制御工学Ⅲ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 制御工学Ⅲ
科目番号 0113 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 自動制御 柏木濶 著 朝倉出版株式会社
担当教員 宮田 千加良

到達目標

1.ボード線図を用いて,フィードバック補償の設計ができる.
2.PID制御において,比例・微分・積分動作について説明でき,各パラメータを求めることができる.
3.Z変換を用いて,サンプル値制御系のパルス伝達関数や安定性を求めることができる.
4.状態方程式からシステムの解や可制御・可観測性を求めることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ボード線図を用いて,フィードバック補償を設計することができる.ボード線図を用いて,フィードバック補償要素の伝達関数が求められる.ボード線図を用いて,フィードバック補償要素の伝達関数が求められない.
評価項目2PID制御における比例・微分・積分動作について説明でき,各パラメータを求めることができる.PID制御における比例・微分・積分動作について説明できる.PID制御における比例・微分・積分動作について説明できない.
評価項目3サンプル値制御系のZ変換から,システムのパルス伝達関数や安定性を求めることができる.サンプル値制御系のZ変換を求めることができる.サンプル値制御系のZ変換を求めることができない.
評価項目4状態方程式表現から,システムの可制御・可観測を判定することができる.システムを状態方程式で表現でき,解を求めることができる.システムを状態方程式で表現することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育プログラムの学習・教育到達目標 3-3 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる
教育プログラムの科目分類 (3)① 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 1(2)(c) 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 1(2)(d) 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 2.1(1)① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この科目は企業で計測器や音響機器の設計開発を担当していた教員がその経験を活かし,講義形式で授業を行うものである.
線形フィードバック制御系,サンプル値制御系,現代制御理論について基礎的な知識を把握するとともに,制御理論の体系を把握する.
授業の進め方・方法:
4年次の制御工学Ⅰ・Ⅱが基礎となるので,4年次の内容を理解していることが前提となる.また、現代制御理論では行列演算の知識も必要である.
内容の定着を確認するために,中間試験は授業中か放課後の時間帯を利用して,期末試験は期末試験期間中に実施する.
注意点:
講義の内容をよく理解するために,毎回予習や演習問題等の課題を含む復習として,210分以上の自学自習が必要である.理解状況を把握するために適宜小テストを行うので,講義内容をよく理解すること.疑問点があれば,その都度質問すること.〔授業(90分)+自学自習(210分)〕×15回

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 線形フィードバック制御系
-フィードバック補償-
ボード線図を用いてフィードバック補償の設計ができる.
2週 線形フィードバック制御系
-フィードバック補償-
ボード線図を用いてフィードバック補償の設計ができる.
3週 線形フィードバック制御系
ーPID制御ー
PID制御系の最適調整における各パラメータを求めることができる.
4週 線形フィードバック制御系
ーPID制御ー
PID制御系の最適調整における各パラメータを求めることができる.
5週 サンプル値制御系
ーサンプリング定理ー
サンプリング信号f*(t) を求めることができる.
6週 サンプル値制御系
ーサンプリング定理ー
サンプリング信号f*(t) を求めることができる.
7週 サンプル値制御系
ーZ変換ー
サンプル値制御系の要素や信号のZ変換ができる.
8週 サンプル値制御系
ーZ変換ー
サンプル値制御系の要素や信号のZ変換ができる.
2ndQ
9週 サンプル値制御系
ーパルス伝達関数ー
パルス伝達関数の結合の計算ができる.
10週 サンプル値制御系
ーパルス伝達関数ー
パルス伝達関数の結合の計算ができる.
11週 サンプル値制御系
ー安定判別ー
サンプル値制御系について,安定判別ができる.
12週 サンプル値制御系
ー安定判別ー
サンプル値制御系について,安定判別ができる.
13週 現代制御理論
ー状態方程式ー
微分方程式から状態方程式を求めることができる.
14週 現代制御理論
ー可制御と可観測ー
状態方程式からシステムの可制御・可観測性を求めることができる.
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違えた部分を自分の課題として把握する(非評価項目).
16週 なし なし

評価割合

定期試験小テスト合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000