到達目標
機械要素と電子工学の融合を意味するメカトロニクスについて理解し,特に構成要素の一つである各種モータの動作原理について理解を深めると共に,モータを駆動するための基本的な手法を理解することも目的とする.
また,工程管理手法の一つであるPERT法を理解し,スケジュール管理の基礎について学ぶ.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
アクチュエータの定義と主な種類を説明できる | アクチュエータの定義を説明でき、複数種類のアクチュエータについて長所短所を交えながら説明できる | アクチュエータの定義と代表的な1つの種類を説明できる | アクチュエータの定義と主な種類を説明できない |
DCモータの駆動原理について説明できる | DCモータの駆動原理を説明でき、あわせてDCモータの回路系・機械系についてそれぞれを方程式で記述することができる | DCモータの駆動原理を説明できる | DCモータの駆動原理を説明できない |
DCモータの制御方法について説明できる | DCモータの制御方法について、回転方向の制御と速度制御の方法についていずれも説明できる | DCモータの制御方法について、回転方向の制御もしくは速度制御の方法のいずれか片方を説明できる | DCモータの制御方法について説明できない |
PERT法を用いて工程管理ができる | アローダイヤグラムを正確に描き,最早結合点時刻・最遅結合点時刻・クリティカルパスを求めることができる | アローダイヤグラムを正確に描くことができる | アローダイヤグラムを正確に描くことができない |
回路実習において二人一組のペアで、協調して作業することができる | ランダムに決定されたペアで、協調して作業することができる | ランダムに決定されたペアで、協調して作業することができない |
学科の到達目標項目との関係
教育プログラムの学習・教育到達目標 3-3
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本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c
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JABEE 1(2)(d)(1)
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教育プログラムの科目分類 (4)②
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JABEE(2012)基準 1(2)(d)(1)
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教育方法等
概要:
本講義では特にモータを中心としたアクチュエータと,それを駆動するために必要な電子回路についての講義を行うため,基本的な数学・物理の知識はもちろん,低学年次に開講される電子基礎や情報処理,電子回路I,II等の知識を前提とする.また,5年前期に開講されるメカトロニクスIと関連が強い.
授業の進め方・方法:
基本的にはノート講義が中心となるが、ホワイトボードに書くのは最低限のキーワードに限定し、基本は口頭で説明する。そのため、講義前に当日の範囲についてmoodleにアップロードしてある資料を事前に書いてくる必要がある。
これを講義前の予習として取り扱い、これを全体の20%評価とする.また講義中に補足した部分も含め、講義終了後、事前の予習と合わせて当日に学習した内容をまとめたレポートを提出してもらい、これを全体の20%評価とするので受講者は日常の予習に取り組むこと。
また、講義全体の前半はノート講義が中心となるが、後半は製作実習を行うため、ペアワークとなる(成果物は全体の10%評価となる)
注意点:
講義理解のためのレポート課題を課すため,それらに真摯に取り組み確実に講義内容の理解に務めること.また講義の内容については必ず復習を行うこと.本講義では開講期後半で本講義では半田ごての基本的な使い方を復習し,あわせてブレッドボードを利用した回路製作、マルチメータを用いた基礎計測の実習を行う.また,携帯電話のコール音は授業妨害と見なす.このため,本行為があった場合には即時退場とし,授業態度として総合評価点から減点するので注意すること.なお、本講義は学習単位の講義II科目であるため、一回90分の授業につき自学自習を240分必要とする科目である。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
メカトロニクスIの総復習 |
メカトロニクスIで学習した基本的な事項を説明できる
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2週 |
アクチュエータ |
各種アクチュエータの違いを理解し,特にDCモータの基本原理と運動方程式,モータの特徴を説明できる.
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3週 |
DCモータの基本特性 |
DCモータにおけるT-N特性,T-I特性が理解でき,定格電流・定格速度・定格トルクの意味を理解できる.
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4週 |
DCモータの制御① |
DCモータの速度を変化させる回路、回転方向を変化させる回路について解し,それを実現するための電子回路についても説明できる.
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5週 |
DCモータの制御② |
DCモータの速度を変化させる回路、回転方向を変化させる回路について解し,それを実現するための電子回路についても説明できる.
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6週 |
DCモータの数式表現① |
DCモータにおける電気系の回路方程式、機械系の運動方程式に含まれる要素について説明でき、二つの方程式が導出できる
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7週 |
DCモータの数式表現② |
DCモータへの入力電圧からモータの回転角度・回転角速度までの伝達関数が導出でき、状態空間表現が理解できる
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8週 |
ステッピングモータ |
ステッピングモータに関する基本的な知識を理解できる
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4thQ |
9週 |
システムの価値とプロジェクトスケジューリング① |
システムを多方面から見たときの価値について理解できる
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10週 |
システムの価値とプロジェクトスケジューリング② |
PERT法を用いてスケジューリングを行うことができる
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11週 |
システムの価値とプロジェクトスケジューリング③ |
PERT法を利用して最早結合点時刻と最遅結合点時刻の計算ができる
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12週 |
回路製作実習 |
実習前にランダムに決められたペアで与えられた期間中,協調して作業を行うことが出来る
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13週 |
回路製作実習 |
ブレッドボードを利用した回路製作ができる.また半田ごてを利用して半田付けができる.
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14週 |
回路製作実習 |
製作した回路の情報を計測することが出来る
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15週 |
試験答案の返却・解説 |
試験において間違った部分を自分の課題として把握する.(非評価項目)
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16週 |
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評価割合
| 試験 | 製作実習評価 | レポート | 事前予習 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 10 | 20 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 50 | 10 | 20 | 20 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |