制御工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 制御工学Ⅱ
科目番号 0104 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 制御工学 〜技術者のための、理論・設計から実装まで〜(実教出版)
担当教員 白石 貴行

到達目標

1.周波数応答の概要を説明できる。
2.制御系の安定性について説明できる。
3.伝達関数を説明できてブロック線図を適用できる。
4.制御系の応答について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実際の制御系に対し、周波数特性・過渡特性・定常特性に基づいた説明ができる。制御系の周波数特性・過渡特性・定常特性を理解し、説明できる。制御系の周波数特性・過渡特性・定常特性を理解し、説明できない。
評価項目2複数の安定判別法を適用して制御系を安定にする条件を求めることができる。複数の安定判別法を理解し、それを適用して制御系の安定・不安定を判別できる。複数の安定判別法を理解し、それを適用して制御系の安定・不安定を判別できない。
評価項目3安定性と即応性のトレードオフが理解でき,安定余裕から安定度が説明できる。安定性と即応性のトレードオフが理解できる。安定性と即応性のトレードオフが理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育プログラムの学習・教育到達目標 3-3 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる
JABEE 2.1(1)① 説明 閉じる
教育プログラムの科目分類 (3)① 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 2.1(1)① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この科目は、企業で設備保全および生産技術業務を担当していた教員が、その経験を活かし、産業機械に応用された制御技術や設計法等について講義形式で授業を行うものである。
制御工学の基礎である線形システムの自動制御について,実際の制御システムの計画,設計,製作,調整に必要な 基礎的知識の習得を目標とする。特に制御工学IIにおいては制御対象の周波数特性,制御系の安定性及び速応性など系の質を解析するために必要な基本的手法に関する理解と習得を主要な目標とする。
授業の進め方・方法:
配布テキストを中心に講義を行う。教科書の目次通りの順番で講義内容が進むわけではない。数学・力学の知識を必要とするため,知識の定着に不安のある学生は数学や物理学の教科書を持参しておくことが望ましい。グループワークで課題に取り組むことも多くある。
注意点:
提出物は期限内に提出したもののみ評価する。定期試験以外に実力を確認するための試験を行い成績評価に加える場合がある(この場合の評価の上限は60点とする)。公共交通機関の遅延や特別に配慮すべき事情でない限り,授業開始時間帯の出欠確認時に不在の者は欠席扱いとする。グループワークにおいて参加する意欲が見られないと判断された場合に,負の平常点をつけることがある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 時間応答と周波数応答の関係 時間応答と周波数応答の関連性について説明できる
2週 周波数伝達関数 伝達関数から周波数伝達関数を計算でき、複素数形式および極形式で表現できる
3週 ベクトル図 ベクトル図から定性的な特性を説明できる。
4週 ベクトル図 1次遅れ系と2次遅れ系のベクトル軌跡が描ける。
5週 ボード線図 積分系および1次遅れ系のボード線図が描ける。積分系および1次遅れ系のボード線図が合成できる。
6週 ボード線図 2次遅れ系のボード線図と共振現象の関連性を説明できる
7週 ボード線図 ボード線図から伝達関数が求められる
8週 安定性と極配置 安定と不安定について極の配置と時間応答上の違いを説明できる。
2ndQ
9週 ラウスの安定判別法 ラウスの安定判別法を用いて安定判別ができる
10週 ナイキストの安定判別法 ナイキスト線図を見て安定判別ができる
11週 ナイキストの安定判別法 ナイキスト線図を見て安定判別ができる
12週 安定余裕 ナイキスト線図とボード線図から安定余裕が読み取れる
13週 根軌跡 簡単な根軌跡が描け、代表根について説明できる
14週 根軌跡 簡単な根軌跡が描け、代表根について説明できる
15週 試験解答 解答が理解できる
16週

評価割合

試験発表相互評価態度課題・小テストその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力0000000
専門的能力60000400100
分野横断的能力0000000