到達目標
1. 電気事業法の背景、目的、概要、重要条文を理解すると共に、電力設備及び電気保安体制が説明できる。
2. 電気設備技術基準の目的、重要条文、技術用語を理解し、全体像が把握できる。
3. 電気事業者の電力供給形態と電力の需給バランスを理解し、説明できる。
4. 電気工作物の設置、保守、管理等の電気主任技術者の実務内容を理解し、具体的な事例に対して実務内容を説明することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 電気事業法の概要、電力設備及び電気保安体制を具体的な例を挙げて説明できる。 | 電気事業法の概要、電力設備及び電気保安体制の概要が説明できる。 | 電気事業法の概要、電力設備及び電気保安体制の概要を正確に説明できない。 |
評価項目2 | 電気設備技術基準の全体像を具体的な例を複数挙げて説明できる。 | 電気設備技術基準の全体像を具体的な例をひとつ説明できる。 | 電気設備技術基準の全体像を正確に説明できない。 |
評価項目3 | 電気事業者の電力供給形態と電力の需給バランスを理解し、説明できる。 | 電気事業者の電力供給形態が理解できる。 | 電気事業者の電力供給形態が十分に理解できていない。 |
評価項目4 | 電気工作物の設置、保守、管理等の電気主任技術者の実務内容を理解し、内容に応じて基礎的な実務者の補助ができる。 | 電気工作物の設置、保守、管理等の電気主任技術者の実務内容の概要を理解し、内容を説明することができる。 | 電気工作物の設置、保守、管理等の電気主任技術者の実務内容について、その概要を正確に把握・理解していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育プログラムの学習・教育到達目標 3-3
説明
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本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c
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教育方法等
概要:
電気工学の理論を学習し、既に電気エネルギーの特徴を理解し、一定程度の知識を有する学生が次の項目について、実務に携わる場合に必要とする基本事項を理解することを目標とする。
① 電気を使用する全ての者を保護する事を目的として、電気を供給する者・電気工事を行う者・電気機器を製造・販売する者が、どのような法令により規制されているか。
② 電力施設が目的とする機能を十分に発揮されるように、電力会社等がその施設をいかに拡充し、運転し、また保守・修繕しているか。
③ 電気の安定供給・電力品質確保のために、一般送配電事業者(電力会社)が、どのような電力系統運用を行っているか。
④ 電気工作物の設置、運用、管理(保守、修繕、廃棄)に必要な手続き、法規制等について、具体事例に基づき電気主任技術者としての実務を確認する。
授業の進め方・方法:
・基本教科書に沿うが、学習時間と教科書の内容を考慮しポイントをまとめた資料を別途配布し授業を進める。また、実際の電気施設の拡充、運用といった内容は電力会社のPR資料等を活用し理解を深める。
・電力事情、再エネ導入等に関する最新トピックスについては、関連する官公庁や電力会社、電力関連団体等のWEB情報を紹介・解説する。
・一方的に説明するのではなく、都度、質問したり、各自の考えを聞き、理解度・習熟度を確認しながら講義を進める。
注意点:
・教科書や適宜配布するプレゼン資料を用いて、予習・復習を十分に行うこと。疑問点があれば、その都度または、後日、次回講義等の機会で質問すること。折に触れ、地域の現状や最新の電力事情等についても説明するので、よく理解すること。
・重要な法律条文について、講義の冒頭に例題(2~4問程度)を配布するので、講義中に該当部分を聴き取り、講義の終わりまでに例題を解くこと。例題は授業の最後に回収し、出席確認を行う。
・その例題を抜粋して試験を行う。例題は、配布資料の中にもあるので、授業終了後に復習すること。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
1.電気関係法規の大要と電気事業 |
□ 日本及び世界のエネルギー情勢の状況を理解する。 □ 電気エネルギーの歴史、発電方法の変遷を学び、日本産業の発展と電力需要の相関関係を理解する。 □ 電力会社の事業概要及び設備概要、電力系統運用の必要性について理解を深める。
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2週 |
1.電気関係法規の大要と電気事業 |
□ 電気関係法規の体系と各法令の概要について説明できる。 □ 電気事業の種類と特質について説明できる。 □ 電気事業と電気法規の変遷,ならびに,近年の規制緩和と電力自由化について説明できる。
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3週 |
2.電気工作物の保安に関する法規 |
□ 電気の保安確保の考え方を理解し、概要を説明することができる。 □ 電気事業法における電気保安体制を理解し、概要を説明できる。
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4週 |
2.電気工作物の保安に関する法規 |
□ 電気工作物の範囲と種類及び事業用電気工作物の保安を習得し、その管理監督を行う、電気主任技術者資格について説明できる。
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5週 |
2.電気工作物の保安に関する法規 |
□ 一般用電気工作物の保安体制について精通し、その概要を説明することができる。 □ 電気工事士法、電気用品安全法、電気工事業法について、目的条文を理解し、主要な条文を説明することができる。
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6週 |
3.電気工作物の技術基準 |
□ 電気設備の技術基準の種類と規制の内容について、理解し説明できる。 □ 電気工作物による障害防止の基本的な考え方を理解し、説明できる。
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7週 |
3.電気工作物の技術基準 |
□ 技術基準に用いられている用語の定義を理解し、その内容を詳述することができる。 □ 電気保安関係各法令の概要について説明できる。
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8週 |
3.電気工作物の技術基準 |
□ 技術基準で規定されている電圧の区分、電路の絶縁と絶縁耐力、接地工事について理解し、内容を説明することができる。 □ 電路の保安装置を理解し、その概要を説明することができる。
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4thQ |
9週 |
4.電気に関する標準規格 5.その他の関係法規 |
□ 工業標準化の必要性及び定義を理解し、工業標準の種類について、説明することができる。 □ 我が国の工業標準化事業の沿革を理解し,JISの制度について説明できる。 □ 電力保安通信設備に対する電気設備技術基準での規制内容が説明できる。
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10週 |
6.電気施設管理 |
□ 電力需給の傾向と電源開発について理解し、概要を説明することができる。 □ 負荷の種類とその特性を理解し、負荷率、需要率、設備利用率等について、具体的な計算をすることができる。
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11週 |
6.電気施設管理 |
□ 発電所,変電所,電線路に対する電気設備技術基準での規制内容が説明できる。 □ 電力保安通信設備に対する電気設備技術基準での規制内容が説明できる。 □ 自家用発電機を系統に連系する場合の基本的考え方と技術要件が説明できる。
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12週 |
6.電気施設管理 |
□ 電力系統運用の必要性を理解し、電圧制御及び周波数調整の具体的な方法と、それらの長所、短所を理解し、適用事例を挙げることができる。 □ 時間単位、日単位、月単位での電気の使われ方、需給状況を理解する。
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13週 |
6.電気施設管理 |
□ 自家用電気工作物の保守管理のあり方を理解し、保安規定を説明できる。 □ 自家用電気工作物の保安管理体制を理解し、電気主任技術者としての役割を熟知し、その業務内容を詳述することができる。
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14週 |
7.R1年下期総括 |
□ 各章について、重要な部分を復習し、電気法規科目について最終的に理解する。 □ 電気法規に関して、電験試験問題を解くこと、または回答を理解することができる。
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15週 |
試験答案の返却・解説 |
試験において間違えた部分を自分の課題として把握する(非評価項目)。
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16週 |
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評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |