発変電工学

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 発変電工学
科目番号 0049 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 電気エネルギー工学概論 西嶋喜代人・末廣純也著 朝倉書店/発変電工学入門 矢野隆・大石隼人著 森北出版/電気エネルギー工学通論 原雅則編著 電気学会・オーム社/基礎原子力工学 五十嵐一男監修 (独)国立高等専門学校機構
担当教員 中村 格

到達目標

水力発電および変電に関する基礎事項、主要機器の構造、特性、制御方法等を説明できる。また、実用化、環境問題、経済性の面から説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.電気エネルギーの長所について説明できる。電気エネルギーの長所を問題なく明確に説明できる。電気エネルギーの長所について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。電気エネルギーの長所の説明が不明確である。
2.電源構成とエネルギー、地球温暖化対策と省エネルギーについて説明できる。電源構成とエネルギー、地球温暖化対策と省エネルギーを問題なく明確に説明できる。電源構成とエネルギー、地球温暖化対策と省エネルギーについて不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。電源構成とエネルギー、地球温暖化対策と省エネルギーの説明が不明確である。
3.年負荷率、年負荷率の向上策について説明できる。年負荷率、年負荷率の向上策を問題なく明確に説明できる。年負荷率、年負荷率の向上策について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。年負荷率、年負荷率の向上策の説明が不明確である。
4.連続の定理、ベルヌーイの定理、一般水力発電の理論出力、揚水発電の理論入力について説明できる。連続の定理、ベルヌーイの定理、一般水力発電の理論出力、揚水発電の理論入力を問題なく明確に説明できる。連続の定理、ベルヌーイの定理、一般水力発電の理論出力、揚水発電の理論入力について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。連続の定理、ベルヌーイの定理、一般水力発電の理論出力、揚水発電の理論入力の説明が不明確である。
5.流出係数、流況曲線について説明できる。流出係数、流況曲線を問題なく明確に説明できる流出係数、流況曲線について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。流出係数、流況曲線の説明が不明確である。
6.落差のとり方と発電形式について説明できる。落差のとり方と発電形式を問題なく明確に説明できる。落差のとり方と発電形式について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。落差のとり方と発電形式の説明が不明確である。
7.流量のとり方と発電形式について説明できる。流量のとり方と発電形式を問題なく明確に説明できる。流量のとり方と発電形式について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。流量のとり方と発電形式の説明が不明確である。
8.取水設備、導水路設備、水圧管路、放水路設備について説明できる。取水設備、導水路設備、水圧管路、放水路設備を問題なく明確に説明できる。取水設備、導水路設備、水圧管路、放水路設備式について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。取水設備、導水路設備、水圧管路、放水路設備の説明が不明確である。
9.水車の種類、衝動水車の構成、反動水車の構成について説明できる。水車の種類、衝動水車の構成、反動水車の構成を問題なく明確に説明できる。水車の種類、衝動水車の構成、反動水車の構成について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。水車の種類、衝動水車の構成、反動水車の構成の説明が不明確である。
10.水車の比速度、水車発電機の同期速度、揚水発電用ポンプ水車の比速度、水車の無拘束速度、水車効率、調速機、速度変動率、速度調定率について説明できる。水車の比速度、水車発電機の同期速度、揚水発電用ポンプ水車の比速度、水車の無拘束速度、水車効率、調速機、速度変動率、速度調定率を問題なく明確に説明できる。水車の比速度、水車発電機の同期速度、揚水発電用ポンプ水車の比速度、水車の無拘束速度、水車効率、調速機、速度変動率、速度調定率について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。水車の比速度、水車発電機の同期速度、揚水発電用ポンプ水車の比速度、水車の無拘束速度、水車効率、調速機、速度変動率、速度調定率の説明が不明確である。
11. 水車発電機、短絡比と速度変動率、励磁電流と電圧調整、揚水用発電電動機と可変速運転について説明できる。水車発電機、短絡比と速度変動率、励磁電流と電圧調整、揚水用発電電動機と可変速運転を問題なく明確に説明できる。水車発電機、短絡比と速度変動率、励磁電流と電圧調整、揚水用発電電動機と可変速運転について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。水車発電機、短絡比と速度変動率、励磁電流と電圧調整、揚水用発電電動機と可変速運転の説明が不明確である。
12.電力系統の構成、変電所の定義、変電所の分類、変電所の設備について説明できる。電力系統の構成、変電所の定義、変電所の分類、変電所の設備を問題なく明確に説明できる電力系統の構成、変電所の定義、変電所の分類、変電所の設備について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。電力系統の構成、変電所の定義、変電所の分類、変電所の設備の説明が不明確である。
13.火力発電所の基本構成について説明できる。火力発電所の基本構成を問題なく明確に説明できる。火力発電所の基本構成について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。火力発電所の基本構成の説明が不明確である。
14.燃料、燃焼反応、蒸気のP-V線図、状態量、熱力学の基本法則、熱サイクルについて説明できる。燃料、燃焼反応、蒸気のP-V線図、状態量、熱力学の基本法則、熱サイクルを問題なく明確に説明できる。燃料、燃焼反応、蒸気のP-V線図、状態量、熱力学の基本法則、熱サイクルについて不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。燃料、燃焼反応、蒸気のP-V線図、状態量、熱力学の基本法則、熱サイクルの説明が不明確である。
15.ボイラの効率、タービンの効率、発電端熱効率、送電端熱効率について説明できる。ボイラの効率、タービンの効率、発電端熱効率、送電端熱効率を問題なく明確に説明できる。ボイラの効率、タービンの効率、発電端熱効率、送電端熱効率について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。ボイラの効率、タービンの効率、発電端熱効率、送電端熱効率の説明が不明確である。
16.ボイラ、ボイラの関連設備、排煙の環境対策について説明できる。ボイラ、ボイラの関連設備、排煙の環境対策に説明できる。ボイラ、ボイラの関連設備、排煙の環境対策について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。ボイラ、ボイラの関連設備、排煙の環境対策の説明が不明確である。
17.タービンのエネルギー変換、復水装置、タービンの速度制御について説明できる。タービンのエネルギー変換、復水装置、タービンの速度制御を問題なく明確に説明できる。タービンのエネルギー変換、復水装置、タービンの速度制御について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。タービンのエネルギー変換、復水装置、タービンの速度制御の説明が不明確である。
18.タービン発電機の構造、タービン発電機の電気特性、タービン発電プラントの制御方式について説明できる。タービン発電機の構造、タービン発電機の電気特性、タービン発電プラントの制御方式を問題なく明確に説明できる。タービン発電機の構造、タービン発電機の電気特性、タービン発電プラントの制御方式について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。タービン発電機の構造、タービン発電機の電気特性、タービン発電プラントの制御方式の説明が不明確である。
19.原子質量単位、結合エネルギー、核分裂、中性子と原子核の衝突、中性子の減速について説明できる。原子質量単位、結合エネルギー、核分裂、中性子と原子核の衝突、中性子の減速を問題なく明確に説明できる。原子質量単位、結合エネルギー、核分裂、中性子と原子核の衝突、中性子の減速について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。原子質量単位、結合エネルギー、核分裂、中性子と原子核の衝突、中性子の減速の説明が不明確である。
20.中性子による連鎖反応、放射能、半減期、線源強度について説明できる。中性子による連鎖反応、放射能、半減期、線源強度を問題なく明確に説明できる。中性子による連鎖反応、放射能、半減期、線源強度について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。中性子による連鎖反応、放射能、半減期、線源強度の説明が不明確である。
21.原子炉の基本構成、原子炉の種類について説明できる。原子炉の基本構成、原子炉の種類を問題なく明確に説明できる。原子炉の基本構成、原子炉の種類について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。原子炉の基本構成、原子炉の種類の説明が不明確である。
22.将来の原子力発電、核燃料サイクルについて説明できる。 将来の原子力発電、核燃料サイクルを問題なく明確に説明できる。将来の原子力発電、核燃料サイクルについて不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。将来の原子力発電、核燃料サイクルの説明が不明確である。
23.安全運転と保守について説明できる。 安全運転と保守を問題なく明確に説明できる。安全運転と保守について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。安全運転と保守の説明が不明確である。
24.太陽光発電の動作原理について説明できる。太陽光発電の動作原理を問題なく明確に説明できる。太陽光発電の動作原理について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。太陽光発電の動作原理の説明が不明確である。
25.風車の回転エネルギーについて説明できる。風車の回転エネルギーを問題なく明確に説明できる。風車の回転エネルギーについて不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。風車の回転エネルギーの説明が不明確である。
26.燃料電池の動作原理について説明できる。燃料電池の動作原理を問題なく明確に説明できる。燃料電池の動作原理について不明確な部分があるが、比較的明確に説明できる。燃料電池の動作原理の説明が不明確である。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気回路、電気機器、物理、応用物理の基礎知識を必要とする。また、5年次において送配電工学I・IIを履修するにあたっては、本科目を履修する事が望ましい。
授業の進め方・方法:
基本的事項に重点をおいて講述するが、補足説明についてもノートを取ること。
注意点:
講義の内容をよく説明できるために、毎回、予習や演習問題等の課題を含む復習として、210分以上の自学自習が必要である。発展した説明ができるよう適宜レポートを課すので、真剣に取り組む事。疑問点があれば,その都度質問する事。また折に触れ、地域での使用事例についても講義するので、よく説明できる事。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.生活に欠かせない電気エネルギー・環境とエネルギー・わが国の電気エネルギー事情
2.水力学と水力発電の基礎計算
(1) 電気エネルギーの長所について説明できる。(2) 電源構成とエネルギー、地球温暖化対策と省エネルギーについて説明できる。(3) 年負荷率、年負荷率の向上策について説明できる。
(1) 連続の定理、ベルヌーイの定理、一般水力発電の理論出力、揚水発電の理論入力について説明できる。
2週 2.水力学と水力発電の基礎計算 (1) 連続の定理、ベルヌーイの定理、一般水力発電の理論出力、揚水発電の理論入力について説明できる。
3週 3.水力発電所の形成と河川利用
4.落差のとり方と発電形式
(1) 流出係数、流況曲線について説明できる。
(1) 落差のとり方と発電形式について説明できる。
4週 5.流量のとり方と発電形式
6.発電用水力土木設備
(1) 流量のとり方と発電形式について説明できる。
(1) 取水設備、導水路設備、水圧管路、放水路設備について説明できる。
5週 7.水車の種類と構造
8.水車の選定と調速設備
(1) 水車の種類、衝動水車の構成、反動水車の構成について説明できる。
(1) 水車の比速度、水車発電機の同期速度、揚水発電用ポンプ水車の比速度、水車の無拘束速度、水車効率、調速機、速度変動率、速度調定率について説明できる。
6週 8.水車の選定と調速設備 (1) 水車の比速度、水車発電機の同期速度、揚水発電用ポンプ水車の比速度、水車の無拘束速度、水車効率、調速機、速度変動率、速度調定率について説明できる。
7週 9.水車発電機と揚水用発電電動機
10.電力系統の構成
(1) 水車発電機、短絡比と速度変動率、励磁電流と電圧調整、揚水用発電電動機と可変速運転について説明できる。
(1) 電力系統の構成、変電所の定義、変電所の分類、変電所の設備について説明できる。
8週 11.火力発電所の基本構成
12.燃焼反応と熱力学の基本計算
(1) 火力発電所の基本構成について説明できる。
(1) 燃料、燃焼反応、蒸気のP-V線図、状態量、熱力学の基本法則、熱サイクルについて説明できる。
2ndQ
9週 13.汽力発電所の熱効率 (1) ボイラの効率、タービンの効率、発電端熱効率、送電端熱効率について説明できる。
10週 14.ボイラとその関連設備
15.タービンとその付属設備
(1) ボイラ、ボイラの関連設備、排煙の環境対策について説明できる。
(1) タービンのエネルギー変換、復水装置、タービンの速度制御について説明できる。
11週 16.タービン発電機
17.原子核反応の基礎
(1) タービン発電機の構造、タービン発電機の電気特性、タービン発電プラントの制御方式について説明できる。
(1) 原子質量単位、結合エネルギー、核分裂、中性子と原子核の衝突、中性子の減速について説明できる。
12週 18.原子炉の連鎖反応と放射能
19.原子炉と原子力発電
(1) 中性子による連鎖反応、放射能、半減期、線源強度について説明できる。
(1) 原子炉の基本構成、原子炉の種類について説明できる。
13週 20.将来の原子力発電と核燃料サイクル・原子力発電所と安全運転
21.太陽光発電
(1) 将来の原子力発電、核燃料サイクルについて説明できる。(2) 安全運転と保守について説明できる。
(1) 太陽光発電の動作原理について説明できる。
14週 22.風力発電
23.燃料電池
(1) 風車の回転エネルギーについて説明できる。
(1) 燃料電池の動作原理について説明できる。
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違った部分を自分の課題として把握する (非評価項目) 。
16週

評価割合

試験レポート受講態度合計
総合評価割合70300100
基礎的能力0000
専門的能力7030上限-20100
分野横断的能力0000