到達目標
(1)整式や分数式の計算力を養い、実数や複素数についての理解を深め、それらの扱いに習熟する。
(2)基礎的な方程式・不等式の解法を習得し、具体的な問題に応用できる力を養う。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
整式の加法・減法・乗法 | 整式の加法・減法や、展開公式を用いた乗法の計算ができる。 | 整式の加法・減法や簡単な乗法の計算ができる。 | 整式の加法・減法・乗法の計算ができない。 |
整式の因数分解 | 文字の多い整式や、多少複雑な整式でも因数分解ができる。 | 簡単な整式の因数分解ができる。 | 簡単な整式の因数分解ができない。 |
整式の割り算 | 複雑な整式の割り算でもできる。 | 簡単な整式の割り算ができる。 | 簡単な整式の割り算ができない。 |
因数定理 | 因数定理を使って三次以上の整式の因数分解ができる。 | 因数定理を使って三次式の因数分解ができる。 | 因数定理が使えない。 |
分数式の計算 | 複雑な分数式の計算や、繁分数式の計算ができる。 | 簡単な分数式の計算ができる。 | 簡単な分数式の計算ができない。 |
根号を含む式の計算 | 根号を含む複雑な式の計算ができる。 | 根号を含む簡単な式の計算や分母の有理化ができる。 | 根号を含む簡単な式の計算ができない。 |
複素数の四則演算 | 複素数の複雑な四則演算ができる。 | 複素数の簡単な四則演算や分母の有理化ができる。 | 複素数の四則演算ができない。 |
二次方程式 | 二次方程式を解の公式や因数分解によって解くことができる。 | 二次方程式を解の公式を使って解くことができる。 | 二次方程式が解けない。 |
いろいろな方程式 | 高次方程式や分数方程式、無理方程式を解くことができる。 | 三次方程式が解ける。 | 三次方程式が解けない。 |
いろいろな不等式 | 高次不等式や連立不等式が解ける。 | 三次不等式が解ける。 | 一次不等式や二次不等式が解けない。 |
等式・不等式の証明 | いろいろな等式や不等式の証明ができる。 | 簡単な等式や不等式の証明ができる。 | 等式や不等式の証明ができない。 |
集合の記号、ド・モルガンの法則 | 集合の記号やド・モルガンの法則を説明でき、それらを使って様々な問題を解くことができる。 | 集合の記号やド・モルガンの法則を説明できる。 | 集合の記号やド・モルガンの法則を説明できない。 |
命題の真偽、必要条件・十分条件、否定、逆・裏・対偶や背理法 | 命題の真偽、必要条件・十分条件、否定、逆・裏・対偶や背理法を説明でき、様々な問題に応用できる。 | 命題の真偽、必要条件・十分条件、否定、逆・裏・対偶や背理法を説明できる。 | 命題の真偽、必要条件・十分条件、否定、逆・裏・対偶や背理法を説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本科目は、高専数学の基礎科目として位置付けられる。
授業の進め方・方法:
数と式の計算、方程式と不等式などを講義形式で教授する。ただし、状況により小テスト、レポートまたは学生による発表を行うことがある。
注意点:
(1)予習として、教科書にある新しい言葉や記号を確認しておき、例や例題を解いておくこと。
(2)授業中に先生が解いた問題でも、もう一度自力で解いてみること。
(3)日頃から教科書や問題集の問題などを解く習慣をつけること。
(4)問題を解くときは、メモ書きではなく、試験の答案のつもりで正確に書くようにすること。
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
整式の計算 |
整式の加法・減法、乗法の計算ができる。
|
2週 |
因数分解と整式の除法 |
整式の因数分解ができる。 整式の除法の計算ができる。
|
3週 |
剰余の定理と因数定理 |
剰余の定理と因数定理が使える。因数定理を用いて、次数が3以上の整式の因数分解ができる。
|
4週 |
分数式の計算 |
分数式の通分や約分などの計算ができる。繁分数式の計算ができる。
|
5週 |
実数と平方根 |
実数の定義を説明できる。絶対値の定義と性質を説明できる。 平方根の定義と根号の性質を説明でき、根号を含む式の計算ができる。分母の有理化ができる。
|
6週 |
複素数 |
複素数の定義を説明できる。複素数の四則演算ができる。複素数平面や共役複素数の定義を説明できる。複素数の絶対値の計算ができる。
|
7週 |
二次方程式、解と係数の関係 |
解の公式が使える。判別式を用いて解の判別ができる。 解と係数の関係を説明できる。二次方程式の解を用いて、因数分解ができる。
|
8週 |
いろいろな方程式 |
高次方程式が解ける。連立方程式が解ける。 絶対値を含む方程式が解ける。
|
2ndQ |
9週 |
いろいろな方程式 |
分数方程式が解ける。無理方程式が解ける。
|
10週 |
恒等式、等式の証明 |
恒等式が理解できる。分数式の部分分数分解ができる。 等式の証明ができる。
|
11週 |
不等式 |
不等式の性質を説明できる。一次不等式が解ける。連立不等式が解ける。
|
12週 |
いろいろな不等式 |
二次不等式が解ける。高次不等式が解ける。
|
13週 |
不等式の証明 |
相加平均と相乗平均の関係を証明できる。いろいろな不等式が証明できる。
|
14週 |
集合と命題 |
集合の記号を説明できる。ド・モルガンの法則を説明できる。 命題の真偽や必要条件・十分条件を説明できる。命題の否定や逆・裏・対偶を説明できる。背理法を説明できる。
|
15週 |
試験答案の返却・解説 |
各試験において間違えた部分を自分の課題として把握する。 関数とグラフについて説明できる。
|
16週 |
|
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。 | 3 | |
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。 | 3 | |
分数式の加減乗除の計算ができる。 | 3 | |
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。 | 3 | |
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。 | 3 | |
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。 | 3 | |
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。 | 3 | |
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。 | 3 | |
簡単な連立方程式を解くことができる。 | 3 | |
無理方程式・分数方程式を解くことができる。 | 3 | |
1次不等式や2次不等式を解くことができる。 | 3 | |
恒等式と方程式の違いを区別できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 平常点 | 合計 |
総合評価割合 | 75 | 25 | 100 |
基礎的能力 | 75 | 25 | 100 |