機械力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機械力学Ⅰ
科目番号 0131 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 「高専生のための機械力学・小田原 悟 著・国分新生社印刷」及び「材料力学・村上 敬宜 著・森北出版」
担当教員 小田原 悟

到達目標

1. ばね質量1自由度系の自由振動について,運動方程式(微分方程式)とその解を求め,特性を理解できる.
2. 剛体の自由振動について回転の運動方程式を理解する.
3. 減衰のあるばね質量系の1自由度系の自由振動について,運動方程式(微分方程式)とその解を求め,特性を理解できる.
4. 強制加振力を受ける1自由度系について,周波数応答特性を理解し,振動の伝達と防振に応用できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ばね質量1自由度系の自由振動について,運動方程式(微分方程式)とその解を求め,特性を理解できる.ばね質量1自由度系の自由振動について,運動方程式を立てることができる.ばね質量1自由度系の自由振動について,運動方程式を立てることができない.
評価項目2剛体の自由振動について回転の運動方程式を理解し,その解を求め,特性を理解できる.剛体の自由振動について回転の運動方程式を立てることができる.剛体の自由振動について回転の運動方程式を立てることができない.
評価項目3減衰のあるばね質量系の1自由度系の自由振動について,運動方程式(微分方程式)とその解を求め,特性を理解できる.減衰のあるばね質量系の1自由度系の自由振動について,運動方程式を立てることができる.減衰のあるばね質量系の1自由度系の自由振動について,運動方程式を立てることができない.
評価項目4強制加振力を受ける1自由度系について,周波数応答特性を理解し,振動の伝達と防振に応用できる.強制加振力を受ける1自由度系について,運動方程式を立てることができる.強制加振力を受ける1自由度系について,運動方程式を立てることができない.

学科の到達目標項目との関係

教育プログラムの学習・教育到達目標 3-3 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる
JABEE 2.1(1)④ 説明 閉じる
教育プログラムの科目分類 (3)④ 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 2.1(1)④ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
物体の運動について運動方程式を立て,機械の振動現象をモデル化し,振動を防止するための方策を理解することを目標とする.
授業の進め方・方法:
数学,物理および工業力学,材料力学の知識を必要とする.本科目を修得することで機械工学の4大力学の一つをマスターすることになる.8回目の授業後に中間試験を実施する.
注意点:
講義の内容をよく理解するために,毎回,予習や演習問題等の課題を含む復習として,240分以上の自学自習が必要である.理解状況を把握するために適宜小テストや宿題を課すので,講義内容をよく理解すること.疑問点があれば,その都度質問すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 単振動 単振動の内容について理解し,振動の振幅や周期など基本的な振動や波動の量を計算することが出来る.
2週 ばね定数1 静力学の基本 ばね定数の計算において物体を支持する視点からの反力を求める方法理解することが出来る.
3週 ばね定数2 棒の変形 ばね定数の計算において棒の弾性変形についてフックの法則の考え方に基づいて理解することが出来る.
4週 組み合わせばね 様々な組み合わせばねの等価ばね定数を求めることが出来る.
5週 1自由度系の自由振動 ばね質量系の1自由度系の自由振動について,運動方程式(微分方程式)とその解を求め,各種ばね質量系の固有振動数を運動方程式を解いて求めることが出来る.
6週 剛体の運動1 角運動量の意味を理解し,単純な形状の慣性モーメントを計算することが出来る.
7週 剛体の運動2 剛体の回転の運動について運動方程式を立て,それを解いて回転体の回転速度や振り子の固有角振動数などを求めることが出来る.
8週 1自由度系の減衰自由振動1 粘性減衰係数を求める為に流体力学の基本を示しながら流体の粘性による減衰のメカニズムを理解することが出来る.
2ndQ
9週 1自由度系の減衰自由振動2 減衰のあるばね質量系の1自由度系の自由振動について,運動方程式(微分方程式)とその解を求め,特性を理解出来る.
10週 1自由度系の減衰自由振動3 測定された振動波形から減衰比を計算する手法を理解することが出来る.
11週 1自由度系の強制振動1 強制加振力を受ける1自由度系について,周波数応答特性を理解することが出来る.
12週 1自由度系の強制振動2 強制変位を受ける1自由度系について,周波数応答特性を理解することが出来る.
13週 1自由度系の強制振動3 強制加振力を受ける減衰のある1自由度系について,周波数応答特性を理解し,振動の伝達と防振に応用できる.
14週 1自由度系の強制振動4 床に据え付けられた機械の振動による力の伝達係数について計算することが出来る.
15週 1自由度系の強制振動5 任意波形の周期的外力を受ける1自由度系の強制振動の解を求めることが出来る.
16週 ―前期期末試験―
試験答案の返却・解説
授業項目1.~15. について達成度を確認する.試験において間違えた部分を自分の課題として把握する.

評価割合

試験小テスト・レポート授業態度合計
総合評価割合70300100
%70300100