創造実習Ⅱ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 創造実習Ⅱ
科目番号 0085 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 特になし
担当教員 今村 成明,前薗 正宜,屋地 康平

到達目標

前期の創造実習Ⅰで学習した組込マイコン技術を中核に,自ら発案した新たな機能を実現する装置の製作を行う.これまでの講義,実験実習で修得した様々な知識を組み合わせ,経費・時間・利用可能機材など限られた条件下での問題解決を通して以下の能力を修得することを目標とする.
1. 文献や資料を検索し,必要な情報を抽出する能力
2. 数学,自然科学,情報技術,電気・電子工学の専門知識を用いて収集した情報を分析し,問題解決に応用できる能力
3. 自主的に計画立案し,継続的に学習,行動できる能力
4. 成果をまとめ上げ,プレゼンテーションできる
5. チーム内において自己の果たすべき役割や周囲への働きかけを的確に判断し実行できる能力

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1提示された文献・資料のみならず,自主的に文献やWebから検索して必要な情報を抽出できる.提示された文献・資料・Webサイトから必要な情報を抽出でき,さらに自主的に必要な情報を検索することができる.専門的基礎知識が不足しているため,提示された文献や,Web上の情報源から必要な情報を抽出できない.
評価項目2問題をモデルとして分析することができ,解決方法も情報・電気電子工学の専門知識を駆使したものになっている.解決すべき問題の分析ができ,実行可能な解決方法を提案できる.解決すべき問題の分析ができない.もしくは,専門知識が不足しているため,実行可能な解決方法を提案できない.
評価項目3課題達成のため,試作・検討,改良の期間まで考慮した長期計画を立案することができ,その遂行のため必要な学習内容を把握し,自主的・継続的に学習,行動できる.課題達成のための長期計画立案に積極的に参加し,その遂行のため自主的に学習,行動できる.自主性が乏しく,チーム内で指示待ちになっている.長期の計画立案ができない.
評価項目4自主的に成果をまとめることができ,他者に伝えることを考慮したプレゼンテーションを実施することができる.さらに質疑応答において的確な回答を行うことができる.自主的に成果をまとめることができ,他者に伝えることを考慮したプレゼンテーションができる.指示・指導されても成果を他者に伝える形でまとめることができない.
評価項目5課題全体で必要な役割を把握することができ,自己の役割を明確にするとともに,他者にも指導的に働きかけ,課題解決に取組むことができる.課題全体で必要な役割を把握することができ,自己の役割を明確にして,他者と協力して課題解決に取組むことができる.課題全体で必要な役割をとらえることが出来ず,自己中心的な判断しかできない.

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 2-a 説明 閉じる
教育プログラムの学習・教育到達目標 3-3 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-d 説明 閉じる

教育方法等

概要:
4,5名のチームごとに製作を行う.チーム編成は前期の製作課題の希望調査をもと行うので,チームごとに製作課題の具体化・設定を行うこと.
授業の進め方・方法:
仕様策定から初期設計段階で十分な検討がなされることが重要である.本科目の目標をよく理解し,問題解決のために自ら,調査,試作,実験を行い,グループで議論し,課題の実現を目指すことが最も重要である.
注意点:
経費や部品の入手可能性に留意すること.試作,実験に必要な学習・調査は実習時間の事前に行っておくこと.適宜,担当教員に進捗状況を報告して助言を求めること.
レポート・発表資料作成において「ねつ造、改ざん、盗用」等の不正行為をしないこと.
〔授業(180分)〕×15回.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 実習内容説明,注意点,製作課題の具体化 本実習の位置づけ,実習内容ついて理解し,仕様書作成から,設計,試作,報告書作成,成果発表までの流れを説明できる.
「技術者の「ねつ造、改ざん、盗用」等の不正行為が社会に及ぼす影響を理解し,実験においてどのようなことが不正行為に当たるかを説明できる.また,報告書作成等において不正行為とならないように注意できる.
組込マイコン応用事例を参考にしながら,チームで実現すべき機能について議論し,製作課題を具体化する.
2週 仕様書作成と概要設計 仕様書の意味・形式を理解し,自らが実現しようとする機能・装置様式等を仕様書の形で表現する事ができる.
3週 実験・試作 課題実現のための各部設計を行い,必要な資材・部品をもれなくリストアップできる.
必要な実験や試作を行い,問題点を明らかにして,その解決ができる.
毎週の実習内容について課題を持って臨み成果を記録する事ができる.
3~4週分の実施内容,途中経過,問題点などを中間報告書としてまとめる事ができる.
4週 実験・試作 課題実現のための各部設計を行い,必要な資材・部品をもれなくリストアップできる.
必要な実験や試作を行い,問題点を明らかにして,その解決ができる.
毎週の実習内容について課題を持って臨み成果を記録する事ができる.
3~4週分の実施内容,途中経過,問題点などを中間報告書としてまとめる事ができる.
5週 実験・試作 課題実現のための各部設計を行い,必要な資材・部品をもれなくリストアップできる.
必要な実験や試作を行い,問題点を明らかにして,その解決ができる.
毎週の実習内容について課題を持って臨み成果を記録する事ができる.
3~4週分の実施内容,途中経過,問題点などを中間報告書としてまとめる事ができる.
6週 実験・試作 課題実現のための各部設計を行い,必要な資材・部品をもれなくリストアップできる.
必要な実験や試作を行い,問題点を明らかにして,その解決ができる.
毎週の実習内容について課題を持って臨み成果を記録する事ができる.
3~4週分の実施内容,途中経過,問題点などを中間報告書としてまとめる事ができる.
7週 実験・試作 課題実現のための各部設計を行い,必要な資材・部品をもれなくリストアップできる.
必要な実験や試作を行い,問題点を明らかにして,その解決ができる.
毎週の実習内容について課題を持って臨み成果を記録する事ができる.
3~4週分の実施内容,途中経過,問題点などを中間報告書としてまとめる事ができる.
8週 実験・試作 課題実現のための各部設計を行い,必要な資材・部品をもれなくリストアップできる.
必要な実験や試作を行い,問題点を明らかにして,その解決ができる.
毎週の実習内容について課題を持って臨み成果を記録する事ができる.
3~4週分の実施内容,途中経過,問題点などを中間報告書としてまとめる事ができる.
4thQ
9週 実験・試作 課題実現のための各部設計を行い,必要な資材・部品をもれなくリストアップできる.
必要な実験や試作を行い,問題点を明らかにして,その解決ができる.
毎週の実習内容について課題を持って臨み成果を記録する事ができる.
3~4週分の実施内容,途中経過,問題点などを中間報告書としてまとめる事ができる.
10週 実験・試作 課題実現のための各部設計を行い,必要な資材・部品をもれなくリストアップできる.
必要な実験や試作を行い,問題点を明らかにして,その解決ができる.
毎週の実習内容について課題を持って臨み成果を記録する事ができる.
3~4週分の実施内容,途中経過,問題点などを中間報告書としてまとめる事ができる.
11週 実験・試作 課題実現のための各部設計を行い,必要な資材・部品をもれなくリストアップできる.
必要な実験や試作を行い,問題点を明らかにして,その解決ができる.
毎週の実習内容について課題を持って臨み成果を記録する事ができる.
3~4週分の実施内容,途中経過,問題点などを中間報告書としてまとめる事ができる.
12週 実験・試作 3~4週分の実施内容,途中経過,問題点などを中間報告書としてまとめる事ができる.
13週 成果発表準備 製作結果についてまとめ上げ,プレゼンテーションする事ができる.
14週 成果発表 製作結果についてまとめ上げ,プレゼンテーションする事ができる.
15週 製作全体を通しての反省 達成度についての自己評価・教員からの評価を踏まえて,実習を通しての問題点・課題等を各製作班ごとに議論し,まとめることができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。2
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。2
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。2
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。2
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。2
事実をもとに論理や考察を展開できる。2
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。2
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。2
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。2
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。2
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。2
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。2

評価割合

中間報告書発表態度合計
総合評価割合50500100
基礎的能力55010
専門的能力3535070
分野横断的能力1010020