電気回路Ⅲ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電気回路Ⅲ
科目番号 2103 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 西巻正郎/森武昭/荒井俊彦 (森北出版)
担当教員 逆瀬川 栄一

到達目標

1.抵抗R、コイルL、コンデンサCのみの負荷に単相交流電圧を与えた場合の電圧、電流、インピーダンスを計算でき、フェーザ図を描くことができる。
2.R、L、Cで構成される直並列回路の合成インピーダンスを求めることができ、各部電圧電流のフェーザ図を描くことができる。
3.R、L、Cで構成される直並列回路の合成アドミタンスを求めることができ、各部電圧電流のフェーザ図を描くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1抵抗R,コイルL,コンデンサCのそれぞれに単相交流電圧を加えたときの電圧、電流、インピーダンス理論式を微分を使って式で導出できる。抵抗R,コイルL,コンデンサCのそれぞれに単相交流電圧を加えたときの電圧、電流、インピーダンスを式で説明でき、フェーザ表示で表すことができる。抵抗R,コイルL,コンデンサCに単相交流電圧を加えたときの電圧、電流、インピーダンスを式で説明できない。
評価項目2R,L,Cで構成される、簡単な直並列回路のインピーダンスを求めることができる。さらに、各部電圧、電流のフェーザ図を描くことができる。R,L,Cで構成される、簡単な直並列回路のインピーダンスを求めることができる。 R,L,Cで構成される、簡単な直並列回路のインピーダンスを求めることができない。
評価項目3R,L,Cで構成される、簡単な直並列回路のアドミタンスを求めることができる。さらに、各部の電圧、電流のフェーザ図を描くことができる。R,L,Cで構成される、簡単な直並列回路のアドミタンスを求めることができる。R,L,Cで構成される、簡単な直並列回路のアドミタンスを求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気電子工学の基礎としての正弦波交流の表し方、フェーザ表示、各回路要素のインピーダンスなどの基本的なことを学び、かつその計算法に習熟する。単相交流は三相交流の基礎であり、電気機器や応用回路を理解するうえで必須の知識となる。
授業の進め方・方法:
講義を30分程度説明した後、例題を解説し、演習を行う。授業内容を理解し、身につけてもらうため、教科書の章が終了するたびにレポートを課す。また、随時小テストを行う。
注意点:
1年生のときの電気数学Ⅰ(指数、複素数、三角関数、フェーザ表示、ベクトルの合成、微分)の知識と計算力が必要である。小テストおよびレポートは総合評価の30%である。中間テストは原則として授業の8回目に、期末テストはテスト期間に実施する。電気回路を理解し、修得するためには、できるだけ多くの問題を解くことが大事である。このため、課せられたレポートは必ず取り組み、提出すること。また、解らない点があればその都度質問をし、積極的に理解を深めるようにすること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 交流回路計算のための数学 正弦波交流の発生の原理を説明できる。ベクトルを複素数表示および極座標表示に変換できる。複素数の加減乗除ができる。
2週 正弦波交流の基礎 正弦波交流の最大値、平均値、実効値、周波数、周期、角周波数、位相について説明でき、計算できる。
3週 R, L, C単独回路 R, L, C単独で構成された回路のインピーダンスを微分を使って導出することができる.また、電圧と電流のフェーザ図を描くことができる。
4週 R, L, C単独回路 R, L, C単独で構成された回路のインピーダンス、電圧、電流を計算でき、フェーザ図で表すことができる。
5週 R,L直列回路 RL直列回路の各部の電圧・電流および合成インピーダンスを求めることができる.フェーザ図で表すことができる。
6週 R,C直列回路 RC直列回路の各部の電圧・電流および合成インピーダンスを求めることができる.フェーザ図で表すことができる。
7週 R,L,C直列回路 RLC直列回路の各部の電圧・電流および合成インピーダンスを求めることができる.フェーザ図で表すことができる。
8週 中間テスト 先週までの範囲の理解度テストを行う。
2ndQ
9週 RL並列回路
RL並列回路の各部の電圧・電流およびアドミタンス、インピーダンスを求めることができる.フェーザ図で表すことができる。
10週 RC並列回路 RC並列回路の各部の電圧・電流およびアドミタンス、インピーダンスを求めることができる.フェーザ図で表すことができる。
11週 RLC並列回路 RLC並列回路の各部の電圧・電流および合成アドミタンス、合成インピーダンスを求めることができる.フェーザ図で表すことができる。
12週 さまざまな直並列回路 R、L、Cで構成される様々な直並列回路の各部の電圧・電流および合成インピーダンス、およびアドミタンスを求めることができる.フェーザ図で表すことができる。
13週 さまざまな直並列回路 R、L、Cで構成される様々な直並列回路の各部の電圧・電流および合成インピーダンス、およびアドミタンスを求めることができる.フェーザ図で表すことができる。
14週 さまざまな直並列回路 R、L、Cで構成される様々な直並列回路の各部の電圧・電流および合成インピーダンス、およびアドミタンスを求めることができる.フェーザ図で表すことができる。
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違った部分を自分の課題として把握する(非評価項目).
16週

評価割合

試験小テスト・レポート合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000