システム設計学

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 システム設計学
科目番号 4143 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 なし
担当教員 堂込 一秀

到達目標

Webサーバと情報通信ネットワークを利用したアプリケーションのチーム開発演習を通して、ソフトウェアを中心とするシステム開発の現場で起こり得る問題点を予測して対策がとれるようになる。また、チームメンバと互いに協力しながら与えられた条件下で計画的に調査と開発を分担できるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
標準的な開発工程標準的な開発工程の作業を状況に合わせて変更して期限内に完成できた。標準的な開発工程の作業を実施できた。標準的な開発工程の作業を実施できなかった。
チーム開発における役割の理解自分の担当する部分について、与えられた仕様よりも優れたソフトウェアを完成できた。自分の担当する部分について、与えられた仕様を満足するソフトウェアを完成できた。自分の担当する部分について、与えられた仕様を満足するソフトウェアを完成できなかった。
チーム開発における課題の理解システム開発の現場で起こりうる問題点をいくつか列挙して、それぞれに対する対策を指摘できる。開発演習で発生した問題点を列挙できる。開発演習で発生した問題点を指摘できない。
成果発表会成果発表会において発表内容が他のチームよりも総合的に優れていた。成果発表会において開発したアプリケーションの機能と構造を説明できた。成果発表会において開発したアプリケーションの機能と構造を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-d 説明 閉じる

教育方法等

概要:
大規模システムのソフトウェアは個人が作るソフトウェアとは本質的に異なる開発方法論が必要になる。すなわち多数のプログラマが協調して期限内にソフトウェアを開発するための方法論である。本科目を受講する学生には、(1) システム開発の現場で起こる問題点を予測して回避できるようになることと (2) チームメンバと協力しながら与えられた条件下で計画的に調査と開発を進められるようになるることと (3) Webサーバと情報通信ネットワークを利用したアプリケーション開発の一部を分担できるようになることが求められる。なお、この科目は、企業でシステムエンジニア職にあった教員がその経験を活かして、標準的な開発工程にもとづいてチームでソフトウェアを開発することについて、問題解決型授業(PBL)形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
第1回授業で開発工程モデルと標準的な開発工程について講義を行う。第2回授業で開発課題を提示した後、クラスを10名前後のチームに分ける。第2回授業から第13回授業までをウォーターフォールモデルによる開発期間に充当し、第14回授業で各チームが開発した成果物を互いに発表する。総合評価にはグループの評価と個人の評価が含まれる。個人評価にはレポート評価と相互評価が含まれる。 授業妨害行為および正当な理由のない欠席はその程度に応じて授業態度分を減点する。
注意点:
受講する学生には早期に問題の発見と解決を行ってチームに貢献する自発的な態度が望まれる。毎回、担当分の開発作業の予習と復習に240分以上の自学自習が必要である。〔授業(90分)+自学自習(240分)〕×15回

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 開発工程モデルと標準的な開発工程の作業内容 代表的な開発モデルの特徴を示せる。標準的な開発工程の作業内容を示せる。
2週 チーム開発演習 課題にそって各開発工程の作業ができる。
 □要件定義
3週 チーム開発演習 課題にそって各開発工程の作業ができる。
 □外部設計工程
4週 チーム開発演習 課題にそって各開発工程の作業ができる。
 □ 外部設計工程
5週 チーム開発演習 課題にそって各開発工程の作業ができる。
 □ 内部設計工程
6週 チーム開発演習 課題にそって各開発工程の作業ができる。
 □ 内部設計工程
7週 チーム開発演習 課題にそって各開発工程の作業ができる。
 □ コーディング工程
8週 チーム開発演習 課題にそって各開発工程の作業ができる。
 □ 単体テスト工程
2ndQ
9週 チーム開発演習 課題にそって各開発工程の作業ができる。
 □ 単体テスト工程
10週 チーム開発演習 課題にそって各開発工程の作業ができる。
 □ 単体テスト工程
11週 チーム開発演習 課題にそって各開発工程の作業ができる。
 □ 結合テスト工程
12週 チーム開発演習 課題にそって各開発工程の作業ができる。
 □ 結合テスト工程
13週 チーム開発演習 課題にそって各開発工程の作業ができる。
 □ システムテスト工程
14週 チーム開発演習 課題にそって各開発工程の作業ができる。
 □ 成果発表会
15週 総括レビュー 開発過程を振り返って今後の課題を把握する(非評価項目)。
16週

評価割合

開発成果物発表会個人評価合計
総合評価割合501040100
専門的能力501040100