デジタル回路

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 デジタル回路
科目番号 0032 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「電子計算機概論」,著者:新保 利和,松尾 守之,出版社:森北出版
担当教員 奥 高洋

到達目標

基本的なパルス回路および各種FFの特徴や動作および設計法の理解・習得を目標とする.さらに,これらを用いた各種デジタル回路の構成や動作および設計法の理解・習得も目指す.具体的には,以下に掲げる8つを目標とする.
1.デジタルICを用いた組み合わせ回路が設計できる.
2.非同期式記憶素子(ラッチ)の動作を理解し,状態遷移表,タイムチャート,特性方程式等で記述できる.
3.同期式記憶素子(F.F.)の動作を理解し,状態遷移表,タイムチャート,特性方程式等で記述できる.
4.ラッチ間及びF.F. 間での機能変換ができる.
5.レジスタの機能や特徴等を説明でき,レジスタを構成できる.
6.カウンタの機能や特徴等を説明でき,カウンタを構成できる.
7.マルチバイブレータの種類や特徴を説明でき,回路を構成できる.
8.波形整形 / 変換回路の種類や特徴を説明でき,回路を構成できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1設定なしゲート素子やシュミットトリガIC,スリーステートICを理解し,組み合わせ論理回路を設計できる.ゲート素子を理解できず,組み合わせ論理回路も設計できない.
評価項目2非同期式記憶素子(ラッチ)の動作を理解し,特性方程式や内部回路構成を記述できる.非同期式記憶素子(ラッチ)の動作を理解し,状態遷移表やタイムチャートを記述できる.非同期式記憶素子(ラッチ)の動作を理解できず,状態遷移表やタイムチャートも記述できない.
評価項目3同期式記憶素子(F.F.)の動作を理解し,特性方程式や内部回路構成を記述できる.同期式記憶素子(F.F.)の動作を理解し,状態遷移表やタイムチャートを記述できる.同期式記憶素子(F.F.)の動作を理解できず,状態遷移表やタイムチャートも記述できない.
評価項目4設定なしラッチ間及びF.F. 間での機能変換ができる.ラッチ間及びF.F. 間での機能変換ができない.
評価項目5リングカウンタ及びジョンソンカウンタを構成できる.レジスタの機能や特徴等を説明でき,シフトレジスタを構成できる.レジスタの機能や特徴等を説明できず,シフトレジスタも構成できない.
評価項目6カウンタの機能や特徴等を説明でき,同期式2 n進カウンタ及び同期式N 進カウンタを構成できる.カウンタの機能や特徴等を説明でき,非同期式2 n進カウンタ及び非同期式N 進カウンタを構成できる.カウンタの機能や特徴等を説明できず,非同期式2 n進カウンタ及び非同期式N 進カウンタも構成できない.
評価項目7発振周波数やデューティー比を算出することができる.マルチバイブレータの種類や特徴を説明でき,回路を構成できる.マルチバイブレータの種類や特徴を説明できず,回路も構成できない.
評価項目8遅延時間やデューティー比を算出することができる.波形整形 / 変換回路の種類や特徴を説明でき,回路を構成できる.波形整形 / 変換回路の種類や特徴を説明できず,回路も構成できない.

学科の到達目標項目との関係

教育プログラムの科目分類 (2)② 説明 閉じる
教育プログラムの科目分 (3)② 説明 閉じる
教育プログラムの科目分類 (4)② 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 1(2)(d)(1) 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 2.1(1)② 説明 閉じる
教育プログラムの学習・教育到達目標 3-3 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータに代表されるデジタル機器・回路の基本的な構成や動作原理を理解する上で重要である.
授業の進め方・方法:
講義形式を基本とするが,適宜多くの演習問題を取り扱う.3年次の論理回路の理解が必須であり,既習内容については随時復習をしておくこと.
注意点:
毎回授業項目についての予習を100分程度,またレポート課題取組等の復習を100分程度,合計210分以上の自学自習が必要である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 デジタルIC(含・復習) 各ゲート素子を理解し,各種組み合わせ論理回路を設計できる.
シュミットトリガICやスリーステートICについて説明でき,それらを用いた回路設計ができる.
2週 非同期式記憶素子① 非同期式記憶素子(RSラッチ)の動作を理解し,状態遷移表,タイムチャート,特性方程式等で記述できる.
3週 非同期式記憶素子② 非同期式記憶素子(JKラッチ,Dラッチ)の動作を理解し,状態遷移表,タイムチャート,特性方程式等で記述できる.
4週 非同期式記憶素子③
同期式記憶素子①
非同期式記憶素子(Tラッチ)の動作を理解し,状態遷移表,タイムチャート,特性方程式等で記述できる.
同期式記憶素子(RS-F.F.)の動作を理解し,状態遷移表,タイムチャート,特性方程式等で記述できる.
5週 同期式記憶素子② 同期式記憶素子(RS-F.F.,JKーF.F.)の動作を理解し,状態遷移表,タイムチャート,特性方程式等で記述できる.
6週 同期式記憶素子③ 同期式記憶素子(D-F.F.,T-F.F.)の動作を理解し,状態遷移表,タイムチャート,特性方程式等で記述できる.
7週 機能変換 ラッチ間及びF.F. 間での機能変換ができる.
8週 順序回路(レジスタ)① レジスタの機能や特徴等を説明でき,シフトレジスタを構成できる.
2ndQ
9週 順序回路(レジスタ)② レジスタの機能や特徴等を説明でき,リングカウンタ等を構成できる.
10週 順序回路(カウンタ)① カウンタの種類や機能及び特徴等を説明でき,非同期式カウンタを構成できる.
11週 順序回路(カウンタ)② カウンタの種類や機能及び特徴等を説明でき,同期式カウンタを構成できる.
12週 マルチバイブレータ① マルチバイブレータの種類や特徴を説明でき,回路を構成できる.
13週 マルチバイブレータ②
波形整形 / 変換回路①
マルチバイブレータの種類や特徴を説明でき,回路を構成できる.
波形整形 / 変換回路の種類や特徴を説明でき,回路を構成できる.
14週 波形整形 / 変換回路② 波形整形 / 変換回路の種類や特徴を説明でき,回路を構成できる.
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違った部分を自分の課題として把握する(非評価項目).
16週

評価割合

試験レポート / 演習等合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000