小テストを行うので,講義内容を良く理解し、疑問点があれば,その都度質問すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 熱力学の基本概念 熱力学が関連する分野について,説明できる.
2週 熱力学の基本概念 温度,熱量,比熱,顕熱,潜熱について説明できる.
3週 熱力学の基本概念 熱力学で使用する単位について,説明できる
4週 熱力学第一法則 各種エネルギと熱力学第一法則の説明ができる.
5週 熱力学第一法則 閉じた系と開いた系について,熱量,仕事,内部エネルギ,エンタルピの関係を説明でき計算できる.
6週 熱力学第一法則 P-v線図を基に,絶対仕事と工業仕事との関係を説明できる.
7週 理想気体 理想気体の状態式が説明でき,その計算ができる.
8週 理想気体 理想気体の定圧比熱,定容比熱およびガス定数との関係を説明できる.
2ndQ
9週 理想気体 理想気体の状態変化に伴う圧力,比容積,絶対温度の関係を説明できる.また,熱量,絶対仕事量,工業仕事量の計算ができる.
10週 理想気体 理想気体の状態変化に伴う圧力,比容積,絶対温度の関係を説明できる.また,熱量,絶対仕事量,工業仕事量の計算ができる.
11週 熱力学の第二法則 熱力学の第二法則について,説明できる.また、熱効率や成績係数が説明できる、
12週 熱力学の第二法則 カルノーサイクルの状態変化について説明でき,熱効率を計算できる.
13週 熱力学の第二法則 エントロピの定義を説明でき, 状態変化に伴うエントロピの変化量を算出できる.
14週 熱力学の第二法則 不可逆サイクルとエントロピ増大の原理の概念が説明できる.
15週 前期末試験答案の返却・解説 前期末試験において間違えた部分を理解できる.
16週

評価割合

試験発表相互評価態度小テストその他合計
総合評価割合75000250100
基礎的能力0000000
専門的能力75000250100
分野横断的能力0000000