| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 標準的な到達レベルに加えて、以下のことができる。
□緩和時間近似モデルにより電気伝導が説明できる。 | □ 1粒子の衝突平均化モデルより電気抵抗の原因を説明でき、電気伝導度の式の導出ができる。
□ 1粒子の衝突平均化モデルによるジュール熱の導出が出来る。
□ Cu, Al等の純金属について原子密度から自由電子密度を求め、これと抵抗率から緩和時間、移動度を算出することができる。 | □1粒子の衝突平均化モデルより電気伝導度の式の導出ができない。
□Cu, Al等の純金属について原子密度から自由電子密度を求め、これと抵抗率から緩和時間、移動度を算出することができない。 |
評価項目2 | 標準的な到達レベルに加えて、以下のことができる。
□抵抗温度係数、導線材料の規格、抵抗用合金の種類を学習し、実用上の問題に応用できる。
□電子比熱の式を与えられたら、一般的な熱伝導度の式と電気伝導度からWiedemann-Franzの法則を導くことができる。 | □ Matthiessenの法則の意味と、なぜそうなるのか、また温度と低効率の関係を説明できる。
□ 抵抗温度係数を説明できる。
□ 粒子モデルによる熱伝導の原理を説明できる。
□ 電子比熱の意味を理解し、格子振動と電子による熱伝導があり、電子による伝導が支配的である理由と、Wiedemann-Franzの法則を説明できる。 | □Matthiessenの法則ならびにその他理たちについて説明ができない。
□抵抗温度係数の意味を説明できない。 |
評価項目3 | 標準的な到達レベルに加えて、以下のことができる。
□ 磁束の流動とピン止めを説明できる。
□ Bose凝縮から超伝導ギャップの形成、トンネル効果、ジョセフソン効果の概要について説明できる。
□ 超伝導マグネット、磁気浮上、SQUID等の概要を説明できる。 | □ 抵抗消失、完全反磁性(マイスナー効果)の意味を説明でき、温度、磁界と超伝導領域、臨界温度、臨界磁界について説明できる。
□ 第1種、第2種超伝導の違い、渦糸構造、磁束の量子化、コヒーレンス長、超伝導体内への磁界の侵入長について説明できる。
□ 侵入長とコヒーレンス長の比と第1種、第2種超伝導の関係を理解し、コヒーレンス長から上部臨界磁界を計算できる。
□ クーパーペアの形成とBose凝縮の概要を説明できる。
□ 超伝導の応用例を挙げることができる。 | □ 完全反磁性(マイスナー効果)の意味を説明できない。温度、磁界と超伝導領域、臨界温度、臨界磁界を図示することができない。 |
評価項目4 | 標準的な到達レベルに加えて、以下のことができる。
□非線形性、異方性についても理解する。
□ ローレンツの内部電界の式を導出できる。
□ 配向分極について統計熱力学モデルからランジュバン関数を導出できる。
□ 誘電体のdomain構造からED特性を説明できる。
□ キュリー温度とキュリーワイスの法則を説明できる。 | □ 電気双極子モーメントと分極Pの関係を悦明できる。
□ ローレンツの内部電界(局所電界)を説明でき、Clausius-Mossottiの式を導出できる。
□ 電磁気学的モデルにより電子分極率を導出できる。イオン分極、界面分極を定性的に説明できる。
□ 配向分極のモデルを理解し、温度依存性をもつ理由を説明できる。
□ 強誘電体のED特性、自発分極の発生について説明できる。
□ 代表的な強誘電体の性質と応用例、圧電性との関係について説明できる。 | □ 誘電体におけるD, E, P の関係、ならびに電気双極子モーメントと分極Pの関係を悦明できない。
□ 電子分極、イオン分極、配向分極の成り立ちを説明できない。
□ 強誘電体のE-D(もしくはE-P)特性を説明できない。 |
評価項目5 | 標準的な到達レベルに加えて、以下のことができる。
□ 電子分極、イオン分極、配向分極に加えて、界面分極について説明ができる。
□ 分極の周波数依存性(分散)の共鳴型と緩和型の違いを説明できる。 | □ 分極の発生に遅れがある場合、複素比誘電率で表わされることを説明できる。
□ 電子分極、イオン分極、配向分極それぞれの周波数依存性と、誘電分散を説明できる。
□ 誘電体損を理解し、誘電正接が与えられた誘電体のコンデンサの等価回路を求めることができる。 | □分極の発生に遅れがある場合、複素誘電率を用いる理由を説明できない。
□ 複素誘電率と誘電正接の関係を説明できない。また誘電正接を与えられた誘電体のコンデンサの等価回路を求めることができない。 |
評価項目6 | 標準的な到達レベルに加えて、以下のことができる。
□ フントの規則による原子の磁気モーメントの決定を説明できる。
□ 強磁性体のキュリーワイスの法則を説明できる。
□ 磁気記録の原理について説明できる。 | □ 反磁性、常磁性、強磁性、反強磁性、フェリ磁性の特徴と代表的な物質を説明できる。
□ ボーア磁子、電子スピン、核磁子、古典モデルによる反磁性、ランジュバンの常磁性等の概要を説明できる。
□ 磁区と磁壁について理解し、磁壁の移動から磁化曲線、残留磁束密度、保持力を説明できる。
□ 軟磁性、硬磁性材料とその応用例を挙げることができる。 | □ 反磁性、常磁性、強磁性、反強磁性、フェリ磁性の特徴と代表的な物質を上げることができない。
□ 磁区と磁壁を説明できない。 |