電気数学Ⅱ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電気数学Ⅱ
科目番号 0045 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 [教科書]堀桂太郎・佐村敏治・椿本博久 共著「電気・電子の基礎数学」(東京電機大学出版局)/ 授業中に配布する演習問題
担当教員 田中 郁昭

到達目標

本科目では電気回路や電磁気学で用いる「複素数と微分・積分」について学習する。また、それらの適用例を通して理解を深める。
1.複素数の計算を複素数平面に対応させながら実行できる。また、フェーザ表記に変換できる。
2.交流回路に複素数を適用し、回路のインピーダンスや、コイルとコンデンサで生じる電圧・電流を計算できる。
3.微分の定義を理解し、多項式関数、三角関数、指数関数、対数関数 等の微分ができる。
4.直流回路に微分を適用し、最大電力を計算できる。(その他、微分を適用し極大値問題を解くことができる)
5.積分の定義を理解し、多項式関数、三角関数、指数関数、対数関数 等の積分ができる
6.正弦波交流に積分を適用し、その平均値と実効値を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1標準到達レベルに加えて、交流回路に複素数を適用し、回路のインピーダンスなどを計算できる。複素数の計算を複素数平面に対応させながら実行できる。また、フェーザ表記に変換できる。複素数の定義や表記法が理解できない。また、フェーザ表示に変換できない。
評価項目2なし微分の定義を理解し、多項式関数、三角関数、指数関数、対数関数 等の微分ができる。微分の定義を理解できない。また、各種関数の微分ができない。
評価項目3標準到達レベルに加えて、直流回路に微分を適用し、誘導電流や誘導起電力の大きさを計算できる。電気回路に微分を適用し、最大電力などの極大値問題を解くことができる。電気回路に微分を適用するための回路方程式が立てられない。
評価項目4なし積分の定義を理解し、多項式関数、三角関数、指数関数、対数関数 等の微分ができる。積分の定義を理解できない。また、各種関数の積分ができない。
評価項目5標準レベルに加えて、微分形のビオ・サバールの式に積分を適用し、磁界の強さを計算できる。 正弦波交流に積分を適用し、その平均値と実効値を計算できる。電気回路に積分を適用するための回路方程式が立てられない。

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-a 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気電子分野に必要な数学について学習する。具体的には、(A)複素数に関する一般的な知識(数の定義、座標形式、四則演算、オイラーの公式など)、(B)微・積分における基本的な知識(各種関数の微・積分、合成関数の微分、置換積分、部分積分など)について学習する。
授業の進め方・方法:
・講義内容を定着させるため演習を実施する。
・不定期で小テストを実施する。
・本科目は、中間試験を実施する。
注意点:
・授業の復習を欠かさないこと。
・授業中の演習は自分で解き、理解できない箇所は できる限り授業中に質問し解決する。
・演習においてノートや参考書の閲覧、ならびにグループ討論を許可する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 複素数と複素数平面 複素数の表し方(直交座標、指数関数表示、極座標)を説明できる。また、複素数とベクトルとの関係を説明できる。
2週 複素数と複素数平面 複素数を複素数平面上のベクトルに対応させながら四則演算ができる。また、複素数の累乗根(多価性)を求めることができる。
3週 複素数の応用 複素数を交流回路に適用し、合成インピーダンスや回路電流の式を導出したり、計算問題を解くことができる。
4週 極限と微分法 関数の極限と連続について説明できる。微分係数と導関数について説明できる。
5週 微分法 多項式関数、三角関数、指数関数、対数関数、無理関数の導関数を求めることができる。
6週 微分法 関数の積・商で表される関数の導関数を求めることができる。合成関数の導関数を求めることができる。
7週 微分法の応用 簡単な直流回路に微分を適用し、最大電力、誘導電流や誘導起電力の大きさを求めることができる。
8週 中間試験 1~7週の理解度を評価する。
2ndQ
9週 偏微分 偏微分の定義について説明できる。また、全微分と偏微分との関係を説明できる。
10週 積分法(不定積分) 不定積分と微分との関係を理解し、その基本公式を説明できる。
11週 積分法(不定積分) 簡単な多項式関数、三角関数、指数関数、対数関数の不定積分を計算できる.
12週 積分法(不定積分) 簡単な多項式関数、三角関数、指数関数、対数関数の不定積分を計算できる。
13週 積分法の応用 交流回路に積分を適用し、電流の平均値と実効値を計算できる。球体の電荷に対して積分を適用し、その電位を計算できる。
14週 積分法の応用 微分形のビオ・サバールの式に積分を適用し、磁界の強さを計算できる。
15週 試験答案の返却・解説 試験答案の返却・解説
16週

評価割合

試験小テスト合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000