電子回路Ⅲ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電子回路Ⅲ
科目番号 0087 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 「電子回路概論」編修:今井稔、都築正孝 他 出版社:実教出版
担当教員 井手 輝二

到達目標

各種電力増幅回路・直流電源回路・高周波増幅回路の構成と動作および回路解析法を習得し,回路の動作原理・構成法について説明できる能力を養うことを目標とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(1)直流安定化電源回路をブロック図でシリーズ・シャント方式とスイッチング方式の違いを含めて説明できる. (2)半波整流回路,整流波形の実効値・平均値,整流効率,整流波形のフーリエ展開式を導き,計算及び説明ができる. (3)平滑回路のコンデンサ入力形, π形の平滑動作について波形を示して説明できる. (1)直流安定化電源回路をブロック図で説明できる. (2)半波整流回路,整流波形の実効値・平均値,整流効率,整流波形のフーリエ展開式を導き,計算できる. (3)平滑回路のコンデンサ入力形,π形を説明できる. (1)直流安定化電源回路をブロック図で説明できない. (2)半波整流回路,整流波形の実効値・平均値,整流効率,整流波形のフーリエ展開式を導けず,計算できない. (3)平滑回路のコンデンサ入力形,π形を説明できない.
評価項目21) ツェナーダイオード・トランジスタの直流安定化電源回路における動作と原理を具体的な回路において説明できる. (2)制御による安定化回路,誤差アンプ,検出回路を把握し,安定化電源回路の実用的な設計ができる. (3)スイッチングレギュレータの回路構成と動作を説明でき,実用的な設計ができる. (1) ツェナーダイオード・トランジスタの直流安定化電源回路における動作と原理を説明できる. (2)制御による安定化回路,誤差アンプ,検出回路を把握し,安定化電源回路の設計ができる. (3)スイッチングレギュレータの回路構成と動作を説明できる. (1) ツェナーダイオード・トランジスタの直流安定化電源回路における動作と原理を説明できない. (2)制御による安定化回路,誤差アンプ,検出回路を把握できず,安定化電源回路の設計ができない. (3)スイッチングレギュレータの回路構成と動作を説明できない.
評価項目3(1)A級/B級/C級電力増幅回路の特徴をその違いを含めて説明できる. (2)A級シングル電力増幅回路およびB級プッシュプル電力増幅回路の回路構成と動作を説明でき,出力電力と電力効率,コレクタ損失の式を求め,計算できる.さらに,これらの回路の設計ができる. (1)A級/B級/C級電力増幅回路の特徴を説明できる. (2)A級シングル電力増幅回路およびB級プッシュプル電力増幅回路の回路構成と動作を説明でき,出力電力と電力効率,コレクタ損失の式を求め,計算できる. (1)A級/B級/C級電力増幅回路の特徴を説明できない. (2)A級シングル電力増幅回路およびB級プッシュプル電力増幅回路の回路構成と動作を説明できず,出力電力と電力効率,コ レクタ損失の式が求められない.またこれらの値の計算ができない.
評価項目4高周波増幅回路(単同調回路及び複同調回路)の等価回路を書き,負荷Q及びその他のパラメータにより電圧利得の式の導出及びその値の計算ができる. 高周波増幅回路(単同調回路)の等価回路を書き,負荷Q及びその他のパラメータにより電圧利得の式の導出及びそ値の計算ができる. 高周波増幅回路(単同調回路)の等価回路を書くことができず,負荷Q及びその他のパラメータにより電圧利得の式の導出及びその値の計算ができない.
評価項目5 ディジタル信号処理の基礎としてAD変換、DA変換、サンプリング定理等を理解して計算ができる.ディジタル信号処理の基礎としてAD変換、DA変換、サンプリング定理等を理解して計算ができる.ディジタル信号処理の基礎としてAD変換、DA変換、サンプリング定理等を理解して計算ができない.

学科の到達目標項目との関係

教育プログラムの学習・教育到達目標 3-3 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この科目は、企業で無線通信機器の電子回路の開発設計を担当していた教員が、その経験を活かし、電子回路について講義形式で授業を行うものである。
いろいろな電子回路や電気通信・デジタル回路を習得する上で必要である.
授業の進め方・方法:
3年次の電子回路 Ⅰ及び電子回路Ⅱ を習得していることが必要である.プリントを必要に応じて配布する.
注意点:
講義内容を説明できるために,毎回60分程度の予習と復習を必ず行い,さらに演習や与えられた課題に取り組むこと.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.直流電源回路の基本構成 直流安定化電源回路をブロック図で説明できる.
2週 2.整流回路 半波整流回路,整流波形の実効値・平均値,整流効率,整流波形のフーリエ展開式を導き,計算できる.
3週 3.平滑回路 コンデンサ入力形,チョーク入力形を説明できる.
4週 4.安定化回路 ツェナーダイオード・トランジスタの直流安定化電源回路における動作と原理を説明できる.
5週 5.直流安定化電源回路 制御による安定化回路,誤差アンプ,検出回路を把握し,安定化電源回路の設計ができる.
6週 6.スイッチングレギュレータ
回路構成と動作を説明できる.
7週 6.スイッチングレギュレータ 回路構成と動作を説明できる.
8週 中間試験

2ndQ
9週 7.低周波電力増幅回路 A級/B級/C級電力増幅回路の特徴を説明できる.
10週 8.A級シングル電力増幅回路

A級シングル電力増幅回路の回路構成と動作を説明でき,出力電力と電力効率,コレクタ損失の式を求め,計算できる.
11週 9.B級プッシ
ュプル電力増幅回路
B級プッシュプル電力増幅回路の回路構成と動作を説明でき,出力電力と電力効率,コレクタ損失の式を求め計算できる.
12週 9.B級プッシ
ュプル電力増幅回路
B級プッシュプル電力増幅回路の回路構成と動作を説明でき,出力電力と電力効率,コレクタ損失の式を求め計算できる.
13週 10.高周波増幅回路 高周波増幅回路(単同調回路)の等価回路を書き,負荷Q及びその他のパラメータにより電圧利得の式の導出及びその値の計算ができる.
14週 11.ディジタル信号処理 ディジタル信号処理の基礎としてAD変換、DA変換、サンプリング定理等を理解して計算ができる.
15週 試験答案の返却・解説 各試験において間違った部分を自分の課題として把握する.
16週

評価割合

試験小テスト・レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000