電気数学Ⅰ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電気数学Ⅰ
科目番号 0008 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 [教科書] 堀 桂太郎,椿本 博久,佐村 敏治「電気・電子の基礎数学」(東京電機大学出版局)  / [参考書] 「高専の数学問題集」(森北出版),「新基礎数学問題集」(大日本図書)
担当教員 屋地 康平

到達目標

1.関数のしくみを理解する.関数とその逆関数の関係を理解する.
2.分数関数の定義と基本的な性質を理解し,簡単な真分数式の部分分数分解ができる.
3.三角関数と逆三角関数の定義と基本的な性質を理解し,曲線を描くことができる.逆三角関数の多価性を理解し,三角関数の簡単な方程式を解くことができる.
4.複素数と複素数平面の基本的な性質を理解し,オイラーの公式を自由に使うことができる.複素数の四則演算を代数的な手法と幾何的な手法で求めることができる.複素数の累乗根の多価性を理解し,複素数を含む簡単な代数方程式を解くことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1標準的な到達レベルに加えて,さまざまな分数式の部分分数分解ができる.分数関数の定義と分数関数の基本的な性質を理解する.簡単な真分数式について,未定係数法を用いた部分分数分解ができる.分数関数の定義と分数関数の基本的な性質を理解できない.簡単な真分数式について,未定係数法を用いた部分分数分解ができない.
評価項目2標準的な到達レベルに加えて,三角関数を含む簡単な方程式・不等式を解くことができる.三角関数の定義,三角関数の基本的な性質を理解する. 三角関数のグラフを描くことができる. 逆三角関数の多価性について理解する.三角関数の定義,三角関数の基本的な性質を理解できない. 三角関数のグラフを描くことができない. 逆三角関数の多価性について理解できない.
評価項目3標準的な到達レベルに加えて,指数関数または対数関数を含む簡単な方程式・不等式を解くことができる.指数関数・対数関数の定義,基本的な性質,自然対数の底について理解する. 指数関数と対数関数のグラフを描くことができる.指数関数・対数関数の定義,基本的な性質,自然対数の底について理解できない. 指数関数と対数関数のグラフを描くことができない.
評価項目4標準的な到達レベルに加えて,複素数の累乗根の多価性を理解し,複素数を含む簡単な代数方程式を解くことができる.複素数と複素数平面の基本的な性質を理解し,オイラーの公式を自由に使うことができる.複素数の四則演算を代数的な手法と幾何的な手法で求めることができる.複素数と複素数平面の基本的な性質を理解できない.オイラーの公式を自由に使うことができない.複素数の四則演算を代数的な手法と幾何的な手法で求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-a 説明 閉じる

教育方法等

概要:
工科の数学への導入として,いくつかの初等関数,ならびに複素数と複素数平面について学習します.
具体的には,1−9週にかけて,もっとも基礎的な初等関数である実関数としての分数関数・三角関数・逆三角関数・指数関数・対数関数の定義と基本的な性質,ならびにこれらの簡単な方程式について学習します.
10−14週にかけて,数としての複素数,および複素数平面について学習します.
授業の進め方・方法:
授業は講義形式と演習形式の両方を採りながら進めます.
宿題を課すことがあります.不定期に小テストを実施します.
中間試験・期末試験とも実施します.
注意点:
(1) 科目名が「電気数学」とついているのは,受講者が将来これらの数学を電気工学へ応用することを意図したためだと思います.ところが,この授業の内容は極めて一般的なもので,広く工学に応用できるものです.科目の名前には「数学の厳密さよりも,関数の性質の理解・ツールとしての利用に重きを置いている」という意味合いが込められていると思います.
(2) 解らない点はなるべく授業中に質問してください(あなたが難しいと感じた点は,他の人も同じように難しいと感じている可能性が高いと思います).

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,関数・逆関数 関数のしくみを理解する.関数とその逆関数の関係を理解する.
2週 分数関数 分数関数の定義と分数関数の基本的な性質を理解する.真分数式とその部分分数分解について理解する.
3週 三角関数と逆三角関数 角の大きさを弧度法で表すことができる.三角関数の定義,三角関数の基本的な性質を理解する.
4週 三角関数と逆三角関数 三角関数のグラフを描くことができる.
5週 三角関数と逆三角関数 逆三角関数の多価性について理解する.三角関数を含む簡単な方程式・不等式を解くことができる.
6週 指数関数と対数関数 指数関数の定義,指数関数の基本的な性質,自然対数の底について理解する.
7週 指数関数と対数関数 指数関数のグラフを描くことができる.
8週 指数関数と対数関数 対数関数の定義,対数関数の基本的な性質を理解する.対数関数のグラフを描くことができる.
4thQ
9週 指数関数と対数関数 指数関数または対数関数を含む簡単な方程式・不等式を解くことができる.
10週 複素数と複素数平面 複素数の定義 (代数的演算) と共役複素数について理解する.
11週 複素数と複素数平面 複素数平面の考え方を理解する.
12週 複素数と複素数平面 複素数の絶対値と偏角について理解する.オイラーの公式について理解する.
13週 複素数と複素数平面 複素数平面上における複素数の幾何的演算について理解する.ド・モアブルの定理について理解する.
14週 複素数と複素数平面 複素数平面上の円の表式について理解する.複素数の累乗根の多価性を理解する.複素数を含む簡単な代数方程式を解くことができる.
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違えた部分を自分の課題として把握する(非評価項目).
16週

評価割合

試験レポート・小テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000