メカトロニクスⅠ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 メカトロニクスⅠ
科目番号 0124 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 〔教科書〕 なし 〔参考書・補助教材〕 自作教材を適宜提供
担当教員 渡辺 創

到達目標

機械要素と電子工学の融合を意味するメカトロニクスについてその由来や位置づけを理解することを目的とする.特に、計測の基本と構成要素である各種のセンサの動作原理とメカトロニクス機器を制御するためのインターフェース部分について理解を深めることを目的とする

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
メカトロニクスについて、語源や歴史、構成される技術の概要を説明できる語源や歴史、構成される技術の概要を相互の関係も含めて詳細に説明できる語源や歴史、構成される技術の概要を説明できる語源や歴史、構成される技術の概要を説明できない
計測の基本と誤差について説明できる計測の基本について説明することができ、三つの誤差についてその違いを明確に説明できる計測の基本と誤差について説明できる計測の基本は理解できるが、誤差については説明できない
有効数字や誤差に関する基本的な計算ができる複雑な関係式における有効数字や誤差に関する基本的な計算ができる有効数字や誤差に関する基本的な計算ができる有効数字や誤差に関する基本的な計算ができない
位置・角度を計測するセンサについて、原理を説明できる複数の位置・角度を計測するセンサについて、違いを含め動作原理を説明することができる一つの位置・角度を計測するセンサについて動作原理を説明することができる位置・角度を計測するセンサについて動作原理を説明することができない
アナログ信号とデジタル信号の違いについて説明できるアナログ信号とデジタル信号の概念が説明でき、お互いの特徴も説明することができるアナログ信号とデジタル信号の概念が説明できるアナログ信号とデジタル信号の概念が説明できない
A/D変換器、D/A変換器について、代表的な手法の説明ができるA/D変換器とD/A変換器に用いられる代表的な手法を複数、違いを含めて説明できるA/D変換器とD/A変換器に用いられる代表的な手法が一つ説明できるA/D変換器とD/A変換器に用いられる代表的な手法が説明できない
システムの信頼性と故障について基本的な考え方が説明できる故障率が時間関数で表現される場合の信頼性について理解し、計算することができる故障率が一定値である場合の信頼性について理解し、簡単な計算をすることができる信頼性と故障率について説明することができない

学科の到達目標項目との関係

教育プログラムの学習・教育到達目標 3-3 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる
JABEE 1(2)(d)(1) 説明 閉じる
教育プログラムの科目分類 (4)② 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 1(2)(d)(1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では特に(1)計測における誤差と簡単な統計的な処理方法について、(2)センサとオペアンプなどアナログ素子について講義を行うため,基本的な数学(特に確率統計の基礎)・物理の知識はもちろん,前年度までに開講される電子回路や情報処理(C言語),電気回路等の知識を持つことが講義受講の前提となる.また,5年次後期に開講されるメカトロニクスIIとも関連が深い
授業の進め方・方法:
基本的にはノート講義が中心となるが、ホワイトボードに書くのは最低限のキーワードに限定し、基本は口頭で説明する。そのため、講義前に当日の範囲についてmoodleにアップロードしてある資料を事前に書いてくる必要がある。
これを講義前の予習として取り扱い、講義中に補足した部分も含め、講義終了後、事前の予習と合わせて当日に学習した内容をまとめたレポートを提出してもらい、これを全体の50%評価とするので受講者は日常の予習に取り組むこと。
注意点:
講義の内容については必ず事前に提示される事項についての予習と講義後の復習を行うこと.なお,本講義では原則として追加試験や追加レポート等による再評価は行わない.また,携帯電話のコール音は授業妨害と見なす.このため,本行為があった場合には即時退室とし,授業態度として総合評価点から減点するので注意すること. なお、本講義は学習単位の講義II科目であるため、一回90分の授業につき自学自習を240分必要とする科目である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 メカトロニクスとは? メカトロニクスの歴史と役割について説明できる.
2週 計測の基本と誤差1 計測における基本的な考え方を説明できる
3週 計測の基本と誤差2 3種類に大別できる誤差について例を挙げながら説明できる
4週 計測の基本と誤差3 誤差の種類毎に低減方法を説明できる
5週 有効数字と簡単な統計処理1 有効数字の考え方が理解でき、実験などから得られたデータの有効数字を設定できる
6週 有効数字と簡単な統計処理2 有効数字の考え方が理解でき、実験などから得られたデータの有効数字を設定できる
7週 有効数字と簡単な統計処理3 得られたデータを統計学の知識を利用して処理できる
8週 センサ基礎1 位置・角度を計測するセンサについて,その原理と使い方が説明できる
2ndQ
9週 センサ基礎2 速度・加速度を検出するセンサについて,その原理と使い方が説明できる
10週 メカトロニクスにおけるインターフェース技術1 アナログ信号とデジタル信号の違いが説明できる.
オペアンプを利用した回路の解析が出来る.
11週 メカトロニクスにおけるインターフェース技術2 A/D変換器の基礎原理が説明できる
D/A変換器の基礎原理が説明できる
12週 システムの信頼性と故障率の関係1 システムの信頼性について定義を説明できる
バスタブ曲線を理解し、故障率によって区分けできる三つの区間を説明できる
13週 システムの信頼性と故障率の関係2 平均故障時間(MTBF)と平均修復時間(MTTF)の意味を理解し、簡単な計算ができる
14週 AHP法を用いた意思決定 AHP法の考え方を理解し最大固有値に対する固有ベクトルが重みになることが理解できる。
AHPにおける幾何平均法を利用して、簡単な例題を計算することができる
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違った部分を自分の課題として把握する(非評価項目)
16週

評価割合

試験レポート事前予習合計
総合評価割合502525100
基礎的能力0000
専門的能力502525100
分野横断的能力0000