メカトロニクスⅡ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 メカトロニクスⅡ
科目番号 0107 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 [教科書]なし  [参考書・補助教材]自作教材を適宜提供
担当教員 渡辺 創

到達目標

機械要素と電子工学の融合を意味するメカトロニクスについて理解し,特に構成要素の一つである各種モータの動作原理について理解を深めると共に,モータを駆動するための基本的な手法を理解することも目的とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
アクチュエータの定義と主な種類を説明できるアクチュエータの定義を説明でき、複数種類のアクチュエータについて長所短所を交えながら説明できるアクチュエータの定義と代表的な1つの種類を説明できるアクチュエータの定義と主な種類を説明できない
DCモータの駆動原理について説明できるDCモータの駆動原理を説明でき、あわせてDCモータの回路系・機械系についてそれぞれを方程式で記述することができるDCモータの駆動原理を説明できるDCモータの駆動原理を説明できない
DCモータの制御方法について説明できるDCモータの制御方法について、回転方向の制御と速度制御の方法についていずれも説明できるDCモータの制御方法について、回転方向の制御もしくは速度制御の方法のいずれか片方を説明できるDCモータの制御方法について説明できない
DCモータの機械的・電気的特性を数式を用いて説明できる運動方程式・回路方程式から状態空間表現や伝達関数を導くことができる運動方程式・回路方程式から状態空間表現か伝達関数のどちらかを導くことができる運動方程式と回路方程式が導出できない
工程管理の基礎を理解し、それを説明できるPERT法を利用して工程におけるクリティカルパスなどが計算できるPERT法を関係図が書ける関係図が書けない
ペアワークにより回路実習に取り組むことができるランダムに決定されたペアで意思疎通を図り、与えられた課題を遂行できる意思疎通が十分ではないものの、与えられた課題を遂行できる意思疎通が不十分で、求められたレベルまで課題を遂行できない

学科の到達目標項目との関係

教育プログラムの学習・教育到達目標 3-3 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる
JABEE 1(2)(d)(1) 説明 閉じる
教育プログラムの科目分類 (4)② 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 1(2)(d)(1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では特にモータを中心としたアクチュエータと,それを駆動するために必要な電子回路についての講義を行うため,基本的な数学・物理の知識はもちろん,低学年次に開講される電子基礎や情報処理,電子回路I,II等の知識を前提とする.また,5年前期に開講されるメカトロニクスIと関連が強い.
授業の進め方・方法:
前半はノート講義が中心となるが、後半は製作実習を行うため、ペアワークとなる
注意点:
講義理解のためのレポート課題を課すため,それらに真摯に取り組み確実に講義内容の理解に務めること.また講義の内容については必ず復習を行うこと.本講義では開講期後半で本講義ではブレッドボードを利用した回路製作、マルチメータを用いた基礎計測の実習を行う.また,携帯電話のコール音は授業妨害と見なす.このため,本行為があった場合には即時退場とし,授業態度として総合評価点から減点するので注意すること.なお、本講義は学習単位の講義II科目であるため、一回90分の授業につき自学自習を240分必要とする科目である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 メカトロニクスIの総復習 メカトロニクスIで学習した基本的な事項を説明できる
2週 アクチュエータ メカトロニクスにおけるアクチュエータの役割について説明できる.
3週 DCモータの基本特性 DCモータの基本原理と運動方程式,モータの特徴を説明できる.
4週 DCモータの制御 DCモータの速度を変化させる回路、回転方向を変化させる回路について解し,それを実現するための電子回路についても説明できる.
5週 DCモータの制御 DCモータの速度を変化させる回路、回転方向を変化させる回路について解し,それを実現するための電子回路についても説明できる.
6週 DCモータの制御 DCモータにおける電気系の回路方程式、機械系の運動方程式に含まれる要素について説明でき、二つの方程式が導出できる
7週 DCモータの制御 DCモータにおける電気系の回路方程式、機械系の運動方程式から状態空間表現による数学モデルを導出できる
8週 DCモータの制御 DCモータへの入力電圧からモータの回転角度・回転角速度までの伝達関数が導出できる
4thQ
9週 工程管理のための基礎知識 システムの価値と評価指標について理解できる
10週 工程管理のための基礎知識 PERT法を利用したアローダイヤグラムを書くことが出来、これを用いて工程の管理ができる
11週 工程管理のための基礎知識 PERT法を利用したアローダイヤグラムを書くことが出来、これを用いて工程の管理ができる
12週 回路製作実習 計測器を用いて必要な情報を計測することが出来る
13週 回路製作実習 ブレッドボードを利用した回路製作ができる
14週 回路製作実習 製作した回路の情報を計測することが出来る
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違った部分を自分の課題として把握する.(非評価項目)
16週

評価割合

試験製作実習評価レポート態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合501040000100
基礎的能力0000000
専門的能力501040000100
分野横断的能力0000000