電気機器Ⅲ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気機器Ⅲ
科目番号 0086 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 電気機器工学  前田勉・新谷邦弘  コロナ社
担当教員 樫根 健史

到達目標

1.同期発電機の概要を説明できる.
2.同期発電機の電機子反作用を説明できる.
3.同期発電機の特性式と短絡比,電圧変動率の定義を説明できる.
4.同期発電機の並行運転について,運転条件と異常現象について説明できる.
5.同期電動機の原理と等価回路を説明できる.
6.同期電動機の位相特性とV曲線を説明できる.
7.その他の電動機原理と特性,応用分野を説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1同期発電機の周波数と極数,回転数の関係を説明でき,回転界磁形と回転電機子形の構造と用途説明ができる.回転界磁形と回転電機子形の構造と用途説明ができる.同期発電機の周波数と極数,回転数の関係を説明できない.
評価項目2同期発電機の等価回路と電機子反作用による交差磁化作用,増磁作用と減磁作用の現象を説明でき,等価回路とベクトル図を描くことができる.電機子反作用による交差磁化作用,増磁作用と減磁作用の現象を説明できる.電機子反作用による増磁作用と減磁作用の現象を説明できない.
評価項目3等価回路とベクトル図から特性式を導出し,短絡比,電圧変動率の定義を説明できる.短絡比,電圧変動率の定義を説明できる.電圧変動率の定義を説明でできない.
評価項目4複数台発電機の3つの並行運転条件を説明でき,条件が満たされなくなった時の異常現象について説明できる.複数台発電機の3つの並行運転条件を説明できる.複数台発電機の3つの並行運転条件を説明できない.
評価項目5同期電動機の始動法と回転磁界に同期して回転する原理を説明でき,等価回路とベクトル図を描くことができる.同期電動機の始動法と回転磁界に同期して回転する原理を説明できる.同期電動機の始動法を説明できない.
評価項目6同期電動機のベクトル図を説明できるとともに,位相特性の“V”字の曲線を説明でき,その活用方法について説明できる.位相特性の“V”字の曲線を説明でき,その活用方法について説明できる.位相特性の“V”字の曲線を説明できない.
評価項目7交流整流子電動機,DCサーボモータ,ステップモータ,ブラシレスDCモータの原理と特性,応用分野を説明できる.DCサーボモータ,ステップモータ,ブラシレスモータの原理と特性を説明できる.DCサーボモータ,ステップモータ,の原理と特性を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育プログラムの学習・教育到達目標 3-3 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる

教育方法等

概要:
同期機の原理,構造,特性,併せて直流機との等価性について理解させる.
設計,製作,取扱い,試験,保守点検に必要な基礎知識を身につけさせる.
同期機の特性を定量的に取り扱う上で,必要不可欠な等価回路とベクトル図(フェーザ図)に重点をおく.この科目で学習した内容は後期の実験で確認,理解度をより高めさせる.
授業の進め方・方法:
講義内容をよく理解するために,教科書を見て分からない点を整理するといった予習や,理解状況を把握するためのレポート作成を含む復習に,毎回60分以上の自学自習が必要である.疑問点があれば,授業中,あるいは授業時間外にかかわらずその都度質問する.
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 同期発電機の概要 同期発電機の原理を理解し,誘導起電力の波形,同期速度を求めることができる.また,同期発電機の構造と原動機による分類ができる.
2週 同期発電機の概要 同期発電機の原理を理解し,誘導起電力の波形,同期速度を求めることができる.また,同期発電機の構造と原動機による分類ができる.
3週 同期発電機の理論 巻線法と誘導起電力の関係式,電機子反作用による増磁作用と減磁作用の現象を理解し,等価回路とベクトル図を描くことができる.
4週 同期発電機の理論 巻線法と誘導起電力の関係式,電機子反作用による増磁作用と減磁作用の現象を理解し,等価回路とベクトル図を描くことができる.
5週 同期発電機の特性 同期発電機の等価回路とベクトル図から特性を求める関係式を導出し,各種の特性曲線を描くことができる.短絡比,電圧変動率の定義を理解し,これらの値を求めることができる.
6週 同期発電機の特性 同期発電機の等価回路とベクトル図から特性を求める関係式を導出し,各種の特性曲線を描くことができる.短絡比,電圧変動率の定義を理解し,これらの値を求めることができる.
7週 同期発電機の並行運転 複数台発電機の並行運転条件を理解し,条件が満たされなくなった時の異常現象について説明でき,ベクトル図を描くことができる.
8週 同期発電機の並行運転 複数台発電機の並行運転条件を理解し,条件が満たされなくなった時の異常現象について説明でき,ベクトル図を描くことができる.
2ndQ
9週 中間試験
10週 同期電動機の原理と理論 同期電動機が回転磁界に同期して回転する原理を理解し,発電機同様,等価回路とベクトル図を描くことができる.
11週 同期電動機の原理と理論 同期電動機が回転磁界に同期して回転する原理を理解し,発電機同様,等価回路とベクトル図を描くことができる.
12週 同期電動機の特性 同期電動機の等価回路とベクトル図から特性を求める関係式を導出し,各種特性を求めることができる.更に位相特性が“V”字の曲線を示す理由が説明できる.
13週 同期電動機の特性 同期電動機の等価回路とベクトル図から特性を求める関係式を導出し,各種特性を求めることができる.更に位相特性が“V”字の曲線を示す理由が説明できる.
14週 その他の電動機 交流整流子電動機,DCサーボモータ,ステップモータ,ブラシレスDCモータの原理を理解し,特性を説明できる.
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違った部分を自分の課題として把握する(非評価項目).
16週

評価割合

試験小テスト・レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000