情報処理Ⅱ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 情報処理Ⅱ
科目番号 0030 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 都市環境デザイン工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 やさしくわかるExcel VBAプログラミング[第5版] 七條達弘・渡辺謙・鍛冶優 ソフトバンククリエイティブ/授業時配布プリント
担当教員 内田 一平

到達目標

1.フローチャートで示されたアルゴリズムの内容を正しく認識し、結果を導くことができる。
2.初歩的な数学・専門工学の問題の解法にアルゴリズムを構築し、それをフローチャートで表現できる。
3.数学・専門工学の問題の解法を行うために変数および算術演算子を用いて式を構築することができる。
4.目的に応じた条件式を構築し、条件分岐(IF文)を正しく使用することができる
5.繰り返し(For文)および条件付き繰り返し(Do文)を使い分け、正しく使用することができる。
6.2進数・10進数・16進数を相互に変換ができる。
7.2~3段の論理回路において指定された入力値の場合の出力値を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 フローチャートで示されたアルゴリズムの内容を正しく認識し、結果を導くことができる講義で紹介する11記号が使用された10工程以上のフローチャートを読むことができる5記号(入力・出力・処理・繰り返し・条件分岐)が使用された5~10工程のフローチャートを読むことができる主な記号の内容は説明できるが、フローチャートに示された場合、読むことができない
評価項目2 初歩的な数学・専門工学の問題の解法にアルゴリズムを構築し、それをフローチャートで表現できる講義で紹介する11記号を必要性に応じて利用し、10工程以上のフローチャートを書くことができる5記号(入力・出力・処理・繰り返し・条件分岐)を必要性に応じて利用し、5~10工程のフローチャートを書くことができる初歩的な数学・専門工学の問題の解法にアルゴリズムを構築できない 5記号(入力・出力・処理繰り返し・条件分岐)に対して部分的に表現を誤り、5工程程度のフローチャートも書くことができない
評価項目3 数学・専門工学の問題の解法を行うために変数および算術演算子を用いて式を構築することができる数学・専門工学の問題の解法を行うために、①必要な要素を入力し、②適切な方法で処理し、③求めるべき結果を出力するプログラムを構築できる1~2変数を用いた多項からなる式を構築することができる変数をプログラム中で使用することができない 算術演算子(+.-,*,/,^)を正しく使用することができない 変数を用いた多項からなる式を構築することができない
評価項目4 目的に応じた条件式を構築し、条件分岐(IF文)を正しく使用することができる数学・専門工学の問題の解法を行うために、①必要な要素を入力し、②適切な方法で処理し、③求めるべき結果を出力するプログラムを構築できる条件分岐文(If文)を適切な引数を用いて使用することができる関係演算子(数学的表現では=,≠,>,<,≧,≦)を正しく使用することができない 条件分岐文(If文)を適切な引数を用いて構築できない
評価項目5 繰り返し(For文)および条件付き繰り返し(Do文)を使い分け、正しく使用することができる数学・専門工学の問題の解法を行うために、①必要な要素を入力し、②適切な方法で処理し、③求めるべき結果を出力するプログラムを構築できる繰り返し文(For文)および条件付き繰り返し(Do文)を使い分け、正しく使用することができる繰り返し文(For文) を適切な引数を用いて構築できない 条件付き繰り返し文(Do文) を適切な引数を用いて構築できない For文とDo文の違いが説明でいない
評価項目6 2進数・10進数・16進数を相互に変換ができる10進数を利用せずに2進数と16進数の相互変換ができる2進数および16進数を10進数に変換することができる 10進数を2進数および16進数に変換することができる10進数を2進数および16進数に変換することができない 2進数および16進数を10進数に変換することができない
評価項目7 2~3段の論理回路において指定された入力値の場合の出力値を求めることができる AND / OR / NOT / NAND / NOR / XORのうち4記号以上を用いた3段の論理回路において指定された入力値から正しい出力値を求めることができるAND / OR / NOT / NAND / NOR / XORのうち3記号を用いた2段の論理回路において指定された入力値から正しい出力値を求めることができる論理式と論理記号(AND / OR / NOT / NAND / NOR / XOR) を関連付けることができない AND / OR / NOT / NAND / NOR / XOR記号単体で1つでも入力値に対する出力値を求めることができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
高度情報化社会にあって情報処理技術の習得は必須事項となっている。本科目では技術者として最低限必要な次の3点の知識を身につけ、実行できるようになることが目標である。
①. 数学的・工学的な問題に対してアルゴリズムを構築し、その内容をフローチャートに表現して他者に伝えることができる。
②. プログラム言語(VBA for Excel)を用い、基本命令(入出力・演算・繰り返し・条件分岐)を必要に応じて組み合わせ、30行程度のプログラムを構築できる。
③. 進数及び論理回路について、工学基礎レベル(公務員中級/技術士1次試験)の設題を解くことができる。
授業の進め方・方法:
学習内容の各項目について、講義と演習を相互に実施しながら進めていく。
当科目は情報処理Ⅰの授業内容の修得が必要である。設計製図関連の科目(基礎製図・構造物設計・橋梁設計)の基礎となる科目である。また、本科目で修得する知識および操作方法は、工学実験や卒業研究などレポート・論文の作成には必要不可欠である。
注意点:
本科目は演習が主であるため、積極的に学習に取り組み、疑問点があれば、その都度授業担当者に質問し、疑問点をその場で無くすこと。レポートは提出ルールや提出期限を厳守すること。また、課題で与えられているプログラムのパターンを繰り返し、応用すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 2進数と16進数 2進数と16進数の概念を理解する
2週 2進数と16進数 2進数・10進数・16進数の相互変換ができる
3週 論理回路と理論式 論理式の内容を理解し、論理記号との対応ができる
4週 論理回路と理論式 入力値から論理回路を経た出力値を導くことができる
5週 フローチャート フローチャートで使用される記号と働きを理解できる
6週 フローチャート 簡単な構造(繰り返し・条件分岐含む)のフローチャートを読むことができる
7週 フローチャート 簡単な構造(繰り返し・条件分岐含む)のフローチャートを描くことができる
8週 ExcelとVBAの関係 マクロの記録・実行方法を理解し、実践できる
VBA の起動・終了方法と理解し、実行できる
VBA構成画面の各部名称および機能を理解する
2ndQ
9週 プログラム開始と終了 マクロ名の命名ルールを理解し、Sub、End Subを適切に使うことができる
関数Msgboxを使うことができる
引数の概念を理解できる
10週 定数と変数 変数の概念を理解し、定数と共に適切に使うことができる
変数の型宣言を理解し、適切に指定することができる
11週 定数と変数 代入文を理解し、適切に使うことができる
12週 算術演算 算術演算子を理解し、適切に使うことができる
13週 条件分岐 1 If文を理解し、適切に使うことができる
条件式を正しく設定することができる
14週 条件分岐 1 And、Not、Orを組み合わせ、複雑な条件式を設定することができる
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違った部分を自分の課題として把握する。(非評価項目)
16週
後期
3rdQ
1週 条件分岐 2 Select Case文を理解し、適切に使うことができる
2週 繰り返し文 For 文を理解し、適切に使うことができる
3週 繰り返し文 繰り返しを制御する変数を活用したマクロを作成することができる
4週 繰り返し文 Do文を理解し、適切に使うことができる
5週 配列 Dim文文を理解し、適切に使うことができる
6週 配列 Dim文により配列・行列を適切に処理することができる
7週 統合演習 これまでの命令文を組み合わせて、仕事を満足させる短いマクロを作成することができる
8週 シートとセルの制御 オブジェクト・コレクション・メソッド・プロパティの概念を理解し、VBAからExcel上のシートやセルを制御する方法を理解し、活用できる。
4thQ
9週 シートとセルの制御 オブジェクト・コレクション・メソッド・プロパティの概念を理解し、VBAからExcel上のシートやセルを制御する方法を理解し、活用できる。
10週 シートとセルの制御 オブジェクト・コレクション・メソッド・プロパティの概念を理解し、VBAからExcel上のシートやセルを制御する方法を理解し、活用できる。
11週 土木・建築関連のプログラム作成 目的に応じたプログラム作成に当たり、フローチャートを用いて構成の設計ができ、それをVBAプログラムとして完成することができる
12週 土木・建築関連のプログラム作成 目的に応じたプログラム作成に当たり、フローチャートを用いて構成の設計ができ、それをVBAプログラムとして完成することができる
13週 土木・建築関連のプログラム作成 目的に応じたプログラム作成に当たり、フローチャートを用いて構成の設計ができ、それをVBAプログラムとして完成することができる
14週 土木・建築関連のプログラム作成 目的に応じたプログラム作成に当たり、フローチャートを用いて構成の設計ができ、それをVBAプログラムとして完成することができる
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違った部分を自分の課題として把握する。(非評価項目)
16週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題その他合計
総合評価割合700000300100
基礎的能力00000000
専門的能力700000300100
分野横断的能力00000000