環境微生物学

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 環境微生物学
科目番号 0031 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 都市環境デザイン工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 環境と微生物 産業図書
担当教員 山田 真義

到達目標

人間は昔から微生物と共生または敵対関係を持ちながら暮らしてきた。発酵食品は微生物なしには造ることが出来ない。また、各種病原性細菌は人命を奪ってきた。本科目は急速な人口増加、産業化、多量の化石燃料の消費による地域環境、地球環境の悪化が契機となり、廃水、廃棄物処理を中心とした環境関連産業が成長した。これらの各種汚染物質の分解や除去に関する微生物、環境保全に関与する微生物などを学び、これらの環境中に存在する微生物の機能と役割を正しく理解することが目標である。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
微生物の解糖、呼吸、メタン発酵、増殖などについて理解し、説明できる。実際の自然環境中で起こっている現象を観察しその自然環境中での微生物の解糖、呼吸、メタン発酵、増殖などについて理解し、説明できる。微生物の解糖、呼吸、メタン発酵、増殖などについて理解し、説明できる。微生物の解糖、呼吸、メタン発酵、増殖などについて理解できず、説明もできない。
酸素循環、炭素循環、窒素循環、硫黄循環に関与する微生物の役割について理解し、説明できる。地球上で起こっている酸素循環、炭素循環、窒素循環、硫黄循環に関与する微生物の役割について理解し、説明できる。酸素循環、炭素循環、窒素循環、硫黄循環に関与する微生物の役割について理解し、説明できる。酸素循環、炭素循環、窒素循環、硫黄循環に関与する微生物の役割について理解できず、説明もできない。
有機物の好気性生物処理、嫌気性生物処理、水処理プロセスにおける微小動物の役割について理解し、説明できる。有機物の好気性生物処理、嫌気性生物処理、水処理プロセスにおける微小動物の役割について理解し、その他の微生物との関わりも含めて説明できる。有機物の好気性生物処理、嫌気性生物処理、水処理プロセスにおける微小動物の役割について理解し、説明できる。有機物の好気性生物処理、嫌気性生物処理、水処理プロセスにおける微小動物の役割について理解できず、説明もできない。
微生物の増殖速度と基質親和性、基質蓄積特性、特殊環境への適応について理解し、説明できる。微生物の増殖速度と基質親和性、基質蓄積特性、特殊環境への適応について理解し、理論的な計算をしながら説明できる。微生物の増殖速度と基質親和性、基質蓄積特性、特殊環境への適応について理解し、説明できる。微生物の増殖速度と基質親和性、基質蓄積特性、特殊環境への適応について理解できず、説明もできない。
微生物の多様な共生系、栄養共生、嫌気絶対共生について理解し、説明できる。自然環境中の微生物の多様な共生系、栄養共生、嫌気絶対共生について理解し、説明できる。微生物の多様な共生系、栄養共生、嫌気絶対共生について理解し、説明できる。微生物の多様な共生系、栄養共生、嫌気絶対共生について理解できず、説明もできない。

学科の到達目標項目との関係

教育プログラムの科目分類 (4)② 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 1(2)(d)(1) 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 2.1(1)③ 説明 閉じる
教育プログラムの学習・教育到達目標 3-3 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる

教育方法等

概要:
環境工学ⅠⅡ、河川環境工学とあわせ、環境を理解する重要な科目である。環境工学などの科目で上下水道や河川、地域環境、地球環境を学び、それらに微生物がどのように関わっているかを理解し、環境に関与する微生物の機能、役割を学び、前述した科目の理解を深める役割を担う。
授業の進め方・方法:
講義の内容は、広範にわたる環境に関与する微生物の機能、役割を学ぶことであるが、幅広い分野にわたる事象に対して興味をもつことが重要である。特に微生物の生きる方法や元素循環における微生物の役割、微生物の環境保全への利用が重要になるため、化学、生物を復習しておくことを推奨する。
注意点:
毎週100 分以上の自学自習が必要である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 微生物の生きる方法 微生物の解糖、呼吸、メタン発酵、増殖などについて理解できる。
2週 微生物の生きる方法 微生物の解糖、呼吸、メタン発酵、増殖などについて理解できる。
3週 元素循環における微生物の役割 酸素循環、炭素循環、窒素循環、硫黄循環に関与する微生物の役割について理解できる。
4週 元素循環における微生物の役割 酸素循環、炭素循環、窒素循環、硫黄循環に関与する微生物の役割について理解できる。
5週 元素循環における微生物の役割 酸素循環、炭素循環、窒素循環、硫黄循環に関与する微生物の役割について理解できる。
6週 微生物の環境保全への利用 有機物の好気性生物処理、嫌気性生物処理、水処理プロセスにおける微小動物の役割について理解できる。
7週 微生物の環境保全への利用 有機物の好気性生物処理、嫌気性生物処理、水処理プロセスにおける微小動物の役割について理解できる。
8週 微生物の環境保全への利用 有機物の好気性生物処理、嫌気性生物処理、水処理プロセスにおける微小動物の役割について理解できる。
2ndQ
9週 微生物相の変化 微生物の増殖速度と基質親和性、基質蓄積特性、特殊環境への適応について理解できる。
10週 微生物相の変化 微生物の増殖速度と基質親和性、基質蓄積特性、特殊環境への適応について理解できる。
11週 共生による微生物の生存方法 微生物の多様な共生系、栄養共生、嫌気絶対共生について理解できる。
12週 共生による微生物の生存方法 微生物の多様な共生系、栄養共生、嫌気絶対共生について理解できる。
13週 微生物の分類・同定 微生物の分離培養、形態的特徴、生理的・化学的特性、遺伝子の塩基配列を利用した微生物の分類・同定を理解できる。
14週 微生物の分類・同定 微生物の分離培養、形態的特徴、生理的・化学的特性、遺伝子の塩基配列を利用した微生物の分類・同定を理解できる。
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違えた部分を自分の課題として把握する(非評価項目)。
16週

評価割合

試験小テスト授業態度合計
総合評価割合8020-2080
評価割合8020-2080