計測工学Ⅱ

科目基礎情報

学校	鹿児島工業高等専門学校	開講年度	2017
授業科目	計測工学Ⅱ
科目番号	0019	科目区分	専門 / 必修
授業形態	講義	単位の種別と単位数	履修単位: 1
開設学科	電気電子工学科	対象学年	3
開設期	後期	週時間数	2
教科書/教材	「基本からわかる　電気電子計測　講義ノート」、湯本雅恵　監修　オーム社
担当教員	垣内田 翔子

到達目標

計測の基礎となる各種指示計器のデジタル計測の原理・構造・特性とともに，基本的なデータ処理の手法を習得する.さらに計器・データを適切に取扱う素地を身につける.

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
アナログ信号のデジタル化についてその特徴・原理を説明できる．	アナログ信号のデジタル化についてその特徴説明し，原理を説明でき，実際の実験において，その違いを考慮してデータを扱える．	アナログ信号のデジタル化についてその特徴・原理を説明できる.	アナログ信号のデジタル化についてその特徴やその原理を説明できない.
記述統計学の基本的な処理によってデータを代表する値を決めることができる．	記述統計学の基本的な処理によってデータを代表する値を決めることができる．また，その妥当性を説明できる．	記述統計学の基本的な処理によってデータを代表する値を決めることができる．	記述統計学の基本的な処理によってデータを代表する値を決めることができない．
データを示すために効果的な視覚化処理（グラフ化など）をすることができる．	データの特性に合わせて視覚化処理（グラフ化など）をすることができる．合わせて，相関関係などを示すことができる．	データの特性に合わせて視覚化処理（グラフ化など）をすることができる．	データの特性に合わせて視覚化処理（グラフ化など）をすることができない．
確率分布（二項分布・正規分布・t分布）について説明できる．	確率分布（二項分布・正規分布・t分布）について説明でき，実際の計測データに適応することができる．	確率分布（二項分布・正規分布・t分布）について説明できる．	確率分布（二項分布・正規分布・t分布）について説明でない．

学科の到達目標項目との関係

本科（準学士課程）の学習・教育到達目標 3-c （専門分野の学習や工学実験等を通して、専門分野の基礎的な知識を修得することができる。）

教育方法等

概要:

計測の基礎となる各種指示計器のデジタル計測の原理・構造・特性とともに，基本的なデータ処理の手法を習得する.さらに計器・データを適切に取扱う素地を身につける.

授業の進め方・方法:

計測して得られる定量的データの扱い方の基礎を身につける．即ち，講義の内容は実験で活用するものであり，電気工学実験と関連する．数学をはじめ，情報，電気回路，物理の基本的な知識が必要である．

注意点:

教科書の内容をただ単に覚えるのではなく，それを実際に実験で活用できるように心がける．そのためには，常に問題意識を持って授業に臨む．また，予習復習を行い，疑問点，理解できない点を解消するように努めること．

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
後期
	3rdQ
		1週	デジタル表現	１０進数を２進数や１６進数で表す事ができる. ２進数で正負の整数表現（補数）、四則演算ができる. 有効数字と丸め誤差を考慮して演算ができる. SI単位系における単位と組立単位について理解している.
		2週	A/D変換・D/A変換の原理	標本化・量子化について説明できる. アナログ計測とデジタル計測の特徴を説明できる.
		3週	A/D変換・D/A変換の原理	A/D・A/D変換の原理・基本回路について説明できる. ノイズとSN比について説明でき、SN比をデータから適切に計算で求めることができる. 精度と誤差を理解し、誤差の伝達を考慮した測定値の処理が行える.
		4週	記述統計学の基本	平均値・分散・標準偏差を求めることができる.
		5週	記述統計学の基本	線形グラフ・片対数グラフ・両対数グラフに整理したデータから測定量の関係式を求めることができる.
		6週	記述統計学の基本	最小二乗法を使って線形関係を求めることができる.
		7週	記述統計学の基本	サンプルデータを分析に必要なグラフ形式に整理できる.
		8週	データの整理	２種類のデータから相関係数を求めることができる.
	4thQ
		9週	データの整理	主成分分析を使ってデータを考察できる.
		10週	確率論の基本	確率分布（二項分布・正規分布・t分布）と計測データの関係を考察することができる.
		11週	確率論の基本	確率分布（二項分布・正規分布・t分布）と計測データの関係を考察することができる.
		12週	確率論の基本	計測データの信頼性について説明できる.
		13週	確率論の基本	計測データの信頼性について説明できる.
		14週	デジタルフィルタ	移動平均について説明できる. デジタルによるローパス・ハイパスフィルタについてアナログ式と関連づけて説明できる.
		15週	まとめ	試験において間違った部分を自分の課題として把握する.
		16週

評価割合

	試験	レポート	授業態度	合計
総合評価割合	70	30	0	100
基礎的能力	70	0	0	70
専門的能力	0	30	0	30