エネルギー工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 エネルギー工学Ⅱ
科目番号 0077 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 〔教科書〕 自ら学ぶ「基礎熱力学」 江崎秀司 著  工房糸車 〔参考書・補助教材〕 工業熱力学  小林清志 著  理工学社
担当教員 江崎 秀司

到達目標

1.絶対仕事,工業仕事および閉じた系と開いた系における熱力学第一法則の概念を説明ができる
2.理想気体の法則とその状態変化を説明できるほか,内部エネルギおよびエンタルピを説明できる
3.熱効率,成績係数およびエントロピの概念が説明できるほか,カルノーサイクルの説明および熱効率の計算
ができる
4.内燃機関,外燃機関,ガスタービン,ガス冷凍等の理論サイクルを説明できる
5.蒸気表を用いた蒸気の状態量を算出,状態変化に伴う熱量,絶対仕事,工業仕事を計算できるほか,ランキ
ンサイクルを説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 1エネルギー保存則から微分方程式を用いて熱力学第一法則の基礎式を導入できるほか,絞りの概念について説明と計算ができる絶対仕事,工業仕事,閉じた系と開いた系における熱力学第一法則の概念を説明ができる絶対仕事,工業仕事,閉じた系と開いた系における熱力学第一法則を説明できない
到達目標 2理想気体の状態変化に伴うP,v,T の関係,出入りする熱量および仕事量の関係を理解し,それらの値を算出できるボイル・シャールの法則を用いた計算や内部エネルギおよびエンタルピを説明できるほか,理想気体の状態変化を説明できるボイル・シャールの法則を用いた計算ができないほか,内部エネルギやエンタルピが説明できない
到達目標 3不可逆サイクルにおけるクラウジウスの不等式とエントロピ増大の原理の概念が説明できる熱効率,成績係数,エントロピの概念が説明できるとともにカルノーサイクルの説明および熱効率の計算ができる熱効率,成績係数,カルノーサイクル,エントロピの概念が説明できない
到達目標 4サバテ,再生ブレイトン,エリクソンおよびガス冷凍の各サイクルを説明できるオットー,ディーゼル,スターリング,ブレイトンおよび逆カルノーの各サイクルを説明できる内燃機関,外燃機関,ガスタービン,ガス冷凍等の理論サイクルを説明できない
到達目標 5蒸気の状態変化に伴う熱量,絶対仕事,工業仕事を計算できるほか,再生サイクルおよび再熱サイクルを説明できる蒸気表を用いた蒸気の状態量を算出できるほか,ランキンサイクルを説明できる蒸気表を用いた蒸気の状態量を算出できないほか,ランキンサイクルを説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育プログラムの学習・教育到達目標 3-3 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる
教育プログラムの科目分類 (4)② 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 1(2)(d)(1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この科目は企業で吸収冷凍機の設計開発を担当していた教員が、その経験を活かし、熱力学の基礎理論、熱機関および冷凍装置の種類や特性等について講義形式で授業を行うものである。
エネルギー工学に関する分野のうち,主に熱力学についての基礎知識を理解し,各種エネルギー機器の取扱いや設計等に応用できる能力を養う.
授業の進め方・方法:
各種エネルギー機器に関連する熱力学の基礎的な分野について学習する科目である.物理および微分・積分の予備知識が必要である.
注意点:
講義の内容をよく理解するために,毎回,予習や演習問題等の課題を含む復習として,1時間以上の自学自習が必要である.理解状況を把握するために適宜小テストを行うので,講義内容をよく理解すること.疑問点があれば,その都度質問すること

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 熱力学の基礎事項
(1)摂氏度、華氏度、絶対温度の関係が理解できる
(2)仕事、動力などの単位理解出来る
(3)比熱、潜熱および感熱の説明ができる。
2週 熱力学第一法則 (1)仕事の基本概念を理解でき、計算ができる
(2)内部エネルギ、エンタルピ変化を説明できる
(3)熱力学第一法則の説明と計算ができる
3週 理想気体 その1
理想気体、一般ガス定数を用いた計算ができる
4週 理想気体 その2 比熱、内部エネルギ、エンタルピが理解できる
5週 理想気体 その3 理想気体の状態変化伴うP、v、T、熱量および仕事量等が計算できる
6週 熱力学の第二法則 その1 (1)熱効率や成績係数が説明できる
(2)カルノーサイクルとエントロピが理解できる
7週 熱力学の第二法則 その2 (1)状態変化に伴うエントロピ変化量が算出できる
(2)不可逆サイクルとエントロピ増大の原理の概念が説明できる
8週 ガスサイクル その1 内燃、外燃機関の理論サイクルが説明できる
2ndQ
9週 ガスサイクル その2 ガスタービン機関のサイクルが説明できる
10週 ガスサイクル その3 ガス冷凍サイクルの理論的説明ができる
11週 蒸気 その1 (1)実在気体の状態式が理解できる
(2)未飽和液、湿り飽和蒸気、過熱蒸気の定義や状態量を表から算出できる
12週 蒸気 その2 状態変化に伴う熱量、絶対仕事が算出できる
13週 蒸気サイクル その1 ランキンサイクルが説明できる
14週 蒸気サイクル その2 圧縮式冷凍サイクルが説明できる
15週 試験答案の返却・解説 各試験において間違えた部分を理解できる
16週

評価割合

試験レポート&小テスト授業態度合計
総合評価割合75250100
基礎的能力0000
専門的能力75250100
分野横断的能力0000