電磁気学Ⅲ

科目基礎情報

学校	鹿児島工業高等専門学校	開講年度	令和05年度 (2023年度)
授業科目	電磁気学Ⅲ
科目番号	0083	科目区分	専門 / 必修
授業形態	講義	単位の種別と単位数	学修単位: 1
開設学科	電子制御工学科	対象学年	4
開設期	後期	週時間数	後期:2
教科書/教材	電磁気学の基礎マスター　粉川昌巳　電気書院/電気磁気　西巻正郎　 森北出版
担当教員	新田 敦司

到達目標

１．ベクトルによる数式の表現を用い，ベクトル解析など数学的手法を駆使した問題解決することができる．
２．静電界について理解し，微積分及びベクトル解析との関連を説明できる．
３．静磁界について理解し，微積分及びベクトル解析との関連を説明できる．
４．変位電流及びマクスウェルの方程式と電磁波について説明できる．

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	ベクトル関数及びgrad，div，rotなどベクトル解析法について説明できる．さらに，電磁気との関連について推測することができる．	ベクトル，ベクトルの内積・外積，ベクトル関数の微分・積分及びgrad，div，rotなどベクトル解析法について説明できる．	ベクトル，ベクトルの内積・外積，ベクトル関数の微分・積分について説明できない．
評価項目2	静電界について理解し，微分・積分及びベクトル解析法を駆使した問題解決することができる．さらに，種々の現象との関連を説明できる．	静電界について理解し，微分・積分及びベクトル解析法を駆使した問題解決することができる．	静電界について十分理解できず，微分・積分及びベクトル解析が理解できない．
評価項目3	静磁界について理解し，微分・積分及びベクトル解析法を駆使した問題解決することができる．さらに，種々の現象との関連を説明できる．	静磁界について理解し，微分・積分及びベクトル解析法を駆使した問題解決することができる．	静磁界について十分理解できず，微分・積分及びベクトル解析が理解できない．
評価項目4	変位電流及びマクスウェルの方程式をベクトル解析などの数学的手法を駆使して説明できる．さらに，電磁波について説明できる．	変位電流及びマクスウェルの方程式をベクトル解析などの数学的手法を駆使して説明できる．	変位電流及びマクスウェルの方程式をベクトル解析などの数学的手法を駆使して説明することができない．

学科の到達目標項目との関係

教育プログラムの学習・教育到達目標 3-3 （専門分野の知識と自主的・継続的に学習する能力を身につけ、与えられた制約下で計画的にものづくりの手法を活かして問題を解決できる能力を養う。）

本科（準学士課程）の学習・教育到達目標 3-c （専門分野の学習や工学実験等を通して、専門分野の基礎的な知識を修得することができる。）

教育プログラムの科目分類 (4)② （機械・電子システム工学専攻）

JABEE（2012）基準 1(2)(d)(1) （専門工学（工学（融合複合・新領域）における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする）の知識と能力）

教育方法等

概要:

３年次の電磁気学Ⅰ,Ⅱで学んだ各種現象や法則について，数式にベクトルを用いた表現法について学習し，ベクトル解析について習得する．さらには，電磁気学の法則がマクスウェル方程式にまとめられることを理解し，これを用いた各種問題解決手法を習得する．

授業の進め方・方法:

電磁気学Ⅰ,Ⅱにおいて扱うことのできなかった項目の補足を含め，ベクトルによる数式の表現を用い，ベクトル解析など数学的な手法を駆使した問題解決について学習する．
中間試験は実施する予定である．

注意点:

微分・積分などを多用した講義となり，新たな数学的手法もここで学ぶことになるので，３年次までに学んだ数学についてはしっかりと復習し理解しておくことが必要である．また，理解を深めるためにも数式で表現され電気磁気の現象については，常にそのイメージ持っておくことが重要である．〔授業（90分）＋自学自習（60分）〕×15回．

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング

ICT 利用

遠隔授業対応

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
後期
	3rdQ
		1週	ベクトル解析	ベクトルについて説明できる．ベクトルの内積，外積について説明できる．
		2週	ベクトル解析	ベクトル関数の微分，積分について説明できる．grad，div，rotなどベクトル解析について説明できる．
		3週	ベクトル解析	grad，div，rotなどベクトル解析について説明できる．
		4週	静電界	クーロンの法則のベクトル表示を説明できる．勾配（grad）を用いた電位と電界の関係を説明できる．
		5週	静電界	面積分や発散(div)を用いたガウスの定理のベクトル表記を説明できる．
		6週	静電界	回転(rot)を用いた静電界の保存性を説明できる．
		7週	静電界	電気映像法について説明できる．境界面における電束と電界の関係を説明できる．
		8週	静磁界	ベクトル関数を用いたビオ・サバールの法則を説明できる．
	4thQ
		9週	静磁界	線積分や回転(rot)を用いたアンペール周回積分則を導出できる．
		10週	静磁界	ローレンツ力について説明できる．
		11週	静磁界	電磁誘導に関するファラデーの法則を説明できる．
		12週	静磁界	境界面における磁束と磁界の関係を説明できる．
		13週	電磁波	変位電流について説明できる．
		14週	電磁波	マクスウェルの方程式と電磁波について説明できる．
		15週	試験答案の返却・解説	試験において間違えた部分を自分の課題として把握する
		16週

評価割合

	試験	小テスト+レポート	態度	合計
総合評価割合	80	20	0	100
基礎的能力	0	0	0	0
専門的能力	80	20	0	100
分野横断的能力	0	0	0	0