工学実験Ⅱ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 工学実験Ⅱ
科目番号 0077 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材
担当教員 岸田 一也,島名 賢児,吉満 真一,小原 裕也,谷口 康太郎

到達目標

電子制御工学に関する各種の実験を行い,基礎知識をより深く理解するとともに実験の方法,データ処理,報告書の
書き方について学習し,的確な把握力と思考力,および解析能力などを養う。
以下に,本実験での到達目標を示す.
1.実験報告書の要約を簡潔にまとめて記述することができる。
2.実験内容や結果を図や表などを用いてまとめ,実験報告書を作成できる。
3.実験報告書を期限内に提出できる。
4.実験に対して積極的な姿勢で,安全を意識して実験に取り組むことができる。
5.チームで行う実験では,チームの構成員とコミュニケーションをとり,自分の役割を理解し,協力して実験に取り組むことができる。
6.事前の準備(服装,実験書,電卓,筆記用具等)をしっかり整えて,実験に取り組むことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験報告書の要約を簡潔に,分かりやすくまとめて記述することができる。実験報告書の要約を簡潔にまとめて記述することができる。実験報告書の要約を簡潔にまとめて記述することができない。
評価項目2実験内容や結果を図や表などを用いてまとめ,自分なりの分析や考察を含めて実験報告書を作成できる。実験内容や結果を図や表などを用いてまとめ,実験報告書を作成できる。実験内容や結果を図や表などを用いてまとめられず,実験報告書を作成できない。
評価項目3設定無し実験報告書を期限内に提出できる。実験報告書を期限内に提出できない。
評価項目4実験に対して興味を持ち積極的な姿勢で,安全を意識して実験に取り組むことができる。実験に対して積極的な姿勢で,安全を意識して実験に取り組むことができる。実験に対して積極的な姿勢で,安全を意識して実験に取り組むことができない。
評価項目5設定無しチームで行う実験では,チームの構成員とコミュニケーションをとり,自分の役割を理解し,協力して実験に取り組むことができる。チームで行う実験では,チームの構成員とコミュニケーションをとり,自分の役割を理解し,協力して実験に取り組むことができない。
評価項目6設定無し事前の準備(服装,実験書,電卓,筆記用具等)をしっかり整えて,実験に取り組むことができる。事前の準備(服装,実験書,電卓,筆記用具等)を整えて,実験に取り組むことができない。

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 1-b 説明 閉じる
教育プログラムの学習・教育到達目標 3-3 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる
教育プログラムの学習・教育到達目標 4-4 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 4-a 説明 閉じる
教育プログラムの科目分類 (4)② 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 1(2)(d)(2) 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 1(2)(i) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電子制御工学に関する各種の実験を行い,基礎知識をより深く理解するとともに実験の方法,データ処理,報告書の書き方について学習し,的確な把握力と思考力,および解析能力などを養う。
授業の進め方・方法:
1年次から4年次までの機械工作法,工作実習,情報処理,エネルギー工学,電気回路,電磁気学,電子回路,ディジタル回路,制御工学,数値制御の知識を必要とする。
基本的に毎回取り組む実験の分野は異なるので、十分予習して実験に臨むこと。
注意点:
(1)実験書,ノート,計算機は毎回準備しておくこと。
(2)実習服および靴を正しく着用し,開始時間を厳守すること。
(3)実験は決められた順序,方法で細心の注意を持って行い,特に災害を招かないよう注意する。
(4)実験はグループごとに行い,任務を分担して協力しあうこと
(5)実験後は報告書を作成し,指定される場所に指定の期限までに提出すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション 実験のスケジュール,注意点を理解し,実験や報告書作製に取り組むことができる。
2週 1.1次遅れ,2次遅れ系の周波数特性の測定
遅れ系の周波数特性について説明し,ボード線図を描くことができる。
3週 2.直流サーボモータの特性測定
直流モータの原理,電圧-速度・電流特性,誘起電圧について説明できる。
4週 3.電力変換回路 チョッパ制御,平均電圧制御について説明できる。
5週 4.PLCによる論理回路 与えられた条件下でPLCによる論理回路をラダープログラムで構築できる。
6週 5.メカトロ制御(第1週目)
与えられた条件下でPLCによるメカトロ機器制御のためのラダープログラムを構築できる。
7週 5.メカトロ制御(第2週目) 与えられた条件下でPLCによるメカトロ機器制御のためのラダープログラムを構築できる。
8週 レポート指導 実験の取り組み,報告書の書き方などについて確認する。
2ndQ
9週 6.位置決め制御 オープンループ方式による位置決め制御の原理を説明することができ,プログラムを構築できる。
10週 7.輪郭制御(第1週目) DDA方式による直線補間の原理を説明することができ,プログラムを構築できる。
11週 7.輪郭制御(第2週目) DDA方式による円弧補間の原理を説明することができ,プログラムを構築できる。
12週 8.CAEによる応力解析(第1週目) 材料力学の曲げ応力やたわみについて説明することができ,CAEを用いた構造解析ができる。
13週 8.CAEによる応力解析(第2週目) 材料力学の曲げ応力やたわみについて説明することができ,CAEを用いた構造解析ができる。
14週 9.CAEによる熱解析 熱伝導について説明することができ、CAEを用いて熱解析ができる。
15週 レポート指導 実験の取り組み,報告書の書き方などについて確認する。
16週 なし なし
後期
3rdQ
1週 10.PLDを用いた組み合わせ論理回路・順序回路設計(第1週目)
PLD(IC)を用いた組み合わせ論理回路の設計方法を理解し,設計ができる。また,設計したPLD(IC)を使って電子回路を組み,動作の確認ができる。
2週 10.PLDを用いた組み合わせ論理回路・順序回路設計(第2週目)
PLD(IC)を用いた順序回路の設計方法を理解し,設計ができる。また,設計したPLD(IC)を使って電子回路を組み,動作の確認ができる。
3週 11.SCR・OPアンプの特性測定 SCRの特性を理解する。また,OPアンプの基本動作およびOPアンプの加算,減算回路を理解し,回路組立ができる。
4週 12.光センサとトランジスタを用いた電子回路の設計 光センサの特性,トランジスタの増幅作用を理解し,光センサとトランジスタを用いた電子回路を設計し,回路組立ができる。
5週 13.リレーシーケンス制御回路設計(第1週目) マイクロスイッチ,アナログタイマの特性を理解し,回路組立ができる。 また,近接センサ,光電センサの特性を理解し,回路組立ができる。
6週 13.リレーシーケンス制御回路設計(第2週目) マイクロスイッチ,アナログタイマの特性を理解し,回路組立ができる。 また,近接センサ,光電センサの特性を理解し,回路組立ができる。
7週 レポート指導 実験の取り組み,報告書の書き方などについて確認する。
8週 14.ディーゼルエンジンの分解・測定
ディーゼルエンジンの基本的構造および諸元について説明でき,基本的な分解,組み立て,測定ができる。
4thQ
9週 15.切削動力計の校正 ひずみゲージ式動力計の原理について説明でき,基本的な校正作業ができる。
10週 16.旋削および穴あけにおける切削力の測定
旋削および穴あけ加工における,切削抵抗について説明でき,動力計による切削抵抗測定ができる。
11週 17.2次元切削における切削機構の検討
2次元切削モデルにおける切削力の理論的解析について説明でき,切削抵抗測定と切りくずの観察ができる。
12週 18.トランジスタのバイアス測定
トランジスタのバイアスのかけ方や安定度について説明できる。
13週 19.FET静特性測定 FETの静特性,動作原理及び用途について説明できる。
14週 レポート指導 実験の取り組み,報告書の書き方などについて確認する。
15週 電子制御工学実験のまとめ 全般的な実験や報告書の取り組みについて確認する。
16週 なし なし

評価割合

出席・態度実験報告書合計
総合評価割合5050100
基礎的能力000
専門的能力5050100
分野横断的能力000