電気回路Ⅰ

科目基礎情報

学校	鹿児島工業高等専門学校	開講年度	令和03年度 (2021年度)
授業科目	電気回路Ⅰ
科目番号	0008	科目区分	専門 / 必修
授業形態	講義	単位の種別と単位数	履修単位: 1
開設学科	電気電子工学科	対象学年	1
開設期	前期	週時間数	2
教科書/教材	「テキストブック　電気回路」，本田 徳正 著，日本理工出版会
担当教員	樫根 健史

到達目標

1．電荷・電流・電位・電位差・電源・接地の概念について説明できる
2．簡単な回路の直並列接続について等価回路を求め，回路の合成抵抗を算出できる
3．一般に直並列回路ではキルヒホッフの法則が成り立つことを理解できる
4．直並列接続回路の分圧・分流を抵抗比を用いて求めることができる
5．一般に直並列回路では，重ね合わせの理が成り立つことを理解できる
6．直並列回路各部の電流・電圧をさまざまな回路解析手法を用いて求めることができる

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	なし	電荷・電流・電位・電位差・電源・接地の概念について説明できる	電荷・電流・電位・電位差・電源・接地の概念について説明できない
評価項目2	複雑な回路の直並列接続について等価回路を求め，回路の合成抵抗を算出できる	簡単な回路の直並列接続について等価回路を求め，回路の合成抵抗を算出できる	簡単な回路の直並列接続について等価回路を求め，回路の合成抵抗を算出できない
評価項目3	なし	一般に直並列回路ではキルヒホッフの法則が成り立つことを理解できる	一般に直並列回路ではキルヒホッフの法則が成り立つことを理解できない
評価項目4	複雑な直並列接続回路の分圧・分流を抵抗比を用いて求めることができる	簡単な直並列接続回路の分圧・分流を抵抗比を用いて求めることができる	簡単な直並列接続回路の分圧・分流を抵抗比を用いて求めることができない
評価項目5	なし	一般に直並列回路では，重ね合わせの理が成り立つことを理解できる	一般に直並列回路では，重ね合わせの理が成り立つことを理解できない
評価項目6	複雑な直並列回路各部の電流・電圧を重ねの理を用いて求めることができる	簡単な直並列回路各部の電流・電圧を重ねの理を用いて求めることができる	簡単な直並列回路各部の電流・電圧を重ねの理を用いて求めることがでない
評価項目7	複雑な直並列回路各部の電流・電圧をさまざまな回路解析手法を用いて求めることができる	簡単な直並列回路各部の電流・電圧をさまざまな回路解析手法を用いて求めることができる	簡単な直並列回路各部の電流・電圧をさまざまな回路解析手法を用いて求めることができない

学科の到達目標項目との関係

本科（準学士課程）の学習・教育到達目標 3-c （専門分野の学習や工学実験等を通して、専門分野の基礎的な知識を修得することができる。）

教育方法等

概要:

電気・電子工学専門科目の修得に必要な，専門的思考能力と素養を養う．
前半では，電気電子工学の基礎である基礎概念（電荷・電流・電位・電位差・電源・接地）について学習する．
中盤では，電気回路の基本定理（キルヒホッフの法則・重ね合わせの理）について学習する．
後半では，さまざまな回路解析手法（枝路電流法・網目電流法・節点電位法）について学習する．

授業の進め方・方法:

高年次で履修する専門科目の修得に必要な電気・電子工学的な思考とその素養を培う．理論的な思考力・表現力を養うために，計算や回路変換の過程を明確にノートに記述する習慣を身に付けること．授業内において適宜小テストを行う．

注意点:

論理的な思考力・表現力を養うために，計算や回路変換の過程を明確にノートに記述する習慣をつけてください．
配布されたプリントの問題は必ずすべて解いてください（不定期でノートを提出してもらうことがあります）．
解らない点はできるだけ授業中に質問してください（あなたが難しいと感じた点は，他の人も同じように感じている可能性が高いためです）．
本科目は，中間試験を実施する科目です．

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	電流と電圧（電荷・電流）	電荷・電流について理解し，概念を説明できる．
		2週	電流と電圧（電位・電位差・電源・接地）	電位・電位差について理解し，概念を説明できる．理想的な電源と接地について理解し，概念を説明できる．
		3週	回路の基本定理（抵抗とコンダクタンス）	直並列接続抵抗の等価回路を求め，回路の合成抵抗を算出できる．開放・短絡について説明できる．
		4週	回路の基本定理（キルヒホッフの法則）	一般に直並列回路ではキルヒホッフの法則が成り立つことを理解できる．
		5週	回路の基本定理（電圧の分圧）	各抵抗に生じる電圧を，抵抗比から求めることができる．
		6週	回路の基本定理（電流の分流）	各抵抗に流れる電流を，抵抗比から求めることができる．
		7週	回路の基本定理（直並列回路の電圧・電流）	簡単な直並列回路において，電流・電圧の未知量を求めることができできる．
		8週	中間試験
	2ndQ
		9週	回路の基本定理（重ね合わせの理）	一般に直並列回路では，重ね合わせの理が成り立つことを理解できる．
		10週	回路の基本定理（重ね合わせの理）	重ねの理を用いて回路方程式を立て，直並列回路各部の電流・電圧を求めることができる．
		11週	さまざまな回路解析手法（枝路電流法）	枝路電流法を用いて回路方程式を立て，直並列回路各部の電流・電圧を求めることができる．
		12週	さまざまな回路解析手法（網目電流法）	網目電流法を用いて回路方程式を立て，直並列回路各部の電流・電圧を求めることができる．
		13週	さまざまな回路解析手法（節点電位法）	節点電位法を用いて回路方程式を立て，直並列回路各部の電流・電圧を求めることができる．
		14週	総合演習	回路の基本定理とさまざまな節点解析手法を用いて総合的な問題を解くことができる．
		15週	試験答案の返却・解説	試験答案の返却・解説
		16週

評価割合

	試験	小テスト／ホームワーク	合計
総合評価割合	80	20	100
基礎的能力	0	0	0
専門的能力	80	20	100
分野横断的能力	0	0	0