電磁気学Ⅰ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電磁気学Ⅰ
科目番号 0051 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 電気磁気学[第2版・新装版],安達三郎 大貫繁雄,森北出版
担当教員 今村 成明

目的・到達目標

ベクトル解析等の高度な数学表現は用いず,力線の概念とそのベクトルによる表現,及び球体,円筒など簡単な図形モデルから電磁気学理論における基本的考え方を修得することを第1の目標とする.最終的には,実用に関係する様々なモデルにおける電界,電位の計算能力の獲得を目指す.以下に具体的な目標を示す.
1. 電荷によるクーロンの法則の説明できる.また,各種電荷配置についてベクトルを考慮し,クーロン力を計算できる.
2. 電界のガウスの法則を説明できる.また,各種条件における電気力線を描くことができ,電界を計算できる.
3. 仕事の概念と電位の定義を説明できる.また,点状電荷の電位を重ね合わせにより計算でき,電位の勾配から電界を計算できる.
4. 帯電体,導体の性質を説明できる.また,各種導体,各種条件における電界と電位を計算できる.
5. 電気双極子の概念を説明でき,電界と電位を導出できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1クーロンの法則を用いて,様々な電荷配置において,ベクトルを考慮し,クーロン力を計算できる.クーロンの法則,ベクトルを理解し,例題レベルの電荷配置におけるクーロン力を計算できる.クーロンの法則,ベクトルが理解できず,様々な電荷配置におけるクーロン力を計算できない.
評価項目2電界のガウスの法則を説明できる.また,各種条件における電気力線を描くことができ,電界を計算できる.電界のガウスの法則を説明できる.また,例題レベルの条件における電気力線を描くことができ,電界を計算できる.電界のガウスの法則を説明できない.点電荷から発生する電気力線を描くことができず,電界を計算することができない.
評価項目3仕事の概念と電位の定義を説明できる.また,各種条件における点状電荷の電位を重ね合わせにより計算でき,電位の勾配から電界を計算できる.仕事の概念と電位の定義を説明できる.また,例題レベルの点状電荷の電位を重ね合わせにより計算でき,電位の勾配から電界を計算できる.仕事の概念と電位の定義を説明できない.また,点状電荷の電位を計算できず,電位の勾配から電界を計算できない.
評価項目4帯電体,導体の性質を説明でき,各種導体,各種条件における電界と電位を計算できる.帯電体,導体の性質を説明できない.また,例題レベルの導体,条件における電界と電位を計算できる.帯電体,導体の性質を説明できない.また,例題レベルの導体,条件における電界と電位を計算できない.
評価項目5なし電気双極子の概念を説明できるが,電界と電位を導出できる.電気双極子の概念を説明できず,電界と電位を導出できない.

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-a 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる

教育方法等

概要:
物理学の中の1大体系であるとともに電気・電子工学の基礎理論であり,様々な電気・電子現象を理解し,さらに新たな技術を構築していく場合に土台となる「考え方」と知識である.本講義と後期の電磁気学Ⅱ,および4年電磁気学Ⅲ,Ⅳまでで,電磁気学の一通りの分野を修得する.
授業の進め方と授業内容・方法:
ベクトルの意味,その数値的取り扱い,空間的関係の把握など,数式ではなく物体と力線の性質を理解することが大事である.そして単に数式を記憶するのではなく,モデルから数式を導き出す力を養うことを重視する.微分・積分を使いこなせるようになること,特に積分の計算力が求められる.
本科目は中間試験を実施する.
注意点:
授業ごとに最低30分の復習と,自分で演習問題を解くことが必要である.
〔授業(90分)〕×15回.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容・方法 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電荷によるクーロンの法則 金属,絶縁体の帯電の原理,電子の構造と電子,陽子の存在を説明できる.
導体における静電誘導と絶縁体における分極の生じる機構を説明できる.
2週 電荷によるクーロンの法則 クーロンの法則を理解し,向きを考慮して,クーロン力を計算できる.
3週 電界のガウスの法則 近接作用説,場の考え方,電気力線の概要を説明できる.
閉曲面から出て行く電気力線の総数と電界の関係を説明できる.
面積分の概念を説明できる.
4週 電界のガウスの法則 点電荷,帯電球,帯電円筒,平行平板における電界を導出できる.
5週 電界のガウスの法則 二重帯電球,空間に電荷が分布する場合の電界を導出できる.
6週 電界と電位 仕事の概念と電位の定義を説明できる.
点状電荷の電位を計算でき,クーロンポテンシャルの重ね合わせを説明できる.電位の偏微分と「傾き」の意味を説明できる.
7週 電界と電位 点状電荷の電位を計算でき,クーロンポテンシャルの重ね合わせを説明できる.電位の偏微分と「傾き」の意味を説明できる.
8週 中間試験 授業内容1週目~7週目 に対して達成度を確認する.
2ndQ
9週 帯電体,導体における電界と電位 「帯電導体」の性質を説明できる.接地(アース)の考え方を説明できる.
球,同心球,平行および同軸円筒導体の電位を導出できる.
10週 帯電体,導体における電界と電位 球,同心球,平行および同軸円筒導体の電位を導出できる.
11週 帯電体,導体における電界と電位 球内,円筒内に電荷が分布する場合の電位を導出できる.
12週 帯電体,導体における電界と電位 直線状の分布電荷,円盤状の分布電荷による電界と電位を導出できる.
13週 電気双極子 電気双極子の概念を説明できる.
極座標による近似と電位,電界を導出できる.
点電荷に働く力と導体面に誘導電荷を導出できる.
14週 電気影像法 非接地導体球に誘導される影像電荷の考え方を説明できる.
接地導体球に誘導される影像電荷の考え方を説明できる.
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違った部分を自分の課題として把握する(非評価項目).
16週

評価割合

試験小テスト・レポートその他合計
総合評価割合70300100
基礎的能力0000
専門的能力70300100
分野横断的能力0000